2016年10月16日日曜日

北朝鮮のAK用ヘリカル式弾倉


著 Stijn Mitzer と Joost Oliemans (編訳:ぐう・たらお)

北朝鮮の軍備におけるいくつかの新たな動きについて、最近(注:2013年頃)放映されたプロパガンダ 映像の中で目にすることができる。
その動きの一つが、AK-74のコピーである「88式小銃」の新型弾倉であると考えられる。
この新型弾倉は著しい重量の増加や扱いにくさを生じさせるが、「ヘリカル式」を使用することによって、ほかの弾倉を持たずに多数の5.45 x 39 mm弾薬の携行を可能にしている。
この形式の弾倉を採用した銃として、代表的なものはキャリコM100であろう。
このヘリカル式弾倉について、 今までのところ、この金正恩の警護員だけが使用する例を除いては確認されていない(注:2016年11月に特殊作戦大隊の兵士が携行しているが明らかになったほか、2017年4月の閲兵式で特殊作戦軍兵士が同銃を携行して行進する姿が大々的に公開された)。
写真では、それぞれの警護員が弾倉を一本だけ携行しているように見えるが(大容量であることを考慮すれば驚くようなことではないが)、下のような他の映像では、各員が2本の予備弾倉を携帯している姿が見える。
この種類の弾倉は、2010年もしくはそれより前から運用されていると思われる。

北朝鮮の88式小銃は、たいてい標準的な30発入りの弾倉と(木製や合成樹脂の銃床を除いては)横向きか上向きの折曲式銃床(写真参照)が見られる。
ヘリカル式弾倉については上記のとおり、キャリコM100などで既に存在していることから、北朝鮮のものも同様だと思われるだろうが2つの注目すべき違いが両者を区別する。
まず、最も明白なのはこの弾倉が既存のものよりも大きい、より強力なライフルのために開発された点である。
既存のヘリカル式弾倉は、一般的に7.62 x 25、9 x 17SR (.380 ACP)、9 x 18、9 x 19 mm弾といった拳銃弾を使用するために設計開発されている。
二つ目は、ほかのヘリカル式弾倉は一般的にその火器自体と一緒に開発されたが、北朝鮮のこの場合は既存の銃のために製造された点である。
上向きの折曲銃床は、典型的な横向きか下向きの折曲銃床では不可と思われる弾倉挿入時の銃床の折りたたみを可能にさせた。
ロシアと中国の双方ではAKタイプの武器用のヘリカル式弾倉の噂がある一方、それを証明するものは今日まで何も出ていない(注:ロシアのBIZONが該当すると思われる)。


後から製作された設計とヘリカル式弾倉特有の複雑さ(標準的な取り外し易い箱型弾倉と比較して)は弾倉自体が弾薬の容量を大幅に増加させるものの、武器に誤動作と不発を誘発させる可能性を示唆する。
ほかの口径の銃用に似たような弾倉が開発されているのか、ヘリカル式弾倉が朝鮮人民軍にどの程度装備されているかは不明である。
 

弾倉の仕様
 

以下の仕様は、既存のヘリカル式弾倉との比較だけではなく、既知の値に基づいて推定されたものである。
これらは現時点における著者(Stijn Mitzer 及び Joost Oliemans氏)の「最良の推測」によるものである。

   弾薬の口径: 5.45 x 39 mm
   装弾数: 100発または150 発
   重量: 約2 kg
   全長: 約370 mm
   直径: 約85 mm

























※ この記事は、2014年2月に投稿されたものです。  
   当記事は意訳などにより、本来のものと意味や言い回しが大きく異なる箇所があります。
   正確な表現などについては、元記事をご一読願います。

おすすめの記事

シリアにおける北朝鮮の「HT-16PGJ」MANPADS
中東における北朝鮮の対戦車ミサイル
北朝鮮の軍用車両・重火器

0 件のコメント:

コメントを投稿