著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ (編訳:Tarao Goo)
NK News Proの記事で独占的に紹介された新しい画像では、全長約77mあるコルベット4隻の建造が進んだ段階であることが明らかになり、それは不十分な装備しか存在しない朝鮮人民軍海軍の装備再編が予想外のペースで続いていることを示しています。
残念なことに私たちの完全な分析は前述の有料記事でしか読むことができませんが、この新しいコルベットに関して北朝鮮の兵器拡散の分野における様々な専門家の意見を集めたNK Newsの記事は無料で読むことができます。
あるいは、私達たちの本「The Armed Forces of North Korea: on the path of Songun (注:発売中)」で完全な分析を読むことが可能です(注:アートワーク:側面図も掲載されています)。
独占的なHD画像は、(運用の準備に入った)高度な機能を備えた秘密の新大型艦を明らかにします。
''北朝鮮では艦隊の新しい中核とするべく4隻の新しい大型戦闘艦が建造されていますが、それは冷戦時代の古い装備を徐々に置き換えるという新プロジェクト群の一環と思われます。
しかし、2011年以来建造中の2隻の新型コルベットの作業ペースは遅くて無秩序なものでしたが、新しい画像は就役までにそれほど時間がかからないことを示しています。
それぞれ全長77メートルある新型艦は、ここ数十年で朝鮮人民軍海軍が立ち上げた最も大きな海軍のプロジェクトであり、地域の敵対者に具体的な脅威を与える新しい能力をもたらしすことになります。''
【編訳者補足】:写真の艦は北朝鮮北東部の羅先で2011年頃に建造が開始されました。この記事が公開された翌年の2017年7月中旬頃には東海艦隊司令部が所在する日本海側の楽園基地(第158部隊?)に配備されたようです。この艦の停泊位置はかつてナジン級フリゲート "531番艦" の定位置だったので、この船が実質的に東海艦隊の旗艦となった可能性があります。画像の艦についてはアメリカ国防総省によって「アムノク(鴨緑)級」とのコードを付与されました。写真の1番艦は主砲が旧式の100mm砲と思われますが、黄海側の南浦港で艤装中の2番艦にはオットーメララ社製の76mm砲に似たものが装備されているようです(また、ミサイル格納塔が存在しないなどの違いもあります。
アムノク級については編訳者が自身のブログで詳細に解説しましたので、そちらをご覧ください。
北朝鮮ではアムノク級の前に建造された2隻のヘリコプター搭載型コルベット「トゥマン(豆満)級」は完成後に放置されていましたが、後にヘリ甲板が撤去され船体後部にはトゥマン級と同等の構造物が構築されました。2018年6月の時点で南浦港の方はほぼ改修が終了したように見えますが、2023年春になってようやく砂串基地に配備されました。(羅先港の同型艦も後から改修が開始されて2019年秋には完了に近づいたように見えますが、2023年現在でも羅先港に停泊したままです)。
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