2017年8月25日金曜日

シリアのUR-77は侮れない戦力になるのか



著 Stijn Mitzer と Joost Oliemans (編訳:ぐう・たらお)

2014年10月初旬に共和国防衛隊がダマスカス州ジョバルの反政府勢力の拠点を一掃を試みた際、シリアでは運用されているとは考えられていなかった車両を使用した状況が初めて目撃された。

UR-77 「メテオライト」攻撃に移る歩兵やAFVに道を開けるために2本の地雷除去導爆索で地雷原を処理する目的で設計され、チェチェンで反政府軍が拠点としている疑いのある家屋やアパートを爆破するなどして多用された。
限られた数の同車を入手したアンゴラでも、UNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)との戦いで使用する姿が見られた。

この車両は基本的にソ連によって友好国に供与された装備には含まれていなかったので、アンゴラを除いてどんな国にも決して輸出されることがなかったと信じられていた。
UR-77が今や3年半(注:2014年当時)にわたる長い内戦の中で目撃されたことがなかったことは確実だ。
共和国防衛隊は反政府軍を匿っていると思われる住宅を攻撃するための適した車両を是が非でも必要としていた間にT-72AV戦車と2S3自走榴弾砲を使用しなければならず、結果として貴重なT-72AVの莫大で無用な損失に至った。


伝えられるところによればUR-77を搭載したIl-76メッゼまで飛行し、そこで同車が降ろされてジョバルの隣へ急行したという話があるが、既にシリアで運用状態にある同車と矛盾している。
2012年に遡ってみると、この時点で共和国防衛隊がダラヤで攻勢を開始しており、その経過で多くの戦車が失われたためにこの種の車両の必要性は既に2年前から明らかだった。
親アサド勢力の戦術について多くのことが言えるが、シリアの一部からダマスカスにこの重要な車両を移送するために2年間待つことは筋が通っていない。

最も可能性が高いのは、UR-77と弾薬がロシアか(おそらく)ベラルーシのどちらかによってシリアに売却され、その後にIl-76に積み込まれてメッゼに移送されたことだ。
UR-77は今までシリアで運用されたことがない可能性が最も高いので、実際には
外国人の要員が現在ジョバルで使用されているUR-77の運用に割り当てられている可能性がある。

ワッシム・イッサが公開した動画では、UR-77の操作員の姿が不鮮明にされている。
その一方で彼の周りにいる他の兵士のすべての顔は完全に見えたままだ。
あるショットでは遠くにある操作員の顔の一部を映しているが、カメラがズームインするとすぐにぼかされてしまう。

動画の後半でぼやけていないカットと映像があり、そこでは操作員のコーカサスルック(注:白人)を示しているが、操作員の出自について我々にあまり教えてはくれない。
彼は後に共和国防衛隊の兵士と直接会話している状況が見られており、ハンドサインを多用しているにもかかわらず兵士は彼のことを完全に理解しているようだ。















アサド政権は新たな装備の導入によって外貨を奪われるが、UR-77の能力はそのコストを上回っている。
UR-77の地雷除去導爆索は、いくつかのタイプの(ボルケーノとして知られている)IRAM(急造ロケット推進弾・迫撃砲)と国防軍(NDF)やヒズボラなどの親アサド勢力で使用されているイラン製ファラク(Falagh)ロケットよりも間違いなくはるかに進歩している。
UR-77はわずかしか入手されていないと思われるが、今後その活躍はダマスカス周辺の親アサド勢力の攻勢ではありふれた光景になるだろう。

 ※ この翻訳元の記事は、2014年10月16日に投稿されたものです。
   当記事は意訳などにより、本来のものと意味や言い回しが異なる箇所があります。
   正確な表現などについては、元記事をご一読願います。  

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