著:ステイン・ミッツァー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)
2014年10月初旬に共和国防衛隊がダマスカス州ジョバルの反政府勢力の拠点を一掃を試みた際、シリアでは運用されているとは考えられていなかった車両を使用した状況が初めて目撃されました。
UR-77 「メテオライト」は攻撃に移る歩兵やAFVに道を開けるために2本の地雷除去導爆索で地雷原を処理する目的で設計され、チェチェンで反政府軍が拠点としている疑いのある家屋やアパートを爆破するなどして多用されました。
また、アンゴラでも入手できた少数のUR-77をUNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)との戦いで使用される姿が見られました。
この車両は基本的にソ連によって友好国に供与された装備には含まれていなかったので、アンゴラを除いてどんな国にも決して輸出されることがなかったと信じられていました。
この車両は基本的にソ連によって友好国に供与された装備には含まれていなかったので、アンゴラを除いてどんな国にも決して輸出されることがなかったと信じられていました。
したがって、UR-77が今や3年半(注:2014年当時)にわたる長い内戦の中で目撃されたことがなかったことは確実です。
シリアの共和国防衛隊は反政府軍を匿っていると思われる住宅を攻撃するための適した車両を是が非でも必要としていた間にT-72AV戦車と2S3自走榴弾砲を使用しなければならず、結果として貴重なT-72AVを莫大で無用な損失に至らせてしまいました。
2012年に遡ってみると、この時点で共和国防衛隊がダラヤで攻勢を開始しており、その経過で多くの戦車が失われたためにこの種の車両の必要性は既に2年前から明らかだったようです。
親アサド勢力の戦術について多くのことが言えますが、シリアの一部からダマスカスにこの重要な車両を移送するために2年間待つことは筋が通っていません。
最も可能性が高いのは、UR-77と弾薬がロシアか(おそらく)ベラルーシのどちらかによってシリアに売却され、その後にIl-76に積み込まれてメッゼに移送されたことでしょう。
最も可能性が高いのは、UR-77と弾薬がロシアか(おそらく)ベラルーシのどちらかによってシリアに売却され、その後にIl-76に積み込まれてメッゼに移送されたことでしょう。
UR-77は今までシリアで運用されたことがない可能性が最も高いので、実際には外国人の要員が現在ジョバルで使用されているUR-77の運用に割り当てられている可能性が否定できません。
「ワッシム・イッサ」が公開した動画では、UR-77の操作員の姿が不鮮明にされていますが、その一方で彼の周りにいる他の兵士のすべての顔は完全に見えたままです。あるショットでは遠くにある操作員の顔の一部を映しているものの、カメラがズームインするとすぐにぼかされてしまっています。
動画の後半でぼやけていないカットと映像があり、そこでは操作員が白人であるを示していますが、操作員の出自について我々にあまり教えてはくれません。ただし、彼は後に共和国防衛隊の兵士と直接会話している状況が見られており、ハンドサインを多用しているにもかかわらず、兵士は彼のことを完全に理解しているようです。
「ワッシム・イッサ」が公開した動画では、UR-77の操作員の姿が不鮮明にされていますが、その一方で彼の周りにいる他の兵士のすべての顔は完全に見えたままです。あるショットでは遠くにある操作員の顔の一部を映しているものの、カメラがズームインするとすぐにぼかされてしまっています。
動画の後半でぼやけていないカットと映像があり、そこでは操作員が白人であるを示していますが、操作員の出自について我々にあまり教えてはくれません。ただし、彼は後に共和国防衛隊の兵士と直接会話している状況が見られており、ハンドサインを多用しているにもかかわらず、兵士は彼のことを完全に理解しているようです。
アサド政権は新たな装備の導入によって外貨を奪われるが、UR-77の能力はそのコストを上回っています。
UR-77の地雷除去導爆索は、いくつかのタイプの(ボルケーノとして知られている)IRAM(急造ロケット推進弾・迫撃砲)と国防軍(NDF)やヒズボラなどの親アサド勢力で使用されているイラン製ファラク(Falagh)ロケットよりもはるかに進歩していることは一目瞭然です。
UR-77は僅かな数しか入手されていないと思われますが、今後その活躍はダマスカス周辺の親アサド勢力の攻勢ではありふれた光景になるでしょう。
※ この記事は、2014年10月16日に本国版「Oryx」に投稿された記事を翻訳したもので
※ この記事は、2014年10月16日に本国版「Oryx」に投稿された記事を翻訳したもので
す。当記事は意訳などにより、本来のものと意味や言い回しが異なる箇所があります。
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