著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)
多くの中央アジア諸国と同様に、トルクメニスタンはソ連から受け継いだり、過去数十年間に外国から導入した装甲戦闘車(AFV)から構成されている魅惑的な機甲部隊を運用しています。
後者の装備については、ロシアから「T-90S」、「BMP-3」、「BTR-80A」などの近代的なAFVを、トルコ、サウジアラビア、イスラエル、UAE、中国といった国から大量の歩兵機動車(IMV)を調達することでその供給元が明示されました。AFVの供給元には米国、オーストリアとベラルーシも含まれているため、その結果として、上記のAFVと共に多様性に富むこの国の軍用車両の兵器庫を形成しています。
これらの新しく導入したAFVに加えて、トルクメニスタンはソ連時代の(数種類の)AFVに関する多数のアップグレード計画を立ちあげました。
現在、トルクメニスタンが保有する「BTR-80」装甲兵員輸送車(APC)の多くは、ウクライナやトルコが設計した戦場での有効性を大幅に高める遠隔操作式銃架(RWS)を装備しています。
これらの発展に先立ち、トルクメニスタンは00年代に多数の「T-72」戦車と「BMP-1」歩兵戦闘車(IFV)をそれぞれ「T-72UMG」と「BMP-1U"シクヴァル"」規格に近代化するために、ウクライナと契約を結びました。
トルクメニスタンの「T-72」をUMG規格に改修したことは、この時代にウクライナが締結に成功した数少ない戦車改修事業の一つです。成功例が少ないといっても海外に売り込むプロジェクトが不足していたわけではありません。実際、ウクライナの軍需産業は輸出先を見込んで次々と改修プログラムを出していました。
しかし、大多数の国は「T-55」や「T-72AV」の精巧な改修計画よりも未改修の中古戦車に興味を示しました。この理由はおそらく顧客が(正確に)費用便益比をより有利に見積もった結果ですが、ウクライナが思いつきの改修計画を実際に大量生産することが非現実的だった点もその一因に含まれていたであろうことは言うまでもありません。
現在、トルクメニスタン陸軍は「T-72 "ウラル"」や「T-72A」の初期・後期型だけでなく限られた数のT-72AVで構成される多種多様なT-72戦車群を運用しています。
隣国のウズベキスタンやカザフスタンとは異なり、トルクメニスタンはソ連時代に駐留していた旧式戦車の詰め合わせで戦力を間に合わせる必要があったため、結果として「T-72B」や「T-80」などのより高度な戦車が不足しています。
そうは言っても、トルクメニスタンはソ連崩壊後にこの地域で最新のMBTを購入した唯一の国であり、現時点で中央アジアにおける唯一の「T-90S」運用国でもあります。
隣国のウズベキスタンやカザフスタンとは異なり、トルクメニスタンはソ連時代に駐留していた旧式戦車の詰め合わせで戦力を間に合わせる必要があったため、結果として「T-72B」や「T-80」などのより高度な戦車が不足しています。
そうは言っても、トルクメニスタンはソ連崩壊後にこの地域で最新のMBTを購入した唯一の国であり、現時点で中央アジアにおける唯一の「T-90S」運用国でもあります。
「T-90S」を入手する以前の時点で、すでにトルクメニスタンは大量の「T-72」を大幅に近代化することを通じて戦車部隊の戦力を強化しようとしていました。同時期にウクライナは多数の「T-72」改修計画を売り込んでいましたが、その中でも「T-72UMG」はおそらく最も知られていないものに違いありません。[1]
それにもかかわらず、UMG規格は新型装甲、新型の昼夜兼用照準装置、発煙弾発射機、遠隔操作式式の「NSV」12.7mm重機関銃、そして新しいV-84エンジンを搭載することで「T-72」のほぼ全ての能力を大幅に向上させることを求めた改修型です。
「T-72UMG」の最も注目すべき特徴は、ほぼ間違いなく砲塔に「コンタークト5」爆発反応装甲(ERA)が装着されていることでしょう。
UMG規格への改修は、当初、北アフリカや中東の顧客を対象にしていたと考えられています。しかし、これらの地域の国々との契約は実現せず、最終的にトルクメニスタンがこの改修パッケージを購入した唯一の国となりました。
トルクメニスタンにおけるUMG規格への改修は「T-72A(ヘッダーの画像)」だけでなく、多数の「T-72」の初期型「ウラル」(下の画像)にも施されたようです(注:よく見ると砲塔上部の前面に「ウラル」特有のステレオ式照準器があります)。
ウクライナがおそらくトルクメニスタン陸軍が保有する「T-72」のほとんどを含む、はるかに大規模な改修の契約を目にしたと考えられる可能性はありますが、最終的に改修された戦車の数は数十台程度に限定されたようです。なぜならば、トルクメニスタンがロシアから「T-90」を調達し始めた2010年頃には、それ以上の「T-72」を改修する事業が実質的に終了してしまったからです。
平均的なAFVマニアにとって、おそらくトルクメニスタンは難解な派生型を探す際にすぐに頭に思い浮かぶような国ではないでしょう。「T-72UMG」は多数のAFVと共にこの先入観が間違っているという事実を証明しています。
UMG規格への改修された「T-72」の数は著しいものではありませんでしたが、トルクメニスタンの「T-72」群を完全に新型戦車へ置き換えるよりも安価な代替案として、将来的に同国の「T-72」を改修する必要が生じた際には、その入札プロセスに再びウクライナ企業が参加する可能性があります。しかし、彼らはトルコ、イスラエル、セルビア、ロシア企業との厳しい競争に直面するでしょう。なぜなえらば、これらの企業の全てが武器市場におけるこの国でのシェアを獲得したがっているからです。
それにもかかわらず、UMG規格は新型装甲、新型の昼夜兼用照準装置、発煙弾発射機、遠隔操作式式の「NSV」12.7mm重機関銃、そして新しいV-84エンジンを搭載することで「T-72」のほぼ全ての能力を大幅に向上させることを求めた改修型です。
「T-72UMG」の最も注目すべき特徴は、ほぼ間違いなく砲塔に「コンタークト5」爆発反応装甲(ERA)が装着されていることでしょう。
UMG規格への改修は、当初、北アフリカや中東の顧客を対象にしていたと考えられています。しかし、これらの地域の国々との契約は実現せず、最終的にトルクメニスタンがこの改修パッケージを購入した唯一の国となりました。
トルクメニスタンにおけるUMG規格への改修は「T-72A(ヘッダーの画像)」だけでなく、多数の「T-72」の初期型「ウラル」(下の画像)にも施されたようです(注:よく見ると砲塔上部の前面に「ウラル」特有のステレオ式照準器があります)。
ウクライナがおそらくトルクメニスタン陸軍が保有する「T-72」のほとんどを含む、はるかに大規模な改修の契約を目にしたと考えられる可能性はありますが、最終的に改修された戦車の数は数十台程度に限定されたようです。なぜならば、トルクメニスタンがロシアから「T-90」を調達し始めた2010年頃には、それ以上の「T-72」を改修する事業が実質的に終了してしまったからです。
平均的なAFVマニアにとって、おそらくトルクメニスタンは難解な派生型を探す際にすぐに頭に思い浮かぶような国ではないでしょう。「T-72UMG」は多数のAFVと共にこの先入観が間違っているという事実を証明しています。
UMG規格への改修された「T-72」の数は著しいものではありませんでしたが、トルクメニスタンの「T-72」群を完全に新型戦車へ置き換えるよりも安価な代替案として、将来的に同国の「T-72」を改修する必要が生じた際には、その入札プロセスに再びウクライナ企業が参加する可能性があります。しかし、彼らはトルコ、イスラエル、セルビア、ロシア企業との厳しい競争に直面するでしょう。なぜなえらば、これらの企業の全てが武器市場におけるこの国でのシェアを獲得したがっているからです。
このような改修計画がどんな結果になろうとも、次の近代化改修が進められるならば、結果として完成したAFVはすでに使用されている魅惑的な – あなた方が全く予期しないこの国ではっきりと発見されたデザインの多様性の証しであるトルクメニスタン群が保有する機甲戦力のリストに加わることになるだけでしょう。
[1] https://en.wikipedia.org/wiki/T-72_operators_and_variants#Ukraine
0 件のコメント:
コメントを投稿