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2022年10月21日金曜日

私をねらって:アルメニアのSAM型デコイ


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 アルメニアとアゼルバイジャンとの間で繰り広げられた2020年のナゴルノ・カラバフ戦争から得られる教訓があるとすれば、それは安価ながら非常に効果的な無人戦闘航空機(UCAV)の驚異的な効率性と、それらによってもたらされる猛攻撃を阻止するはずだった、新旧にわたる幅広い種類の防空システムの失敗を中心に展開されるに違いありません。

 アルメニアは差し迫った敗北を受け入れようとしなかったことで犠牲の大きい44日間の消耗戦を強いられ、約250台の戦車や(より悲劇的なことに)その多くがまだ10代後半から20代前半だった約5,000人の兵士と予備役兵を含む甚大な損失を受けました。[1]

 それでも、アルメニアの軍隊は無人機が主導する戦争の時代における自らの弱点を痛感することだけは見通していたはずであり、使用できる限られた資金でその改善を試みたことは確かです。

 これは主に、UAVの運用を何らかの形で妨害するためのロシア製電子戦(EW)システム、ハンターキラー・システムとして機能する可能性がある「トール-M2KM」 SAMの導入と、老朽化にもかかわらずアルメニア軍がナゴルノ・カラバフの広い範囲をカバーすることを可能にした、ヨルダンから入手した35台の「9K33 "オーサ-AK"」に現れています。

 しかし、アルメニアが痛い目に遭ったことが知られたように、前述のシステムは「バイラクタルTB2」や徘徊兵器が次々と自身を狙い撃ち始めた様子を、苦痛の中で待つ以外にほとんど何もすることができませんでした。

 アルメニアで使用された別の対UAV戦法としては、攻撃してきたドローンをおびき寄せてデコイを狙わせるために本物のSAMの近くにデコイのSAMを配置し、避けられない破壊から本物を守るというものがありました。

 1999年のNATOによるユーゴスラビア空爆の際には、この「Maskirovka」戦術は非常に効果的でしたが、2020年のナゴルノ・カラバフでアルメニアによって展開された数は、運用中のSAMシステムを標的にすることからアゼルバイジャン軍の注意をそらし、戦争の行方に実際に影響を与えるにはあまりにも少ないものでした。

 それでも、実際に使用されたデコイは詳細な迷彩パターンさえも施されており、SAMシステムの写実的な再現で優れていました。

                     

 「9K33 "オーサ"(NATO側呼称:SA-8 "ゲッコー")」はアルメニア軍(さらに言うと事実上アルメニア軍の一部であるアルツァフ国防軍)で最も多く保有しているSAMシステムだったため、アルメニアのデコイの大部分がこのSAMをベースにしたことは何ら驚くべきものではありません。

 「9K33」のデコイはアゼルバイジャンのドローンオペレーターを騙して攻撃させることに成功した事実が確認されている唯一のデコイでもあります。この事例は2020年9月30日に、当時まだアルメニアが支配していたナゴルノ・カラバフの小さな村である(アルメニアではNor Karmiravanと呼ばれている)Papravəndの近くにある「9K33」の拠点で発生しました。[2]

 本物の9K33とほとんど識別できないレベルだったため、(運用システムの展開を模すために)護岸に配置された2つのデコイは、イスラエル製徘徊兵器:IAI「ハロップ」による攻撃を受けて完全に破壊されました。

 ただし、アルメニアにとって不幸なことに、拠点の周辺に配置されていた本物の運用システムの方も同じ運命を辿ってしまいました。これらは「9T217」ミサイル輸送車と一緒に、TB2とハロップによって即座に全滅させられてしまったのです

 この戦争でアルメニアは3台(うち2台が破壊、1台が鹵獲)の「9T217」ミサイル輸送車に加えて、少なくとも18台(うち16台が破壊、2台が鹵獲)の「9K33」システムを失ってしまいました。[1]




 興味深いことに、製造されたことが知られている僅かな「トール-M2KM」のデコイの場合、手の込んだ迷彩パターンは本当にデコイとしての本性を示していました。なぜならば、アルメニアの本物の「トール」システムは2019年に同国に到着した後、いかなる迷彩塗装も施されなかったからです。さらに、デコイは単にコンテナベースの発射システムだけであり、それを搭載しているはずのトラックは作られていませんでした。

 とはいえ、アゼルバイジャンのドローン操縦員が、追跡して無力化しなければならないSAMシステムの大きさや形状をどの程度把握していたかは不明であり、あまりにも熱心な彼らが「トール-M2KM」のデコイを本物と容易に間違えた可能性はあります(注:実際にこのデコイが破壊されたのかは不明です)。

 44日間の戦争中に破壊されたことが確認されている「トール-M2KM」は1基のみですが、これはアルメニア軍によって配備された数自体が少なかった可能性があるためで、必ずしもデコイが本物を守ったというわけではありません。[1]

左:2020年のナゴルノ・カラバフ戦争で運用されたアルメニア軍の「トール-M2KM」
右:アルメニア軍によって施された軍用車用の一般的な迷彩パターンが特徴の精巧な「トール-M2KM」のデコイ

 僅かな数のデコイはナゴルノ・カラバフの戦略的な場所の各地に配置されるのではなく、それぞれが稼働中の9K33や「トール-M2KM」システムを装って既存のSAM部隊の拠点に配置されました。

 結果的として、この配置は本物の9K33「オーサ」の寿命を数分延ばすのに役立ったかもしれません。しかし、アゼルバイジャン軍に貴重な時間とリソースを費やして、近くにある本物のSAMの迎撃圏内を飛行しながら「システム」を追跡して掃討することを余儀なくさせるために、アルメニアがデコイをナゴルノ・カラバフ全域に独立した「システム」として配置した方が良かったことはほぼ間違いありません。

 もちろん、デコイの存在はTB2が「9K33」の拠点(あるいはその他のアルメニアのSAMサイト)の上空を旋回できたことに何の支障も与えることはできませんでした。下にある本物のSAMでさえレーダーの電源をオンにした状態で7~8発のミサイルを搭載していたものの、TB2の存在に気づかなかったからです。

 これは、TB2が撃墜される危険に直面することなく、全ての目標が破壊されるまでSAMシステム(とデコイ)を攻撃し続けることができることを意味しており、無人機主導の戦争の時代における9K33の陳腐化を再び痛感させました。



 アルメニアのデコイは戦争の行方を左右するにはあまりにも少ない数しか配備されていなかったかもしれませんが、敵味方の双方がそれの有効性を研究し、発生する可能性がある将来の戦争に教訓を活用することは間違いないでしょう。

 現代の電子光学装置は(航空戦を含む)戦いの手法を変えたかもしれませんが、デコイも同時に変化し続けています。新たな紛争では、敵からの識別をさらに困難にするため、例えば赤外線(熱)シグネチャー発生装置などを装備したより多くの数のデコイが配備される可能性があります。

 アゼルバイジャンは今やデコイの存在に気づいたため、例えば、SAM陣地の衛星画像を研究したり、ドローンの操縦員にデコイと本物のシステムを識別する訓練をしたりするなどして、事前にそれらを識別する方法を模索するでしょう。

 とはいえ、TB2用の「MAM-L」誘導爆弾の価格は比較的安いため、大量のデコイを配備することで、(見込まれる)将来の紛争に本当に大きな影響を与えることができるのかという疑問が生じます。

 「バイラクタル・アクンジュ」TAI「アクスングル」といったUCAVはそれぞれ24発と12発の「MAM-L」を搭載することが可能であり、この数はいくらかのSAMサイトをレーダーやデコイと一緒に破壊するのに十分なものです。

 アルメニアや同等の脅威に直面している世界中の国々がTB2のようなドローンにうまく対抗できる手段を不足させている限り、デコイを大量に配備したとしても、敵側に弾薬を買い込ませるだけで少しも効果をもたらさないでしょう。

 アゼルバイジャンのような国にとっては、まさにそのような行為を阻害するものはほとんどなく、効果的なデコイのコストや両国が利用できるアセットの格差を考慮すると、破壊されたデコイは結果的にアゼルバイジャン側の純然たる戦果となるかもしれません。

 もちろん、彼らが破壊を免れたとしたら、戦いの結果に関係なく自身の任務は失敗に終わったということでしょう:それがデコイの一生涯を懸けた役割だからです。


[1] The Fight For Nagorno-Karabakh: Documenting Losses On The Sides Of Armenia And Azerbaijan https://www.oryxspioenkop.com/2020/09/the-fight-for-nagorno-karabakh.html
[2] https://twitter.com/azyakancokkacan/status/1340051552774598657

※  当記事は2021年4月28日に「Oryx」本国版(英語)に投稿された記事を翻訳したもの 
 です。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所があります。

2021年7月30日金曜日

あの世からの帰還:ウクライナの「トール」地対空ミサイルシステム

著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 ウクライナはロシアによる東部地域への干渉という常に存在する脅威に立ち向かうために軍事力の増強を継続しており、財政支援が大幅に増加したおかげで、疲弊した保管状態の装備を徐々に再起動させることができました。
 
 その結果、トルコからの「バイラクタルTB2」UCAVや「アダ級」コルベットなどの導入だけでなく、多数の国産兵器の導入や以前から運用されている装備の改修も行われました。
 
 これらの導入によって、ウクライナは多くの問題を抱えていた軍の戦闘即応性について、ロシアとの能力差を急速に縮め、実際にいくつかの分野で敵を上回るくらいまでに回復させることができました。

 これらの偉業は少なからずウクライナの軍産複合体のおかげによるものです。彼らは数十年にわたってウクライナの余剰となった装備を改良し、海外に販売することに専念してきましたが、今では2014年のロシア・ウクライナ戦争以前にウクライナ軍が退役させた、さまざまな兵器の修復に焦点を移しています。

 しかしながら、慢性的な資金不足はウクライナ軍にT-80主力戦車(MBT)や 2S7「ピオン」203mm自走カノン砲といった敬われてきた装備の退役を余儀なくさせており、現役の旧式化した装備を代替する新しい装備の導入は遠い夢となっているのです。

 一見すると、ウクライナの防空部隊の状況もほかの部隊とほとんど変わりがありませんでした。わずか10年の間に、ウクライナ陸軍と空軍はS-125S-200S-300V2K12「クーブ」9K330「トール」地対空システム(SAM)の全ての退役を強いられ、S-300PTといったシステムもある程度の数が保管庫行きとなってしまいました。

 (S-300Vの場合は退役したばかりでしたが)これらのSAMの多くは外国への売却を期待して比較的良好な状態で保管されていたことから、ウクライナが自国軍をより強化するため、これらのシステムに目を向けたのは何ら驚くことではありません。

 これらのSAMの年式と2K12や9K330などの運用経験がある現役軍人が少ないことを考えると、それらの改修は確かに簡単なものではありませんでした。さらに、レーダーシステムなどの関連装備やミサイルも十分な数がまだ使用可能な状態であれば、それらもオーバーホールをすることも必要不可欠です。

 全ての事柄を検討してみると、ウクライナは1個の9K330連隊、2個の2K12連隊、2個のS-125連隊、1個のS-300V1旅団を復活させる可能性があります。[1]

 3つのS-200サイトの復活も想定されていましたが、活動停止中の2013年にサイトのインフラに深刻な損傷が生じたことが判明しました。この影響が現在でもS-200の現役復帰を妨げているようです。[1]

       

 「トール」系SAMの中でも最も古いタイプである9K330「トール」(NATO側呼称:SA-15)は、もともと1970年代後半に巡航ミサイルのようなレーダー反射断面積(RCS)の小さい高速で低空を飛行する目標と交戦するために開発されました。

 このSAMの運用が開始されたのは1986年で、9K330システムの9M330ミサイルは最大12kmの範囲を飛行する目標を撃破する能力があり、地上部隊に敵機に対する機動性の高い防空手段を提供します。

 9K330のレーダーに対する電子妨害を受けた際の敵機や巡航ミサイルへの照準を可能にするために、目標追尾・ミサイル誘導用レーダーのすぐ右側に電子光学式追跡装置が装備されています。

 また、「トール」は同世代のSAMのようにミサイル(8発)を発射機の外側ではなく、その内部に垂直に格納した世界で最初のSAMでした。これによって砲弾の破片に対する防御力が強化され、より大きなミサイルを搭載することを可能にしました。

 その後、継続的な改良と技術の進歩は「トールM1」と「トールM2」という派生型をもたらしました。

 2020年のナゴルノ・カラバフ戦争では「トール(-M2KM)」が初めて武力紛争で活躍しましたが、アルメニアによって運用されていた数少ないシステムは、頭上を飛び回るUAVの脅威に(全く)効果的に対抗できないことが証明されました。



 2017年に再登場する前に、ウクライナの9K330「トール」は過去に一度しか目撃されていません:それは2001年8月に行われたウクライナ独立10周年記念の軍事パレードでのことでした。[2]

 軍事パレードに参加した9K330は合計6台であり、この数はおそらくウクライナが保有する9K330の全量とみられています。

 ウクライナでの現役時代では、9K330はポーランドとの国境近くのヤーヴォリウに駐留する第257親衛高射砲連隊で運用されました。

 おそらくこのような少数のシステムの運用には多額の費用が伴ったため、6台の全てが2000年代初頭に段階的に退役させられてしまいました。 [3]

2001年のキエフでの軍事パレードに登場した9K330(6台のうち3台)
軍事パレードの訓練に参加中の復活から間もない9K330(上の車両と同一のもの)

 2000年代初頭に退役した後、9K330は長期間にわたる保管状態に置かれ、現役への復帰あるいは海外への売却を待ち続けていました。

 最終的には2010年代半ばのどこかで9K330を再起動させることが決定され、その後、それらはラドスミル地区のホロドク(ゴロドク)という町にある軍の保管庫に移送されました。

 この地では、2018年6月に契約軍人が最低でも一台の9K330のオーバーホールを危機的状況に晒しました。この軍人は貴金属を売却するために電子基板を分解してしまったのです。[4]

 その後、盗難された部品は発見されて、再び9K330に取り付けられました。



 そのわずか1年前の2017年8月には、オーバーホールされた最初の9K330がすでにキエフで開催された展示会で展示されていました。

 その月末の2017年8月24日、OSCE特別監視団はドネツク州のウクライナ支配下にあるKasyanivka村付近で(伝えられるところによれば)2台の9K330を含む5基のSAMを確認しましたが、これはオーバーホール後初の運用配備だった可能性があります。[4]

 これらの存在が確認されたのは、ウクライナ東部で「トール」が最初に目撃されてから約3年半後のことでした(その時点で、親露派分離主義勢力を支援するためにルガンスク地域に配備されたロシアの「トールM1」が目撃されていたのです)[5]。  



 2017年8月にウクライナがドンバスに9K330を配備したという報道があったにもかかわらず、よみがえった9K330の検証がヘルソン州のヤホルリク・ミサイル発射場でようやく実施されたのは2019年2月のことでした。[6]

 この実射訓練では、S-125、2K12、9K330や改良されたZSU-23-4M-A自走対空砲といったオーバーホールされた防空システムがウクライナ軍への正式な就役を前にその性能をテストされました。




 9K330のオーバーホールは、さまざまな種類のSAMやレーダーシステムのオーバーホールを専門とするリビィウ無線機修理工場NPPエアロテクニカ-MLTによって国内で実施されました。[6]

 システムを運用可能な状態に戻すことに加えて、限られた数の改良が行われました。その中で最も注目すべきものとしては、情報の処理と表示をするための新アルゴリズムの実装が挙げられます。[3]

 将来的な改良には、搭載されているアナログ式無線・電子機器を(オペレーターの手元にある機器を効果的に活用する能力を大幅に向上させる)デジタル式に更新することが含まれる可能性があります。



 6台の9K330「トール」SAMの復活については確かにそれ自体がゲームチェンジャーとなる能力を持つことにはなりませんが、多数のSAMを含む大量の復活させられた装備が再運用に入ることは、ウクライナ軍全体の能力向上に貢献します。

 さらに、これらのシステムのオーバーホールで得られた貴重な経験は今後のより高い近代化計画に活用される可能性があり、それは9K37「ブーク」9K22「ツングースカ」といった別のシステムにも適用されるかもしれません。


 しかし、9K330は防空能力をダイレクトに拡大する以上に、OPFOR(仮想的部隊)を用いた訓練で敵防空システムの代表的な装備として使用され得るという点でも重要な価値を持っています。

 敵の防空戦力を知ることは、それに対抗する手段を見つけるためには必要不可欠なものであり、9K330のようなシステムへのアクセスはウクライナのみならず戦場でそれらに遭遇する可能性のある全ての当事者にとっても関心を引くものです。

 例えば、トルコとウクライナの間にある(バイカル・ディフェンス社ウクルスペツエクスポルト社との間で立ちあげられた「ブラックシー・シールド」などの)既存の共同事業を考慮すると、無人機の運用の改善を目的としたOPFOR訓練センターの設立も考えられないことではありません:2020年のナゴルノ・カラバフ戦争の間に「バイラクタルTB2」最大の敵としてもてはやされたのは、結局のところ同じ(ただし、より進化した派生型ですが)SAMの「トール-M2KM」だったのです。

 トータルで考えた場合、両国は ZSU-23、2K22「ツングースカ」、(リビアで捕獲されてトルコへ引き渡された)96K6「パーンツィリ-S1」9K35「ストレラ-10」9K33「オーサ」、9K330「トール」、2K12「クーブ」、S-125「ペチョーラ」、9K37「ブク」機動防空システム、S-300V1、S-300PTS-300PS、(トルコが導入した)S-400を含む、将来の紛争で交戦する可能性があるほぼ全てのロシア製防空システムを保有しているため、互恵的協力が持つ将来性はまさに無限大です。

 ウクライナがこのような立場にあることを考えると、たった6台のSAMの復活は誰もが想像したよりもはるかに重要な出来事となる可能性があり、この国の駆け出しのUAV戦力を近隣諸国の追随を許さない脅威に変えることを手助けするものになるかもしれません。



[1] На Украине планируются к возвращению в строй шесть типов зенитных ракетных систем https://www.belvpo.com/93234.html/
[2] Техника ПВО Украины 24 августа 2001г. на параде в честь 10-й годовщины независимости Украины, улица Крещатик, г.Киев http://pvo.guns.ru/other/ukraine/index332.htm
[3] “Тор” та “Куб” повертаються до бойового складу ЗСУ https://mil.in.ua/uk/tor-ta-kub-povertayutsya-do-bojovogo-s/
[4] На Житомирщині затримали контрактника, який викрав дорогоцінні елементи із ЗРК “Тор”. ФОТО https://novynarnia.com/2018/06/28/na-zhitomirshhini-zatrimali-kontraktnika-zsu-yakiy-vikrav-dorogotsinni-elementi-iz-zrk-tor-foto/
[5] Tor series surface-to-air missile systems in Ukraine https://armamentresearch.com/torsam-ukraine/[6] Завершальний етап випробувань зенітних ракетних комплексів протиповітряної оборони https://youtu.be/pxPb4gLqzGs
     
 ※  この翻訳元の記事は、2021年5月19日に投稿されたものです。当記事は意訳など 
   により、僅かに本来のものと意味や言い回しが異なっている箇所があります。
      正確な表現などについては、元記事をご一読ください。


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