2023年9月18日月曜日

国土奪還に向けて紅茶を一杯:イギリスによるウクライナへの軍事支援(一覧)


著: シュタイン・ミッツアー と キャリブレ・オブスキュラ

 2022年2月以降、イギリスはウクライナに46億ポンド(約8,515億円)以上の軍事援助を約束しています。
  1. 以下に列挙した一覧は、2022年からのロシアによるウクライナ侵攻の最中にイギリスがウクライナに供与した、あるいは提供を約束した軍事装備等の追跡調査を試みたものです。
  2. 一覧の項目は武器の種類ごとに分類されています(各装備名の前には原産国を示す国旗が表示されており、末尾には供与された月などが記載されています)。
  3. イギリスの武器供与に関する機密性のため、表示している数量はあくまでも最低限の数となっています。
  4. この一覧には、個人や団体などがイギリスの防衛企業から調達・ウクライナへ寄贈した兵器類は含まれていません。
  5. この一覧はさらなる軍事支援の表明や判明に伴って更新される予定です。
  6. 各兵器類の名称をクリックすると、当該兵器類などの画像を見ることができます。

空中発射式巡航ミサイル

地対空ミサイル (600+ ミサイルと数十台の発射機)

対艦ミサイル

ヘリコプター(3)

地対空ミサイル(SAM)システム (3+ 発射機)

対空砲 (125)
  • 125 対空砲 [2022年/2023年]

多連装ロケット砲 (14)

自走砲 (52)

牽引砲 (54)

戦車(14)

装甲(戦闘)車両(70)

装甲兵員輸送車 (220+)

MRAP:耐地雷・伏撃防護車両

歩兵機動車

車両(133)

工兵・支援車両等

携帯式地対空ミサイルシステム (MANPADS)

対戦車ミサイル (ATGM)
  • 数百発 '' 射程200km級の徘徊兵器'' [2022年/2023年]

無人偵察機

輸送用ドローン(少数)

電子戦装備
  • ''電子戦装備'' [2022年5月 または 6月]
  • ''GPS妨害装置" [同上]
  • 対ドローン用電子戦装備 [2023年前半]

レーダー

弾薬
  • 30,000,000 小火器用の弾薬 [2022年/2023年]
  • 300,000+ 122mm, 152mm 及び 155mm砲弾 と 122mmロケット弾 [同上]
  • 数千発 120mm粘着榴弾 と 劣化ウラン弾 (「チャレンジャー2」用) [2023年]
  • 対空砲用の弾薬 [2022年/2023年]
  • 4.5トン プラスチック爆弾 [同上]
  • 相当数「M31A1 "GMLRS"」精密誘導ロケット弾 [2022年以降に供与] (「M270B1」及び「ハイマース」用)
  • 2,600 ラファエル「マタドール」対構築物用ロケット弾発射器 [2022年4月]
  • 数百発 レイセオン「AMRAAM」空対空ミサイル [2022年10月 または 11月] (「 NASAMS」及び「コヨーテ」 HMTベースのSAM発射機用)

被服及び個人装備
  • 84,000 ヘルメット [2022年]
  • 8,450セット ボディアーマー [同上]
  • 25.000セット 極寒地用被服[同上]
  • コンバット・ブーツ [同上]
  • 5,000 暗視装置 [同上]

その他の装備品
  • 予備部品及び各種装備(最大100台のソ連製戦車及び歩兵戦闘車のリファビッシュ用) [2023年]
  • 測距器 [2022年]
  • 20,000 寝袋 [同上]
  • 150 断熱テント [同上]
  • 医療物資 [同上]
  • 地雷探知装備 [2022年/2023年]

[1] Military assistance to Ukraine since the Russian invasion https://commonslibrary.parliament.uk/research-briefings/cbp-9477/

※ この記事は2022年4月11日に本国版「Oryx」(英語)に投稿された記事を翻訳したもの

2023年9月14日木曜日

メルセデスを送り出せ:アルバニアによるウクライナへの軍事支援(一覧)


著:シュタイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ
  1. 以下に列挙した一覧は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けてアルバニアがウクライナに供与した、あるいは提供を約束した軍事装備等の追跡調査を試みたものです。
  2. 一覧の項目は武器の種類ごとに分類されています(各装備名の前には原産国を示す国旗が表示されており、末尾には供与された月などが記載されています)。
  3. アルバニアによる武器供与については機密性を伴っているため、表示している数量はあくまでも最低限の数となっています。
  4. この一覧はさらなる軍事支援の表明や判明に伴って更新される予定です。
  5. 各兵器類の名称をクリックすると、当該兵器類などの画像を見ることができます。

MRAP:耐地雷・伏撃防護車両(22)

軍用救急車(2)

2023年9月11日月曜日

メイド・イン・バクー:アゼルバイジャン国産の航空機搭載兵装(一覧)


著:シュタイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ
 
 ほとんどの人々が知らないうちに、アゼルバイジャンは自国の空軍で用いるための膨大な種類の無誘導爆弾や誘導爆弾等を設計・開発してきました。

 これらの兵装のどの程度が実際に使用されているかは不明ですが、空対地兵装の設計・開発はアゼルバイジャンの新興兵器産業で有望な分野の1つであることは確実です。

 国産兵装にはソ連規格に基づく多数の無誘導爆弾に加えて、いくつかの誘導爆弾も存在しています。これらは最大で65km離れた標的に高精度で命中させるため、レーザー誘導、GPS/INS誘導、あるいは折りたたみ式翼を備えた誘導キットのいずれかが組み込まれています。

 誘導爆弾のいくつかは、「アセルサン」といったトルコ企業との協力で設計・開発されてきたものであり、トルコが開発した誘導キットとアゼルバイジャンで製造されたソ連規格の無誘導爆弾を融合させたものとなります。

 トルコの同種兵装とは違って、アゼルバイジャン製の誘導爆弾は「Su-25」や「MiG-29」といったソ連製の航空機に搭載できるように設計されています。簡単に言うならば、アゼルバイジャン製の無誘導爆弾は誘導機構や後部フィンはトルコ製と全く同じですが、アメリカが開発した「Mk.8x」汎用爆弾シリーズを自国産のソ連規格の無誘導爆弾に置き換えたものです。 

 結果として、実質的にトルコ製と同一の高い命中精度を誇る誘導爆弾が、約30機の「Su-25」飛行隊や、アゼルバイジャン空軍が近い将来購入すると思われる「バイラクタル・アクンジュ」無人戦闘航空機(UCAV)でも使用できるようになりました。

 トルコが独自開発した爆弾の種類が年々増加していることから、それに伴ってアゼルバイジャン製の種類が増えることも起こりえないわけではないと思われます。[1] 

 いつの日か、現代的な誘導爆弾の導入を通じてソ連時代の航空機の能力向上をさせようとしている外国へアゼルバイジャン製の爆弾が輸出されるケースを目にするかもしれません。 
   
※ 各兵装名をクリックすると当該兵装の画像を見ることができます。


無誘導ロケット弾


汎用爆弾


空対地誘導爆弾


[1] Deadly Advanced: A Complete Overview Of Turkish Designed Air-Launched Munitions https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/deadly-advanced-complete-overview-of.html

※  当記事は、2022年1月18日にOryx本国版(英語)に投稿された記事を翻訳したもので 
  す。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所があり 
    ます。


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