2023年5月12日金曜日

終わりなき可能性:「バイラクタル・アクンジュ」の豊富な搭載兵装(一覧)


著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ

 「バイラクタル・アクンジュ」は世界初の量産型多目的無人戦闘航空機(UCAV)です。

 この「アクンジュ」が持つ中で間違いなく最も革新的な特徴は、国産の「ボズドアン」IIR(赤外線画像誘導)式AAMと(撃ち放し式の)「ゴクドアン」BVRAAMといった空対空ミサイル(AAM)の運用能力があることです。

 もう1つの斬新な特徴としては、 敵の指揮所やSAMサイト、そして強化されたブンカーに入った船や精密打撃を要する標的に使用するために開発された、射程が275km以上もある「SOM」巡航ミサイルも運用できることが挙げられます。

 この「SOM」シリーズは、「MAM」、「クズガン」、「テベル」、「LGK(レーザー誘導キット装着爆弾」、「KGK(射程延長用の折りたたみ式主翼・GPS/INS誘導キット装着爆弾)」、「(L)HGK(レーザー及びGPS/INS誘導キット装着爆弾)」なといった精密誘導弾と共に役立つものとなるでしょう。

 これらの誘導爆弾の多くは、自国で設計された誘導キットと国内生産された「Mark-82」、「Mark-83」、そして「Mark-84」無誘導爆弾を組み合わせたものです。

 前述の兵装を搭載するために「アクンジュ」は合計9基のハードポイント:主翼の下に8基と胴体下部に1基が設けられており、後者には「HGK-84」、「NEB-84」、「SOM」巡航ミサイルなど、このUCAVに搭載可能な最重力級の兵装の搭載が想定されています。

注意点

  1. このリストに掲載している兵装のいくつかについては、本稿執筆時点でも開発と(機体との)インテグレートの試験が継続しています。したがって、このリストは各種検証を終えた後の「アクンジュ」が搭載できる兵装の概観と見るべきでしょう。
  2. 列挙している兵装については、①開発企業、②名前、③最大射程距離、④誘導方式、⑤その他参考事項の順に表記しています(省略しているものもあります)。
  3. リストに表示されている兵装名をクリックすると、当該兵装備の画像を見ることができます。
  4. 開発企業・メーカーは略称などがされていますが、制式名称は以下のとおりです。
      ・TÜBİTAK SAGE(トルコ科学技術研究会議・防衛産業研究開発機関)
      ・TAI(トルコ航空宇宙産業)
      ・STM(防衛技術エンジニアリング


空対空ミサイル


巡航ミサイル


徘徊兵器


精密誘導爆型地中貫通爆弾


空対地ミサイル

 「バイラクタル・アクンジュ」の購入に関心を持っている国にとって、これらの全兵装をトルコからダイレクトに調達できるという事実は間違いなく高く評価されることでしょう。

 さらに、このUCAVがNATO規格の兵装に適合しているという事実は、ウクライナ、アゼルバイジャン、パキスタンといった国々が独自に開発・製造された航空機用の兵装を「アクンジュ」とインテグレートすることも可能ということを意味しています。



 特別協力」SR_71TurkishWarNews(敬称略)

 ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
 があります。



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