2023年3月24日金曜日

旧式だらけの軍隊へ?: ウクライナに投入された親より年上のロシア軍兵器(一覧)


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ in collaboration with ケマル, ダン

 2022年のロシアによるウクライナ侵攻がロシアの軍事力を示すショーになると期待していた人々は、すぐに大きな落胆を強いられることになってしまいました。しかも戦闘能力の低下は急速に進んでおり、全面侵攻開始から1年が経過した現在ではロシアの軍事機構に亀裂が入り、溝が広がり始めているのです。

 これまでに1,800台以上の戦車と2,000台以上もの歩兵戦闘車の損失が続いているため、もはやロシア軍は少なくとも損失した装備の戦闘力とほぼ同等の兵器で代替することが不可能な段階までに達していることは言うまでもありません。[1]

 失われた「T-72B3 "2016年型"」と「T-80BVM」 戦車を置き換えるためにロシアの軍需産業は期待されていた「T-14 "アルマータ"」戦車を大量生産するどころか、旧式の「T-62」の改修型・リファビッシュ品や1950年代の「T-54」戦車を未改造の状態で導入し始めている有様に陥っています。[2]

 ほかのロシア軍兵器についても、ウクライナ軍が西側のパートナーから最新型の「レオパルト2A6」や「M1A1 "エイブラムス"」 戦車、「M2A2 "ブラッドレー"」や「CV90」歩兵戦闘車を受領し始めている中で、1950年代や1960年代の「BRDM-2」偵察車と「BMP-1」歩兵戦闘車、「BTR-50」装甲兵員輸送車が最前線の部隊に配備される動きがあり、状況が改善されているとは口が裂けても言えない状態となっていることは間違いありません。

 (ウクライナの戦場で理論上は勝ち目が見込めるようにするため)ロシアの戦車修理工場は老朽化したAFVを装甲を追加するなどしてアップデートするべく奔走しているものの、復活させられた過去の遺物の大半はオイル交換を受けた程度のほぼ未改修の状態で最前線に送り込まれているのが実情のようです。

 また、この新たに出現した(動員兵で構成される)即席の軍隊の装備には1940年代の榴弾砲、AFVに搭載した1950年代の艦載機関砲、さらには2022年から親露派がドネツクとルハンスクにある親露派の自称共和国軍で使用されていると指摘されている「モシン・ナガン」ボルトアクション式小銃といった旧式兵器の寄せ集めも含まれています。

 徴兵・動員されたばかりの兵員を前線に供給し続けるため、ロシア国防省は(軍が疲弊して機能不全に陥るのを防ぐため)忘れ去られた軍の保管施設の片隅までチェックせざるを得なくなることは間違いないでしょう。貧弱な装備や複雑化したロジスティクスの結果として生じる死傷者の増加によって戦闘効率の低下がさらに加速する可能性があります。そして再び追加の武器を揃える必要性が高まり、ソ連時代のより存在が定かでない亡霊までも復活させるという悪循環に陥る可能性が十分に予想されるのは言うまでもありません。

並ぶ「MT-LB」の上には(手前から奥にかけて)「2M-1」12.7mm重機関銃、「2M-7」14.5mm機関砲、そして「DShK」12.7mm機関銃が装備されている:これらの機関銃は1950年代の艦船に搭載されていたものだ

 この(ジョークのネタで作った)記事の著者の平均年齢は25歳であることから、私たちは最近のウクライナにおける戦場でロシア軍が使用し始めている、私たちの親より生まれた前の兵器類を全てリスト化するのが理解を助けることになる(率直に言って面白い)だろうと思い、本物の記事として執筆しました。

 この記事を読んでいる1970年代を生き抜いてきた人たちへ – 安心してください、今回紹介する兵器の大部分は、間違いなく皆さんよりもはるかに悪い時代にさらされてきたものです。私たちは1970年以前に運用が開始された兵器類を十分に旧式と見なしています。つまり、シニア層を除く私たちの読者からするとお酒を飲める年齢に達した頃には正真正銘の時代遅れとなっていたはずのものです。

(親)ロシア軍部隊は21世紀の戦争ではなく、第二次世界大戦の再現を準備しているように見える

  1. この一覧については、視覚的証拠に基づいて投入が確認された兵器だけを掲載しています。したがって、新たな兵器類の目撃情報が報告された場合は更新されます。
  2. 各兵器名をクリックすると、当該兵器の画像が表示されます。

戦車

装甲戦闘車両(AFV)
  • BRDM-2 偵察車 [1962]※ウクライナ軍でも数多く使用されている

歩兵戦闘車
  • BMP-1 [1966]※ウクライナ軍でも数多く使用されている

装甲兵員輸送車
  • BTR-50 [1954]
  • BTR-60PB [1966]※ウクライナ軍でも一定数が使用されている

装甲回収車

牽引砲

多連装ロケット砲

対空砲

自走対空砲

艦載砲 (AFVに搭載されたもの)

トラック、ジープ、各種車両
  • GAZ-51 [1946]
  • GAZ-66 [1964]※ウクライナ軍でも一定数が使用されている
  • ジル-131 [1964]※ウクライナ軍でも一定数が使用されている
  • ウラル-375D [1964]※ウクライナ軍でも一定数が使用されている
  • MAZ "TZ-500" [1965]
  • UAZ-452 [1965]
  • LuAZ-969 [1966]
  • KrAZ-255B [1967]※ウクライナ軍でも一定数が使用されている

小火器

個人装備

[1] Attack On Europe: Documenting Russian Equipment Losses During The 2022 Russian Invasion Of Ukraine https://www.oryxspioenkop.com/2022/02/attack-on-europe-documenting-equipment.html
[2] From Hibernation to Humiliation? Russia Brings T-54 Tanks Out of Retirement https://notes.citeam.org/t-54?1=

※  当記事は、2023年3月22日に本国版「Oryx」(英語)に投稿された記事を翻訳したも
  のです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所が 
    あります。

2023年3月22日水曜日

射程275kmの狙撃銃:「バイラクタル・アクンジュ」と「SOM」巡航ミサイル


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 新しいタイプの無人戦闘航空機(UCAV)が登場して以来、無人機戦の分野で完全に新しい能力が到来を告げるまでに驚くほど長い時間がかかりました。UCAVの一部には、従来型よりも搭載量や航続距離を増やしたり、センサー能力を向上させたタイプもありますが、近年のUCAVによる使用のために準備された兵装類にはほとんど革新性がありません。

 これを変えたのは、これまでに製造されたどのタイプのUCAVにも見られなかった数多くの特徴を誇る「バイラクタル・アクンジュ」の登場でした。

 その特徴の一つが、275km以上も離れた目標に向けて高精度の巡航ミサイルを発射できることです。この斬新な能力は、このUCAVにTÜBİTAK(トルコ科学技術研究会議)防衛産業研究開発機関が開発した「SOM」巡航ミサイルをインテグレートすることによって実現されました。

 サイズと重量に制約があるため、巡航ミサイルは1発しか「アクンジュ」の胴体に設けられたハードポイントに搭載できません。それでも、これは世界中のあらゆる無人機が運用できる巡航ミサイルの搭載能力を100%上回っています。

 「SOM」ミサイルを運用できる能力が、決して「アクンジュ」が持つ唯一の切り札ではありません。「アクンジュ」が持つ、間違いなく最も革新的な特徴は、将来的に付与される空対空ミサイル(AAM)の発射能力です。運用可能なAAMは、国産の「ボズドアン」赤外線誘導式AAM、「ゴクドアン」BVRAAM(目視外射程空対空ミサイル)、「スングル」近距離 AAM(FIM-92「スティンガー」MANPADSのトルコ版)で構成されています。

 「アクンジュ」のAESAレーダーは遠距離にいる目標を自律的に見つけ出し、低速で飛行している固定翼機やヘリコプター、その他の無人機を100km離れた位置から攻撃することを可能にします。



 素晴らしい空対空戦闘能力以外では、「アクンジュ」の広範囲にわたる空対地兵装がこの機体の主な(武装面での)最大のセールスポイントになるでしょう。この点では、敵の要塞・艦船や230kgの弾頭を正確に命中させる必要がある標的に使用するために設計された「SOM」巡航ミサイルの複数の派生型を搭載できる能力が、最終的に真のゲームチェンジャーになる可能性があります。

 彼らを搭載した「アクンジュ」はその運用国のUCAV飛行隊の戦力を向上させるだけではなく、ジェット戦闘機を対地攻撃任務から解放して制空任務に充てることも可能にさせます。この偉業は、F-35プログラムから除外された後にトルコにとっては特に貴重なものとなるはずです。



 トルコと「バイカル・テクノロジー」社はこれらの能力や利益をトルコ軍に提供することに加えて、「アクンジュ」を「SOM」のような兵装と一緒に友好国に販売することができるという、やや独特な立場にもあります。

 この点において、彼らは現時点で同じ能力を提供できる国との競争に少しも直面していません。ヨーロッパ、ロシア、中国やアメリカのどれもが同カテゴリーの兵器を外国に引き渡すことができないため、これらの能力は、今はトルコ製兵器の顧客ではない国々に「アクンジュ」の入手の試みをさせる可能性があります。

 当初からさまざまな種類の兵装と「アクンジュ」の互換性があることを考慮すると、パキスタンやブラジルのような国産の巡航ミサイルを運用または開発中の国は、これらの兵装を「アクンジュ」にもインテグレートできる可能性を秘めています。

 外国のシステムを「アクンジュ」にインテグレートできるという事実は大いに評価される見込みがあり、このことは特にアメリカや中国のような従来のサプライヤーの間では全く前例のないレベルの柔軟性を提供します。


 多くの国が新しく調達した西側製の航空機のために高度な兵装を入手しようと苦労している一方で、アメリカや欧州諸国は政治・財政的に妥当なコストでPGMを提供したがらないことが頻繁に証明されていますが、信頼できる代替手段が今や利用可能という事実は市場を大きく揺るがすことを確信しています。

 トルコの無人機プラットフォームと連携して使用される高度な誘導兵器の広範囲にわたる普及は、まだ始まったばかりです。当分の間、その範囲は主に各種PGMで成り立っていますが、現在は巡航ミサイル、近い将来を含めると空対空兵装にまで拡大しつつあります。

 手頃な価格で最終的には消耗品となるプラットホームにどのタスクをアウトソーシングできるかという点で絶え間なく限界に挑み続けている「バイラクタル・アクンジュ」については、間違いなく国際的な顧客が急速に列を作って並ぶでしょう。

2023年3月18日土曜日

さらなる輸出市場の拡大:トルコがインドネシア向け哨戒艇の輸出に着手した



著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 トルコが海軍の分野でほぼ自給自足の状態を成し遂げる方向に急速に進んでいることもあり、近頃では同国で設計された艦艇が世界中の海軍で運用されています。

 この野心的な努力の一環として、トルコの造船所では売り出す軍用艦艇のラインナップを常に拡大し続けているようです。2013年にトルコが現在海軍で仕様されている高速攻撃艇(FAC)を置き換える新型のFACの入札を開始した際に、30近くの国産で設計された案から選定できたことからも、同国での軍用艦の設計に関する流行の規模が決して誇張されたものではないことが証明されています。[1] [2]

 今やトルコは独自設計のヘリコプター搭載型強襲揚陸艦(LHD)からフリゲート、さらには小型潜水艦までも国内外の顧客に売り出しています。そのため、近い将来にトルコが世界最大の軍用艦艇の輸出国の1つになる可能性があることも考えられないことではありません。

 この素晴らしい偉業は少なからずとも防衛装備のほぼ全てを国産化することを意図しているトルコ政府のおかげで達成された産物です。そして、このことは、遠くないうちにトルコの造船所が輸出用の艦船を売り出す際に、艦載兵装を外国製に依存する必要がなくなることも意味します。

 20年ほど前のトルコは依然として自国の海軍のニーズを外国が設計した艦船に大きく依存しており、艦船を輸出すること自体が非現実的な夢物語だったことを考えると、今ではその状況が劇的に変化したことが一目瞭然でしょう。
 
 以前にパキスタン、カタール、UAE、インド、トルクメニスタン、ジョージア、ナイジェリア、エジプト、ウクライナに艦艇を輸出した後、今やトルコは東南アジアの新市場への進出に向けて動き出そうとしているようです。

 トルコの軍事関連メディア「サヴンマTR」のインタビューの中で、駐トルコのインドネシア大使であるラルー・ムハンマド・イクバル氏はトルコから軍用艦を調達することに関する交渉が始まったことを明らかにし、「トルコとの海軍システムに関する協力が相当な規模で増えるでしょう」と述べ、さらに「私たちは防衛産業との関係を向上させるためにより多くのことを行う必要があります...(中略)そのため、インドネシアがトルコから軍用艦を調達する可能性について、いくつかの交渉が始まったのです」とも述べました。[3]

ラルー・ムハンマド・イクバル大使(左)とイスマイル・デミル防衛産業次官(右)

 インドネシアが最初に興味を示したトルコ艦艇は、「TAIS(タイス)」造船所が設計した「KPC 65(65m級大型哨戒艇)」でした(注:「タイス」側では「LPC 65」が制式な名称とされています)。[4]

 強力なパンチ力を秘めた全長65mという大きさの船が「哨戒艇」と分類されていることについて困惑する方もいるでしょうが、本質的な問題ではないので気にしないでください。

 この「パンチ力」は76mm砲1門、2連装35mm機関砲1門、「STAMP」12.7mm リモート・ウェポン・ステーション(RWS)2基、「ロケットサン」製対潜ロケット弾発射機1門、「アトマジャ」対艦ミサイル(AShM)8発で形成されています。

 当然ながら、艦載兵装は顧客の要望に応じて変更可能であるため、インドネシアでは「アトマジャ」から(同海軍が装備している)「エクゾゼ」に変更されるかもしれません。しかし、「ロケットサン」製の対潜ロケット弾発射機は、変更されずにそのまま搭載される兵装システムの1つとなるでしょう。

 インドネシア海軍は、1992年にドイツから購入した16隻の「カピタン・パチムラ(パルヒム)」級コルベットのうち14隻を対潜艦(ASW艦)として運用し続けています。ドイツ海軍は1991年の東西ドイツ統一時に東ドイツの人民海軍から「パルヒム」級を引き継いだものの、冷戦終結後はこれらの艦艇を運用する必要性がほとんどありませんでした。

 このような理由から一気に売却された「パルヒム」級コルベットは当時のインドネシア海軍が持つ哨戒・対潜能力を著しく強化しましたが、今やソナーや兵システムが旧式化したため、更新が必要な状態となっています...それが「KPC 65」を欲した一因なのでしょう。

 インドネシアは、海軍用にまずは2隻の「KPC 65」を購入することに関心を示していると考えられています。[4]

 ラルー・ムハンマド・イクバル大使は、「私たちは防衛産業においてさらに前進し、特に海軍システムに関する協力が著しく増えるでしょう。[中略] そして、両国間での開発や共同設計も行われることになるでしょう。」とも述べました。[3]

 これは、「KPC 65」がインドネシアの要求に基づいて設計が変更されたり、同国の造船所で建造されることを意味するのかどうかはまだ不明ですが、後者は確かに妥当なものと思われます。

 

「KPC 65」の後部には多くの兵装が搭載されていることを示しています。この画像では、左から順に2門の12.7mm RWS、対艦ミサイル、対潜ロケット弾発射機、そして2連装の35mm機関砲塔が見えます。このモデルには対艦ミサイルは2発しか搭載されていません。

 現在のインドネシア海軍(TNI-AL) は、20隻程度の高速攻撃艇(FAC)から成る相当な規模の艦隊を運用しています。これらのFACの大部分はその基準からしても軽武装であり、最も多いFACである「クルリット」級は対艦ミサイルを僅か2発しか搭載していません。

 インドネシアが保有するFACで最も高性能なのは「サンパリ(KCR 60M)」級であり、同クラスは中国の「C-705」対艦ミサイルを4発、主砲として40mmまたは57mm機関砲を1門、中国製「NG-18」30mm近接防御システム(CIWS)を1門、そして対空・水上目標に用いる近接防御用20mm機関砲 1 門を装備しています。

 インドネシアは現時点で数回のバッチに分けて合計18隻の「KCR 60M」を導入することを計画しており、これまでに5隻が進水しています。[5]

 新しいバッチは、初期バッチよりもある程度の能力向上が図られる予定です。

 当初は各艇に主砲として「BAEボフォース」製「Mk.3」57mm機関砲が搭載される計画でしたが、予算上の制約で最初の2隻は代わりに同社製の40mm機関砲が搭載されました。これらは最近になってロシア製の「AU-220M」57mm RWSに交換されましたが、将来的に登場するバッチの分には当初から想定されていた「Mk.3」57mm機関砲が装備される予定となっています。[6]

「KRI トゥンバク」は主砲の位置に依然としてボフォース製40mm機関砲を装備しています
5隻目の「KCM 60M」である「KRI カパク(艦番号625)」はボフォース製「Mk.3」57mm機関砲を搭載しています。さらに、その後ろにはロシア製「AU-220M」57mm RWSを装備したばかりの「KRI サンパリ」と「KRI トゥンバク」も停泊しています。

 「タイス」造船所では、「KPC 65」に加えてトルコ初の国産ヘリコプター搭載型強襲揚陸艦(LHD)や複数のFAC、OPV、コルベット、フリゲート、揚陸艦や補給艦を含む広範囲にわたる種類の艦艇を売り出しています。

 「タイス」共同企業体には、(現在「TCG アナドル」 LHDを艤装中の)の「アナドル」造船所、「イスタンブール」造船所、「セデフ」造船所、「セフィネ」造船所、「セラ」造船所が参加しています。

 「タイス」造船所はトルコ海軍向けに数隻の大型揚陸艦や「バイラクタル」級戦車揚陸艦を建造した後に、インド向けに補給艦5隻、カタール向けに練習艦2隻と揚陸艦3隻を建造して輸出に成功しました。

 同造船所が売り出している艦艇のラインナップはここで見ることができます

「タイス」で最も先進的な見た目の「67m級高速ミサイル艇(GFMPB)」

「140m級多目的船フリゲート」は「タイス」が売り込んでいるものでは最大の水上戦闘艦です

 「タイス」造船所が「KPC 65」哨戒艇でインドネシアの市場に参入することができるとすれば、これがトルコとインドネシアの防衛協力の深化につながる可能性は十分にあり得ます。

 現在、両国は「現代型中戦車(MMWT)」プロジェクトで協力関係にあり、インドネシアはトルコ製UCAVの導入にも関心を示しています。[3]

 2021年、インドネシアは国軍を近代化するために1250億ドル(約14兆3,300億円)を投資する計画の概説をしました。同計画では、国内の防衛産業から装備類を調達することと、海外からの技術移転を確かなものとすることを優先としています。[7]

 「KPC 65」はこの計画に十分に適合しており、(「MMWT」プロジェクトで見られたように)おそらく最初のバッチはトルコで、残りはインドネシアで建造されるでしょう。

 将来的な両国の協力関係は、防衛産業の域を超越する可能性を秘めています。現在の状況はトルコのハイテク産業に、インドネシアが現在推し進めているいくつかのインフラ関連のプロジェクトに関与することを可能にする余地を残しているのです。

「FNSS」社と「PTピンダッド」社で協同開発された現代型中戦車(「カプランMT/ハリマウ)

[1] Turkish FAC-FIC Designs https://defencehub.live/threads/turkish-fac-fic-designs.558/
[2] Small But Deadly - Turkish Fast Attack Craft In Service With Turkmenistan https://www.oryxspioenkop.com/2021/03/small-but-deadly-turkish-fast-attack.html
[3] Endonezya Ankara Büyükelçisi Dr. Lalu Muhammad Iqbal: Türkiye ile Endonezya arasındaki savunma iş birliği artacak https://www.savunmatr.com/ozel-haber/endonezya-ankara-buyukelcisi-dr-lalu-muhammad-iqbal-turkiye-ile-h15336.html
[4] https://twitter.com/kimlikci_954/status/1459622498614616074
[5] Indonesia Launched Its 5th KCR-60M Fast Attack Craft https://www.navalnews.com/naval-news/2021/12/indonesia-launched-its-5th-kcr-60m-fast-attack-craft/
[6] https://twitter.com/Jatosint/status/1467457606637834245
[7] Indonesia reveals USD125 billion military modernisation plan https://www.janes.com/defence-news/news-detail/indonesia-reveals-usd125-billion-military-modernisation-plan

  ものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所がありま
    す。



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