2017年5月16日火曜日
Kh-29地対空誘導弾がリビアで無誘導ロケット弾として使用された
著 Stijn Mitzer と Joost Oliemans (編訳:ぐう・たらお)
リビアのトリポリから出回った一連の写真の中で、リビア・ドーン(注:親イスラーム過激派民兵組織)は現在、高度な精密誘導ミサイルを地対地用ロケット弾として使用しているようだ。使用されたミサイルは、スルト近くのガルダビヤ空軍基地付近にある兵器庫から奪われたものである。
そのミサイルはKh-29Tで、通常は標的に命中させるためにTV誘導が使用される。 Kh-29Tのリビアでの運用については、80年代後半にソ連から引き渡されたSu-24のみによって使用されただけである。
リビア内戦の早い段階で、 第1124飛行隊は飛行可能状態にあった2機のSu-24MKを、ラス・ラーヌーフ近郊にある国民解放軍(反政府軍)の拠点に対して飛ばし、僅かな作戦ソーティを実施させた。
これらの作戦の過程で、一機のSu-24MKが撃墜された。
唯一の運用状態にある1機のSu-24MKと飛行不能状態にあった2機のSu-24MKは、その後、ガルダビヤ航空基地に対するNATOの航空攻撃によって破壊された。
かつて、これらのSu-24で使用されていた兵装は、現在リビアが保有する他の飛行機がこれらを搭載することができなかったため、無用の長物となった。
この状況は、運用するべき機体が存在しないKAB-1500レーザー誘導爆弾、Kh-25、Kh-29L、Kh-29T空対地ミサイルを残した。
現在では、彼らの意図した役割(本来の用途)ではないにもかかわらず、この武器のいくつかを再び使用可能にする努力がされているように見える。
発射を写した画像にあるKh-29Tにはフィンがあるが、無誘導地対地用ロケットとしての、より安定した飛行を得るために前部と後部フィンのエルロンが取り外されている(注:画像をよく見るとはっきりわかる)。
これらのミサイルが新たな用途に使用された理由は、明らかに弾頭のサイズであり、これには320kgの重量級弾頭が搭載されている。
リビア・ドーンがミサイルの大量のストックを有し、既にいくつかの同様の発射が実施されていることから、このような高度なミサイルのより多くの発射を期待することができる。
Khaled Ben Alewa に感謝を申し上げます(注:元記事への協力であり、本件編訳とは無関係です)。
※ この翻訳元の記事は、2014年8月18日に投稿されたものです。
当記事は意訳などにより、本来のものと意味や言い回しが異なる箇所があります。
正確な表現などについては、元記事をご一読願います。
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