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2023年6月14日水曜日

久しぶりのロシア製:トルクメニスタンの「タイフーン」MRAP


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 2000年代後半、ロシアの兵器メーカーにとって今後のトルクメニスタンとのビジネスの見通しが有望視されていたに違いありません。なぜならば、当時はトルクメニスタンから装甲戦闘車両(AFV)やヘリコプター、艦船などの受注が絶え間なく舞い込んできたからです。

 ところが、トルクメニスタンは軍の近代化をロシアにかなり依存していましたものの、ほどなくして同国からロシア製兵器の発注がすぐに途絶え始めました。その代わり、トルクメニスタンはロシアやウクライナの武器メーカーを犠牲にして、他国の数多くある兵器メーカーを含むように兵器類のサプライヤーの多角化を図りました。

 この突然の調達方針の転換によって、機械化部隊にあるソ連時代の装備類をロシアの「T-90S」戦車と「BMP-3」歩兵戦闘車(IFV)で部分的に置き換えて近代化を図るというトルクメニスタンの計画はほぼ終止符を打たれてしまったようです。

 一見して装輪式AFVを好むこの国の新たな防衛ドクトリンのおかげで、前述のロシア製AFVは最終的にごく少数の導入で終わりました。前者は歩兵機動車が中核となっており、トルコ、サウジアラビア、イスラエル、UAE、韓国、オーストリア、イタリア、そしてベラルーシなどの国々から調達されました。

 それにもかかわらず、2021年9月に実施されたトルクメニスタン独立30周年記念の軍事パレードで、トルクメニスタンが兵器類の供給に関して再度ロシアに目を向けたことが明らかとなりました。驚くべきことに、「カマズ-63968 "タイフーン" 」耐地雷・伏撃防護車両(MRAP)が初めて軍事パレードに登場・初披露されたのです。[1]

 残念ながら、実際にこのMRAPが調達された数の情報が皆無に近いため、現時点では運用テストのための少数の導入にとどまっている可能性があります(注:たった1台という情報がある)。

 「カマズ-63968」は2016年にシリアで同国に展開したロシア軍によって戦闘デビューを果たしており、今回のパレードでトルクメニスタンがその初の輸出先として判明したということです。

 世界中の他のMRAPとは異なって、「タイフーン」は固有の武装を備えていませんが、顧客の要求に応じて12.7mm銃機関銃を備えた遠隔操作式銃架(RWS)を装備することが可能となっています。[2]

 それでもなお、ロシア軍もトルクメニスタン軍も今のところ「タイフーン」用にRWSを調達したことはないようです。

00年代後半に引き渡された数少ない「BMP-3」IFVの1台(00年代後半か10年代前半の軍事パレードにて)

 「タイフーン」はカマズ社とウラル社が設計したMRAPシリーズであり、兵員の輸送だけでなく、より特殊な任務のためのベース車両として用いられることを意図して開発されました。

 このMRAPは底部のV字型モノコック構造は車体や乗員を爆風から遠ざけることによって、地雷に対する高い防護性能を確保しているほか、車内には2名の乗員と最大16名人の兵員用に耐衝撃・衝撃吸収座席が設けられています。

 全周囲に14.5mm徹甲弾に耐える装甲を施されていることから、「カマズ-63968」はこのクラスで最も優れた防護性能を持つ車両の1つとなっています。



 以前のロシア製AFVと比較すると、「カマズ-63968」の人間工学は著しく改善されています。例えば、このMRAPの前面、背面、両側面にはビデオカメラが搭載されているため、車内にいながら周囲を視察したり、フロントガラスに銃弾が撃ち込まれて視界不良になった場合でも車両を操縦することを可能にしています。

 16人の兵員は車両後部のランプ・ドアで乗降するほか、天井に設置されている合計で7つのハッチからも緊急時に脱出することができます。

1台のイスラエル製「コンバットガード 4x4」 IMVに続き、3台の中国製「EQ2050」と1台の「カマズ-63968 」MRAPが行進しています。

 トルクメニスタンによる兵器類の爆買いは長期間続く可能性が高く、すでに毎年の多数の新型車両や航空機、そして艦艇の披露で国際的なアナリストを驚かせています。

 これがロシアからの新たな兵器類の調達に含まれることになるのかはまだ不明ですが、最近になってトルクメニスタンが国内全域で救急搬送任務を行うために救急搬送仕様の「Mi-17」と「アンサット」ヘリコプターを発注したことは、ロシアが手頃な価格の軍事・航空技術の供給源として忘れられていないことを裏付けています。[3]

トルクメニスタン陸軍の「BTR-80A」IFV

[1] Turkmenistan’s Parade Analysis: What’s New? https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/turkmenistans-parade-analysis-whats-new.html
[2] https://i.postimg.cc/j2Sr8FLB/438.png
[3] Russian Company Delivers Ansat, Mi-17-1W Ambulance Helicopters to Turkmenistan https://business.com.tm/post/6900/russian-company-delivers-ansat-mi171w-ambulance-helicopters-to-turkmenistan

 ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所 
 があります。



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2023年5月23日火曜日

バトル・オブ・ベルゴロド:2023年の在宇ロシア人部隊によるロシア侵攻で両陣営が喪失した兵器類(一覧)


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ

 2023年5月22日、ウクライナ軍と連携するロシアの反乱部隊である「自由ロシア軍団」が、国境を越えてロシアのベルゴロド州に侵入したことが注目を集めています。

 ロシア人義勇兵のみで構成される部隊であるロシア自由軍団は、その後に(3月にブリャンスク州に侵入したとされる別の部隊である)ロシア義勇軍団とともにベルゴロド州のコジンカ村を確保し、その前衛部隊がグレイヴォロンの町に入ったと発表しました。

 ウクライナ政府の高官は、自由ロシア軍団がこの地域で国境を越えて侵入を図ったことを認めたものの、彼らが(ウクライナから)独立して行動していたことを強調しています。[1]

 ロシアのベルゴロド州知事である ヴャチェスラフ・グラトコフは、月曜日に「ウクライナ軍の破壊工作・偵察グループ」が同州のグライヴォロンスキー地区に侵入したと発表しました。そして、彼はテレグラム上で「ロシア軍はもとより、国境警備隊、国家親衛軍、連邦保安庁(FSB)は、敵を排除するために必要な措置を講じています」とも明言しています。[2]

  1. この一連の戦闘で撃破されたり、鹵獲された両陣営の兵器類の詳細な一覧を以下で見ることができます。
  2. この一覧は、写真や映像によって証明可能な撃破または鹵獲された兵器類だけを掲載しています。
  3. 民生車両はこの一覧には含まれていません。 
  4. 新たな損失が確認され次第、この一覧は更新される予定です。
  5. 各兵器類の名称に続く数字をクリックすると、破壊や鹵獲された当該兵器類の画像を見ることができます。
  6. 最終更新日:2023年5月24日(本国版は同日午後7時15分ころ)

ロシア (4, このうち撃破:3, 鹵獲: 1)

歩兵戦闘車 (1, このうち鹵獲: 1)

牽引砲 (1, このうち撃破: 1)

各種車両 (2, このうち撃破: 2)


自由ロシア軍団 (8, このうち撃破:2, 鹵獲: 6)

MRAP:耐地雷・伏撃防護車両 (2, このうち鹵獲: 2)


歩兵機動車 (5, このうち撃破: 1, 鹵獲: 4)

各種車両 (1, このうち撃破: 1)
  • 1 いすゞ「TF」ピックアップトラック: (1, 撃破)

[1] Russia accuses Ukraine of mounting ‘sabotage’ attack across border https://edition.cnn.com/2023/05/22/europe/belgorod-ukrainian-forces-russian-territory-intl/index.html
[2] https://twitter.com/Liveuamap/status/1660664784830734338

※  当記事は、2023年5月22日に「Oryx」本国版(英語)に投稿された記事を翻訳したも
 のです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所が
 あります。


2023年2月12日日曜日

たくましい味方:トルコによるウクライナへの軍事支援(一覧)


著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ 

 (この記事の執筆時点で)ロシア・ウクライナの戦争が勃発から1年が迫る中、ウクライナの戦力増強だけでなく、数回にもわたる和平交渉の主催や黒海経由の穀物輸出に関する協定の交渉に関与するなど、トルコはNATO加盟国でありながらロシアと西側諸国をつなぐ唯一の存在として、自身が持つ独特な立場を活用しています。

 トルコはNATO加盟国の中で最もモスクワに友好的であり続けていますが、ロシア国内にある標的に対して使用しないという明確な条件を設けずにウクライナへ兵器類を供給している唯一のNATOの国でもあります。ウクライナはこうした運用の柔軟性を喜んで活用し、トルコ製の「バイラクタルTB2」無人戦闘航空機(UCAV)を使用して、ロシアのクルスク州とベルゴロド州にある標的を何度も攻撃しているのです。[1] [2]

 しかし、トルコがウクライナの友好国の中で目立っているのは、その戦略的な寛大さが唯一の理由ではありません。なぜならば、同国による支援は全NATO加盟国の中でも最も包括的な軍事支援の一つとなっているからです。

 ウクライナに対するトルコの支援の強さについては、過去数年にわたってトルコの外交政策の決定を追いかけてきた人にとっては少しも驚くようなことではないでしょう。
 
 トルコは背後にロシアがいるハリーファ・ハフタル将軍のリビア国民軍(LNA)に対して国際的に承認された国民合意政府(GNA)の側に立って介入した唯一のNATO加盟国であり、最終的にLNAとPMC「ワグネル」を押し戻してGNAを確実視されていた敗北から救った過去があります。[3] [4]

 実際にその功績が評価されることはありませんでしたが、トルコの介入は、NATOの南側にロシアが確かな軍事的拠点を獲得することを妨げた唯一の要因だったと言えます。

 ただし、ロシアの利益にダイレクトに対抗するトルコの外交政策の決定が大きなリスクなしでなされているとは言っているわけではありません。すでにトルコはロシアの支援を受けたり、報復行為としてロシアが支援を拡大する可能性のある敵対勢力からの脅威に直面しているからです。

 なお、イスラエルはウクライナに軍事支援を行わない理由として、このような脅威を利用してきました(同時に、イスラエルはヨーロッパ諸国によるウクライナに対する同国製兵器の供与についても禁止しています)。[5]

 具体的には、イスラエルは自国製兵器によってロシア兵が殺害されることがシリアにおける同国の安全保障上の利益をロシアが害することに至る可能性を懸念しているようです。[6]

 イスラエルとは正反対に、トルコはリビアで(ロシア軍の非公然部隊として活動している)PMC「ワグネル」の陣地や兵士を空爆することに、少しの躊躇も見せませんでした。

 トルコは良好な対外関係を維持することに注力しているように見える一方で、自国や戦略的パートナーの利益が脅威に晒されたと感じれば、とっさに行動を開始するような一面も持っているようです。

 ウクライナへの行動について具体的に挙げると、トルコは2022年3月以降のウクライナ・ロシア間の仲裁に大々的に尽力したでけではなく、「バイラクタルTB2」UCAV約35機、「バイラクタル・ミニ」無人偵察機24機、「TRLG-230」誘導式多連装ロケット砲(MRL)、電子戦装備、BMC「キルピ」MRAP200台、迫撃砲、弾薬など多くの物品の引き渡しも実施しています。

 トルコは軍事支援の規模を公にするよりも、これらの引き渡しに関する発表を最小限に抑えることを選択しました。送られた兵器類については、その大半がウクライナで目撃されるか、ウクライナの情報源から私たちに報告されて初めて明らかになる場合を占めているのが実情です(この記事で取り上げた兵器のほとんどが該当します)。

 ちなみに、兵器類の大部分は寄贈されて残りは大幅に値引きされて販売されたとのことです。

ウクライナ軍のBMC「キルピ」MRAPの列:最大で200台がトルコから供与される予定

 ウクライナの窮状に対するトルコの援助は、その全てが政府によるものばかりではありません。

 リトアニア・ウクライナ・ポーランドの各国で行われた「バイラクタルTB2」5機を調達するためのクラウドファンディングが目標に成功した後に、メーカーの「バイカル・テクノロジー(バイカルテック)」社は同数のTB2をウクライナへ寄贈することを決定し、集められた3,200万ドル(約42.2億円)をウクライナの人道・防衛・復興プロジェクトに転用することが可能になったおかげで国際的な名声を得るに至りました。[7] [8] [9]

 興味深いことに、これは全体の話の半分にすぎないようです。ウクライナ政府筋の情報によると、同国は「バイカルテック」からさらに15機の「バイラクタルTB2」を無償で受け取り、さらに別の15機も同社の製造コストのみを負担する価格で販売されたとのことでした。

 また、「バイカルテック」は24機の「バイラクタル・ミニ」無人偵察機もウクライナに寄贈しています。この機種はウクライナに引き渡された他の(小型)UAVとは異なって電子妨害に強い特徴を有していることから、妨害電波が飛び交うウクライナの戦場において大いに歓迎されるものと言えるでしょう。

「バイカル・テクノロジー」のハルク・バイラクタルCEOとウクライナ軍総司令官であるヴァレリー・ザルジュニー大将が「アクンジュ」の模型を手に記念撮影している様子

 これまでに報じられていなかったトルコによる武器供与には、その精密誘導ロケット弾のおかげで高い殺傷力を誇る(数量不明の)「TRGL-230」230mm誘導式多連装ロケット砲(MRL)があります。

 (ペイロード上の関係で)最大で4つの目標しか攻撃できないものの、24時間以上の滞空時間と(車両などの目標に対しては75km以上と考えられている)長い探知距離を誇るEO/IRセンサーによって多くの目標を探知するTB2との共同作戦で、「TRLG-230」は(70km圏内にいる)TB2が指示した目標を連続して正確に撃破することが可能です。

 「バイラクタルTB2」が目標を攻撃している様子を映す映像が少ないことについて、TB2が全機撃墜された(あるいはもっと不可思議なことに、存在する全映像は最初の数日間に記録されたもので、後で徐々に流出していった)と説明しようとする人もいますが、ウクライナのTB2は戦場での脅威が進化するにつれて長距離偵察や電子戦、そしてスタンドオフ兵器での攻撃を含む数多くの新たな役割に投入されています。ただし、後者に関する詳細は依然として情報不足のままです。

「バイラクタルTB2」が指示した目標を打撃できる「TRLG-230」230mm誘導式多連装ロケット砲(MRL):トルコは数量不明の同MRLをウクライナに供与した

 トルコにはウクライナ軍に非常に適したアセットが他にも豊富に存在します。

 すでに、この国はUCAVや誘導式MRLに加えて考えられる限りのあらゆる兵器システムを輸出しており、この中には「T-122」122mm MRLや「TRG-300」300mm MRLのみならず、射程15kmの「ヒサール-A+」対空ミサイルシステム(SAM)、射程25kmの「ヒサール-O」SAM、「コルクート」35mm自走対空砲など、徘徊兵器の脅威に対抗するのに理想的な防空システムも含まれています。

 NATOはソ連時代の兵器を調達するために(まだ保有している)加盟国を探し続けていますが、こうした調達先が徐々に枯渇していけば、より高度な兵器を(ウクライナに代わって)トルコから調達する方向へ転換するかもしれません。なぜならば、トルコはウクライナに高度な兵器を供給することについては、仮にそれがロシア国内の攻撃目標に使用できるものであっても特に問題がないことを実証したからです。

 その一方で、ウクライナも数年以内にトルコに発注した「アダ」級コルベット2隻のうち1隻を受け取る予定です。「F211 "ヘトマン・イヴァン・マゼーパ"」は2022年10月2日に正式に進水し、ウクライナ海軍に引き渡しできるまでトルコで就役の準備を続けることになっています。[10]

 黒海におけるロシア海軍のプレゼンスは当面の間にわたって新型艦の使用を妨げるかもしれませんが、トルコはウクライナのより差し迫った問題に対処するための取り組みを継続して実施しています。

 また、イラン製の徘徊兵器という脅威と戦うために「バイカルテック」が「バイラクタルTB2」に「スングル」赤外線誘導式携帯型地対空ミサイルシステム(MANPADS)をインテグレートしてウクライナを支援することを模索している旨の報道も、トルコが(仮にロシアとの関係が損なわれたとしても)ウクライナ防衛に賛意を示す信頼できる味方としての地位を際立たせることに貢献していることは言うまでもないでしょう。[11]

ウクライナが発注した「F211 "ヘトマン・イヴァン・マゼーパ"」:2022年10月にトルコで進水した

  1. 以下に列挙した一覧は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の最中にトルコがウクライナに引き渡した軍事装備等の追跡調査を試みたものです。
  2. 一覧の項目は武器の種類ごとに分類されています。
  3. 一部の武器供与については機密扱いであるため、寄贈された武器などの数量はあくまでも最低限の数となっています。
  4. この一覧はさらなる軍事支援の表明や判明に伴って更新される予定です。
  5. * はウクライナがトルコの防衛企業から調達したものです。
  6. 各兵器類の名称をクリックすると、当該兵器類などの画像を見ることができます。

無人戦闘航空機 (UCAV)
  •  30+ バイラクタルTB2 [2022年3月以降に引き渡し] (半分は「バイカル」による寄贈で、残りの半分は半額で販売)
  •  5 バイラクタルTB2 [2022年6月以降に引き渡し] (リトアニア、ウクライナ、そしてポーランド国民によって調達資金がクラウドファインディングされたものだが、これを受けた「バイカル」で無償供与することを決め、集まった3,200万ドルを人道支援などに転用)

無人偵察機

(誘導式) 多連装ロケット砲


自走砲

電子戦装備

  •  地上ベースの電子戦装備 [2022年夏に引き渡し]
  •  航空機用電子戦装備 (「バイラクタルTB2」用) [同上] (「バイカルテック」による寄贈)

装甲兵員輸送車 (APC)
  • ''装甲兵員輸送車'' [予定]

MRAP:耐地雷・伏撃防護車両

歩兵機動車

迫撃砲

小火器

弾薬

  •  100,000 155mm砲弾 [供与予定]
  • M483A1 155mmクラスター砲弾 [2023年8月以前に引き渡し]
  •  「MAM-L」誘導爆弾 (「バイラクタルTB2」用) [2022年3月以降に引き渡し]
  •  「MAM-C」誘導爆弾 (同上) [同上]

個人装備

その他の装備品類


[1] https://twitter.com/UAWeapons/status/1519305213831782400
[2] https://twitter.com/UAWeapons/status/1520045425625030656
[3] Al-Watiya - From A Libyan Super Base To Turkish Air Base https://www.oryxspioenkop.com/2020/09/al-watiya-airbase-capture.html
[4] Tracking Arms Transfers By The UAE, Russia, Jordan And Egypt To The Libyan National Army Since 2014 https://www.oryxspioenkop.com/2020/06/types-of-arms-and-equipment-supplied-to.html
[5] Vetoing Victory - Israel Is Blocking (Military) Aid To Ukraine https://www.oryxspioenkop.com/2022/06/vetoing-victory-israel-is-blocking.html
[6] Israel refused US request to transfer anti-tank missiles to Ukraine — report https://www.timesofisrael.com/israel-refused-us-request-to-transfer-anti-tank-missiles-to-ukraine-report/
[7] Go-Fund Ukraine: Baykar Tech Donates TB2 For Ukraine After Lithuanian Crowdfunder https://www.oryxspioenkop.com/2022/06/go-fund-ukraine-lithuania-raises-funds.html
[8] A Ukrainian TV host crowdfunded $20 million to buy Bayraktar drones. The company making them refused the money and said it'd donate the aircraft instead https://www.businessinsider.com/bayraktar-firm-refuses-20m-says-will-donate-drones-to-ukraine-2022-6?international
[9] Baykar to donate another drone to Ukraine after Polish crowdfunding campaign https://www.aerotime.aero/articles/31748-baykar-to-donate-drone-to-ukraine-after-polish-fundraiser
[10] Turkish shipyard launches Ukraine’s 1st MILGEM corvette https://www.navalnews.com/naval-news/2022/10/turkish-shipyard-launches-hetman-ivan-mazepa/
[11] Turkish drone maker Baykar ‘to counter kamikaze threat in Ukraine’ https://www.dailysabah.com/business/defense/turkish-drone-maker-baykar-to-counter-kamikaze-threat-in-ukraine

※  当記事は、2022年11月21日に本国版「Oryx」(英語)に投稿された記事を翻訳したも
 のです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所が
 あります。



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2022年10月6日木曜日

バマコの子どもたち:マリの軍用車両・重火器(一覧)



著:トーマス・ナハトラブ in collaboration with ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 このリストの目的は、現在及び過去におけるマリ軍の(装甲戦闘)車両と重火器を包括的に一覧化することにあります。

 マリは歴史的にソ連による軍事援助の主要な受益者であり、1970年代から1980年代にかけての頻繁な兵器の引き渡しは、この国の軍隊を専用の駆逐戦車や「S-125(SA-3)」地対空ミサイルシステム、さらには「MiG-21bis」戦闘機などの高度な装備を運用する西アフリカで最強の軍隊の1つにさせました。

 1990年代と2000年代になると、マリ軍は治安情勢の変化とそれに伴う防衛支出が減少する最中にこれらの装備の大半を退役させました。

 ほかの多くのアフリカの軍隊と同様に2000年代後半から2010年代前半におけるマリ軍の戦闘効率は極めて低く、2012年のトゥアレグ族の反乱とそれに続くアルカイダの台頭に対処することができず、最終的にはマリの乗っ取りとほかの地域を大混乱に陥ることを阻止するためにフランスが介入することを余儀なくされました。

 それ以降、マリ軍はEUの支援を受けて再建され、ソ連製の重火器が最新のMRAPや歩兵機動車に置き換えられました。それでもなお、マリは(以前よりも極めて少ない数ではあるものの)T-54やPT-76などの装備を運用し続けています。

 興味深いことに、マリ軍は近年になって他のいくらかあるソ連時代のAFVを運用可能な状態に戻したようですが、これらのAFVは進行中の反乱との戦いには全く役に立たないため、ほとんど訓練を受けることなくバラックで埃をかぶって日々を過ごしているようです。

 それにもかかわらず、最終的には、その完全な多様性によって多くのベテランのアナリストを驚かせるかもしれない魅力的な装備で満ちた一覧が完成しました。

(装備名をクリックするとマリ軍で運用中の画像を見ることができます)


現時点でマリ軍で運用中の装備

戦車


装甲戦闘車両 (AFV)


耐地雷・伏撃防護車両 (MRAP)


歩兵機動車 (IMV)


全地形対応車両 (ATV)


汎用車両


牽引砲


(自走式を含む)対空機関砲
無人航空機 (UAV)


トラック


工兵装備


かつてマリ軍が運用していた装備

戦車
  • T-34/85
  • FT-17(植民地時代のフランス軍かマリ人部隊が使用したものと思われます)


装甲戦闘車両 (AFV)


牽引砲


多連装ロケット砲 (MRL)


対空機関砲


地対空ミサイルシステム (SAM)


レーダー


 ものです。



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