著:トーマス・ナハトラブ in collaboration with ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)
このリストの目的は、現在及び過去におけるマリ軍の(装甲戦闘)車両と重火器を包括的に一覧化することにあります。
マリは歴史的にソ連による軍事援助の主要な受益者であり、1970年代から1980年代にかけての頻繁な兵器の引き渡しは、この国の軍隊を専用の駆逐戦車や「S-125(SA-3)」地対空ミサイルシステム、さらには「MiG-21bis」戦闘機などの高度な装備を運用する西アフリカで最強の軍隊の1つにさせました。
1990年代と2000年代になると、マリ軍は治安情勢の変化とそれに伴う防衛支出が減少する最中にこれらの装備の大半を退役させました。
ほかの多くのアフリカの軍隊と同様に2000年代後半から2010年代前半におけるマリ軍の戦闘効率は極めて低く、2012年のトゥアレグ族の反乱とそれに続くアルカイダの台頭に対処することができず、最終的にはマリの乗っ取りとほかの地域を大混乱に陥ることを阻止するためにフランスが介入することを余儀なくされました。
それ以降、マリ軍はEUの支援を受けて再建され、ソ連製の重火器が最新のMRAPや歩兵機動車に置き換えられました。それでもなお、マリは(以前よりも極めて少ない数ではあるものの)T-54やPT-76などの装備を運用し続けています。
興味深いことに、マリ軍は近年になって他のいくらかあるソ連時代のAFVを運用可能な状態に戻したようですが、これらのAFVは進行中の反乱との戦いには全く役に立たないため、ほとんど訓練を受けることなくバラックで埃をかぶって日々を過ごしているようです。
それにもかかわらず、最終的には、その完全な多様性によって多くのベテランのアナリストを驚かせるかもしれない魅力的な装備で満ちた一覧が完成しました。
(装備名をクリックするとマリ軍で運用中の画像を見ることができます)
現時点でマリ軍で運用中の装備
戦車
戦車
- T-54 (ほとんど使用されておらず)
- PT-76(1952年型)水陸両用戦車 (ほとんど使用されておらず)
- 62式軽戦車 (運用状態にあるが、実際には使用されておらず)
装甲戦闘車両 (AFV)
- BRDM-2 偵察車
- BMP-1 歩兵戦闘車 (運用状態にあるが、実際には使用されていない)
- BTR-152 装甲兵員輸送車
- BTR-60PB 装甲兵員輸送車 (少なくとも1台は砲塔が搭載されていない状態で運用)
- BTR-70 装甲兵員輸送車
- ファハド 装甲兵員輸送車 2種類: (2, 「DShK」12.7mm重機関銃搭載型)
耐地雷・伏撃防護車両 (MRAP)
- ストレイト・グループ「タイフーン 4x4」 6種類: (2, 「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (3,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型) (4, 「コルド」12.7mm重機関銃搭載型) (5, AGS-17」30mm自動擲弾銃搭載型) (6, 「M2」12.7mm重機関銃搭載型)
- ストレイト・グループ「グラディエーター」 2種類: (2, 「コルド」12.7mm重機関銃搭載型)
- ストレイト・グループ「タイフーン 6x6」(重機関銃搭載型)
- ストレイト・グループ「トルネード 6x6」
- ストレイト・グループ/KrAZ「MPV TC "シュレック・ワン"」
- OTT「ピューマ M26-15」 (「DShK」12.7mm重機関銃搭載型)
- パラマウント「マローダー」 2種類: (2, 「KPV」14.5mm機関砲のRWS搭載型)
- 「キャスパー」 2種類: (2,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型)
- OTT「キャスパー」(「DShK」12.7mm重機関銃搭載型)
- RG-31「ニアラ」 (憲兵が使用)
- VP11
歩兵機動車 (IMV)
- パナール「PVP」 (「M2」12.7mm重機関銃搭載型)
- ACMAT「バスチオン」 4種類: (2,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型) (3, 「コルド」12.7mm重機関銃搭載型) (4,「KPV」14.5mm機関砲搭載型)
- ACMAT「バスチオン」(救急車型)
- スターク・モーター「ストーム」 3種類: (2, 「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (3,「コルド」12.7mm重機関銃搭載型)
- 起亜 KLTV (「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) 2種類: (2, 「DShK」12.7mm重機関銃搭載型 )
- VN-4
- ストレイト・グループ「クーガー」 3種類: (2,「SGMB」7.62mm軽機関銃搭載型) (3,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型)
- ストレイト・グループ「パイソン」 (未確認)
全地形対応車両 (ATV)
- ACMAT「ALTV」 5種類: (2) (3,「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (4,「コルド」12.7mm重機関銃搭載型) (5,「M2」12.7mm重機関銃搭載型)
- ACMAT 「ALTV」(救急車型)
- 起亜「KM450」 11種類: (2,「RPD」7.62mm軽機関銃搭載型) (3, 「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (4,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型) (5,「コルド」12.7mm重機関銃搭載型) (6,「M2」12.7mm重機関銃搭載型) (6,「KPV」14.5mm機関砲搭載型) (7,「ZPU-1」14.5mm対空機関砲搭載型) (8,「ZPU-2」14.5mm対空機関砲搭載型) (9, BPU-1」14.5mm機関砲塔搭載型) (10,「ZU-23」23mm対空機関砲搭載型) (11,「AGS-17」30mm自動擲弾銃搭載型)
- 起亜「KM450」(救急車型)
- 東風汽車「EQ250」 4種類: (2) (3,「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (4,「DShK」 12.7mm重機関銃搭載型)
- トヨタ「ランドクルーザー」 19種類: (2) (3,ゴルーノフ「SG-43」7.62mm軽機関銃搭載型) (4 「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (5,「PKT」7.62mm軽機関銃搭載型) (6,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型) (7,「NSV」12.7mm重機関銃搭載型) (8,「コルド」12.7mm重機関銃搭載型) (9,「77式」12.7mm重機関銃搭載型) (10,「M2」12.7mm重機関銃搭載型) (11,「KPV」14.5mm機関砲搭載型) (12,「ZPU-1」14.5mm対空機関砲搭載型) (13,「ZPU-2」14.5mm対空機関砲搭載型) (14, 「ZPU-2」14.5mm対空機関砲及び「PKM」7.62mm軽機関銃搭載型) (15,「BPU-1」14.5mm機関砲塔搭載型) (16,「ZU-23」23mm対空機関砲搭載型) (17,「SPG」73mm無反動砲搭載型) (18, 「RL-83」83mm無反動砲搭載型) (19,「63式」107mm多連装ロケット砲搭載型)
- トヨタ「ランドクルーザー」(救急車型)
- トヨタ「ランドクルーザー・プラド」
- 日産「NP300」 2種類: (2, ゴリューノフ「SG-43」7.62mm軽機関銃搭載型 )
- 日産「フロンテラ」
- 三菱「L200」
- ランドローバー「ディフェンダー」
牽引砲
トラック
工兵装備
かつてマリ軍が運用していた装備
戦車
- ACMAT「VLRA 4x4」 5種類: (2) (3,「DShK」12.7mm重機関銃搭載型) (4,「ZPU-1」14.5mm対空機関砲搭載型 AA gun) (5, 「ZPU-2」14.5mm対空機関砲搭載型)
- ACMAT「VLRA 6x6」
- ベルリエ「GBC-180」 2種類: (2)
- ルノー「T430」 2種類: (2)
- SNVI「M120」
- SNVI「M350」
- イヴェコ「ユーロカーゴ」
- MAN「KAT1 4x4」
- MAN「KAT1 6x6」
- MAN「TGS 35.440」
- メルセデス・ベンツ「MB1017」
- メルセデス・ベンツ「アクトロス」 2種類: (2)
- マギウス「Eckhauber(第3世代モデル)」
- ウニモグ1300
- ウラル-4320 2種類: (2, 「ZPU-4」対空機関砲搭載型)
- 東風汽車 2種類: (2)
- シノトラック・HOWO「4x4」 2種類: (2)
- シノトラック・HOWO「6x6」 4種類: (2) (3)
- 陕西汽車「SX2190」
工兵装備
かつてマリ軍が運用していた装備
戦車
装甲戦闘車両 (AFV)
牽引砲
トラック
工兵車両
- GAZ-66
- ジル-131 3種類: (2) (3)
- ジル-157
- MAZ-537
- 東風汽車「EQ240」
- MAN「ハーバー」
- マギウス「Eckhauber」
- ウニモグ(救急車型)
- DAF「2800 6x4」
- ルノー「R340」
工兵車両
※ この記事は2021年10月22日に本国版「Oryx」(英語)に投稿された記事を翻訳した
ものです。
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