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2022年2月16日水曜日

終わりなき内戦の中で:エチオピア・オロミア州でも武装ドローンが投入された

「モハジェル-6」※イメージ画像であり、エチオピアとは無関係です

著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 2022年1月初にエチオピア・オロミア州のギダミの町付近でイラン製「ガーエム-5」精密誘導爆弾(PGM)の残骸が発見されたことは、エチオピア空軍(ETAF)がイラン製の「モハジェル-6」UCAVをオロミア州に近い空港に全身配置したことを示す最初の兆候でした。[1] 

 衛星画像は、今や武装ドローンが隣接するベニシャングル・グムズ州のアソサに配備された可能性が高いことを示唆しています。[2]

 アソサからの「モハジェル-6」は、現時点でオロモ解放戦線(OLA)が活動しているオロミア州の大部分をカバーするのに十分な航続距離を有しています。 

 オロミア州の一部地域は反政府活動の温床となっています。TPLFは2021年11月にティグライ人民解放戦線(TPLF)や他の反政府勢力とも同盟を結び、エチオピア政府に対する統一戦線を形成しました。

 現在も続くエチオピアの紛争については、一般的にエチオピア政府とTPLFの間で起きているものと考えられていますが、実際のところは国内各地に存在するさまざまな勢力が互いに争っているのです。

 ETAFは散発的な空爆やドローン攻撃で、反政府勢力の活動を阻止しようとしています。オロミア州上空で実施されたドローン攻撃は民間施設の破壊や民間人の殺害をもたらしたと報告されていますが、これらは独立して検証されたものではありません。[3]

 「モハジェル-6」は衛星通信システム(SATCOM)を備えていないため、作戦可能範囲はたった200kmに限られています。つまり、このUCAVはエチオピア北東部のセマラ空港や中部のハラールメダ空軍基地からティグレ防衛軍の拠点に到達するには十分でしたが、オロミア州上空に到達することは完全に不可能だったのです。 

 「モハジェル-6」を格納するため、アソサ空港の駐機場に2棟の小さな格納庫が建設されたことが確認されました。格納庫には(雨天などの)天候からドローンを保護することに加えて、衛星から稼働していない「モハジェル-6」の存在を秘匿できるという別の利点もあります。



 2022年1月上旬に、当ブログはギダミ近郊で「ガーエム-5」PGMの残骸が発見されたことを最初に報じました。[1]

 アラブ首長国連邦がティグライ上空で運用する「翼竜Ⅰ」UCAVが、同地方のアラマタ近郊にある民間施設への一連の空爆に関与している可能性について、私たちがそれを暴露してからまだ1週間も経っていないのにこのような発見がなされたのです。[4]

オロミア州のギダミ近郊で発見された「ガーエム-5」PGMの残骸

 エチオピアのドローン飛行隊の急速な拡大は、今や政府軍にオロミア州を含む、従来よりも広範囲な国土を武装ドローンでカバーできるようにさせました。 

 オロミア州上空での「モハジェル-6」の投入は、敵を力づくで服従させるために武装ドローンを使用するエチオピア政府による最新の試みです。この戦術の成功は、衰えることのないドローン戦の圧力に屈したTPLFの軍隊がティグライ州の国境まで後退したことによって証明されています。 

 しかし、民間人の犠牲に対する国際的な懸念が高まっているため、エチオピア政府は近いうちに空爆の停止を余儀なくされるかもしれません。

「モハジェル-6」※イメージ画像であり、エチオピアとは無関係です

この記事の作成にあたり、Wim ZwijnenburgSaba Tsen'at Mah'derom に感謝します。

[1] Iranian Drone Munitions Found In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/iranian-drone-munitions-found-in.html
[2] https://twitter.com/wammezz/status/1482337749197856777
[3] https://twitter.com/Habtamu30820631/status/1479083838215274502[4] UAE Implicated In Lethal Drone Strikes In Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/uae-implicated-in-lethal-drone-strikes.html

※  当記事は、2022年1月17日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事を翻訳した
  ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
  があります。

 

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イランの「モハジェル-6」UCAVがエチオピアで目撃された(独占)

2022年2月2日水曜日

ティグレ戦争:エチオピアでイラン製UCAV用誘導弾の部品が発見された(独占・短編記事)



著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 UAEがティグライ上空に展開させた「翼竜Ⅰ」無人戦闘航空機(UCAV)が数十人の民間人を死亡させたアラマタへの一連の空爆に関与した可能性について、私たちがそれを暴露してからまだ1週間も経っていませんが、現時点でイラン製UCAVが同じ空爆に関与した可能性が新たに判明しました。[1]

 新たに撮影された画像は、エチオピア・オロミア州のギダミ近郊で発見されたイラン製「ガーエム-5」精密誘導爆弾(PGM)の残骸を映し出しています。ドローンによる攻撃は民間施設の破壊や民間人の殺害をもたらしたと報告されていますが、これらは独立して検証されたものではありません。[2]

 エチオピア空軍(ETAF)は2021年8月に少なくとも2機の「モハジェル-6」UCAVをイランから導入して運用しています。[3]

 当時の追い詰められたエチオピア軍にとって不運なことに、この機種には制御システムに問題があったようで、「モハジェル-6」がようやく通常の戦闘任務を開始できるようになったのは2021年10月下旬になってからのことでした。[4]

 当初、これらはエチオピア北東部のセマラ空港に配備されていましたが、最近になって現在9機の中国製「翼竜Ⅰ」UCAVが配備されているハラールメダ空軍基地で少なくとも1機の「モハジェル-6」が目撃されました。[5]

 「モハジェル-6」は最大で40kgの兵装を搭載することが可能であり、2~4発の「ガーエム-5」PGMもUCAV用の兵装として含まれています。

 「モハジェル-6」の滞空性能は12時間で最大飛行高度は約5,500mとされており、このUCAVのメーカーは戦闘行動範囲(最大航続距離か行動半径なのかは不明)が200キロメートルに及ぶと主張しています。[6]

 この航続距離ではハラールメダ空軍基地やセメラ空港からギダミに到達できないため、「モハジェル-6」はより近い地域にある飛行場に前進配置されている可能性があります。

イランで展示された「ガーエム-5」(下段)。挿入されている2つの画像はティグライで発見された「ガーエム-5」の残骸。

 アビー・アハメド政権と紛争中であるオロミア州の一部で、「モハジェル-6」が明らかに活動的になっているようです。2021年8月に、オロモ解放軍(OLA)はティグレ人民解放戦線(TPLF)と同盟を結び、エチオピア政府に対抗する統一戦線を形成しています。

 現在も続くエチオピアの紛争については、一般的にエチオピア政府とTPLFの間で起きているものと考えられていますが、実際のところは国内各地に存在するさまざまな勢力が互いに争っているのです。

 国内各地での争いは総合的な状況を複雑化し、和平合意が実現する可能性を低くすることに多大な悪影響を与えることは火を見るよりも明らかでしょう。

ギダミ近郊で発見された「ガーエム-5」の部品

 ティグレ防衛軍がアムハラ州とアファール州から全兵力を撤退させた今こそが、まさに和平交渉の絶好の機会であるといえます。

 しかし、空爆の継続はエチオピアにおける和平プロセスの将来にとって良い前兆ではありません。空爆を即座に停止することは、エチオピアの平和に至る長い道のりの第一歩となるかもしれません。

セマラ空港の「モハジェル-6」用地上管制ステーションの前に立つアビー・アハメド首相

この記事の作成にあたり、Saba Tsen'at Mah'derom 氏に感謝を申し上げます。

[1] UAE Implicated In Lethal Drone Strikes In Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/uae-implicated-in-lethal-drone-strikes.html
[2] https://twitter.com/Habtamu30820631/status/1479083838215274502
[3] Iranian Mohajer-6 Drones Spotted In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/08/iranian-mohajer-6-drones-spotted-in.html
[4] Unfit For Service: Ethiopia’s Troublesome Iranian Mohajer-6 UCAVs https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/unfit-for-service-ethiopias-troublesome.html
[5] Iranian Mohajer-6 UCAVs Deploy To Harar Meda Air Base In Ethiopia #Shorts https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/iranian-mohajer-6-ucavs-deploy-to-harar.html
[6] https://twitter.com/brokly990/status/1256994704568258562

※  この翻訳元の記事は、2022年1月7日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事
  を翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇    
  所があります。




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ティグレ戦争:UAEが非人道的なドローン攻撃に関与した(独占記事)

2022年1月15日土曜日

ティグレ戦争:イラン製「モハジェル-6」UCAVがハラールメダ空軍基地に配備された(短編ニュース記事)

ハラールメダ空軍基地の「モハジェル-6」(PAX For Peace ・Wim Zwijnenburg からの引用)

著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 2021年12月上旬の衛星画像から、エチオピア空軍(ETAF)がエチオピアの首都アディスアベバ近郊にあるハラールメダ空軍基地に「モハジェル-6」無人戦闘航空機(UCAV)を配備していることが判明しました。[1]

 ETAFは8月上旬にイランから2機の「モハジェル-6」を調達し、続いてエチオピア北東部のセマラ空港に配備したことが知られていましたが、今回ハラールメダで目撃された「モハジェル-6」が8月に引き渡された2機のうちの1機なのか、それとも現在も続いているイランからの貨物便で(最近に)届けられた新納機なのかは不明です。[2][3]

 後者は、イランの影響力と周辺地域への武器輸出を制限しようと試みているアメリカを大いに怒らせることになるでしょう。ニューヨーク・タイムズの調査によると、すでにアディスアベバのアメリカ政府関係者はエチオピアのアビー・アハメド首相にイランからの支援と同国への貨物便について非公開で抗議し、打ち切るよう促しているとのことです。[4]

 「モハジェル-6」はエチオピア側の大きな期待を胸に受けて導入されたものの、2021年8月に引き渡されてからほぼ同時にこの国における運用キャリアを一度は終えてしまったようです。なぜならば、導入された2機は制御システムの問題で実際にエチオピア上空での飛行することが阻害されたため、すぐに駐機(放置)状態にされてしまったからです。[5]

 この失態は間違いなくETAFを大いに幻滅させたことでしょう。次に彼らのUCAVの導入が確認されたのは、中国から「翼竜Ⅰ」が届けられた2021年9月中旬のことでした。[6]

 「モハジェル-6」が抱える問題がやっと解決されたと思われるには2021年10月下旬までの時間がかかったようです。つまり、エチオピアに到着してから約2ヶ月半も後になってのことだったのです!

 2021年11月初旬にかけて、2機の「モハジェル-6」がセマラ空港の滑走路や駐機場で定期的に確認されており、この状況は、今やこれらがティグレの軍隊に対して定期的な飛行任務を実施するようになったことを示しています。 [7]

イランにおける「モハジェル-6」UCAV(エチオピアとは無関係の画像です)

ヘッダー画像は、PAX For Peace の Wim Zwijnenburg(敬称略)から引用したものです。  

[1] https://twitter.com/wammezz/status/1477399049342967810
[2] Iranian Mohajer-6 Drones Spotted In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/08/iranian-mohajer-6-drones-spotted-in.html
[3] Iran Is Still Resupplying The Ethiopian Military https://www.oryxspioenkop.com/2021/12/iran-is-still-resupplying-ethiopian.html
[4] Foreign Drones Tip the Balance in Ethiopia’s Civil War https://www.nytimes.com/2021/12/20/world/africa/drones-ethiopia-war-turkey-emirates.html
[5] Unfit For Service: Ethiopia’s Troublesome Iranian Mohajer-6 UCAVs https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/unfit-for-service-ethiopias-troublesome.html
[6] Wing Loong Is Over Ethiopia: Chinese UCAVs Join The Battle For Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/wing-loong-is-over-ethiopia-chinese.html
[7] Ethiopia now confirmed to fly Chinese armed drones https://paxforpeace.nl/news/blogs/ethiopia-now-confirmed-to-fly-chinese-armed-drones

※  この翻訳元の記事は、2022年1月2日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事
  翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
    があります。



2021年12月18日土曜日

運用に不向き?:エチオピアの面倒なイラン製「モハジェル-6」UCAV

イランにおける「モハジェル-6」UCAV(エチオピアとは無関係の画像です)

著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo
 
 エチオピアの首都アディスアベバに対するティグレ防衛軍の野心的な反攻は、ついに停止したようです。ただし、この状況は少なくともエチオピア政府側に中国製UCAVが大々的に配備されたことによって実現に至らせたわけではありません。

 これまでにエチオピアによって導入が確認されているUCAVとして、中国の「翼竜Ⅰ」、UAEが供与したVTOL型ドローン、そしてイランの「モハジェル-6」があります。[1] [2] [3]

 エチオピアは長年にわたって軽視されてきた空対地戦力を補うために新しく導入したUCAVに大きく依存しており、この流れは2021年の夏になって空軍に性急なUCAVの調達に乗り出すことを余儀なくさせました。

 当ブログは2021年8月初旬にエチオピアがイラン製「モハジェル-6」UCAVを入手したことについて世界で最初に報じました。 [3]

 「モハジェル-6」はエチオピア側が期待を胸にして導入されたものの、この国における運用キャリアは引き渡されてからほぼすぐに終えました。なぜならば、導入された2機は制御システムの問題で実際にエチオピア上空での飛行することが阻害されたため、すぐに駐機(放置)状態にされてしまったからです。

 この失態は間違いなくエチオピア空軍を大いに幻滅させたことでしょう。彼らのUCAVの導入が次に確認されたのは、2021年9月中旬のことでした。[1] [4]

 エチオピアが新たに導入した中国製UCAV用の武装をかろうじて手に入れるまでには、さらに1ヶ月半を要してしまいました。結局、彼らが真の武装ドローンの配備が実現したのは、それを最初に試みてから約3ヶ月後のことだったのです。[5]

 UCAV用のいかなる兵装もまだ存在しなかったことは、空軍に「翼竜Ⅰ」を用いて(代わりに爆撃する)Su-27の目標を指示させることに至りました。Su-27はさまざまな種類の無誘導爆弾しか搭載できないため、これらによる著しく精度の低い空爆で多くの民間人の犠牲がもたらされてしまいました。[6]

 注目すべき事例としては、ティグレ州の州都メケルの上空でSu-27が投下した爆弾が狙った目標を1キロメートルも外れ、何もない野原に着弾したということがありました。残念なことに、別の空爆で投下された爆弾が本来の目標を外れて民間人の居住地域に着弾するという悲劇も発生しました。[6]

 「モハジェル-6」が抱える問題がやっと解決されたと思われるには2021年10月下旬までの時間がかかったようですが、それはエチオピアに到着してから約2ヶ月半も後のことでした!

 2021年9月から11月初旬にかけて、1機または2機の「モハジェル-6」がセマラ空港の滑走路や駐機場で定期的に衛星画像で確認されており、駐機場におけるイラン製ドローンの頻繁な再配置は、今やこの機体が定期的に飛行している可能性も示しています。[7]

 ほぼ同じ頃、ティグレ軍は傭兵や技術者としてエチオピア政府を支援している外国人を追討すると脅迫しましたが、これは間違いなくエチオピアで「モハジェル-6」を運用しているイラン人オペレーターのことを言及していると思われます。[8]

2021年8月初旬、セマラ空港で新たに導入された「モハジェル-6」と地上管制ステーション(GCS)を視察するエチオピアのアビー・アハメド首相(右)

 「モハジェル-6」は最大で40kgの兵装を搭載することが可能で、これにはそれぞれ2~4発の「ガーエム-1」,「ガーエム-5」,「ガーエム-9」精密誘導爆弾(PGM)が含まれます。

 これらのPGMの軽量性がこのUAVの最大飛行高度約5,500mや12時間の滞空性能を実現させており、このUCAVの製造者:コッズ航空産業社(イラン革命防衛隊傘下の企業)は運用範囲が200キロメートルに及ぶと主張しています(注:軽いPGMの搭載は機体の性能に大きな悪影響を及ぼさないということ)。[9]

 標的探知・獲得や偵察任務用として、「モハジェル-6」には「EOAS-I-18A」FLIR装置が装備されています。[10]

「ガーエム-5」。「モハジェル-6」には最大で4発が搭載可能。

 しかし、運用可能な高度が低いために地上からの対空砲火に脆弱であり、FLIRの品質が低いことや、「モハジェル-6」自体の戦闘における実績が皆無に近いという事実から、実戦では乏しい効果をもたらす可能性があります。

 おまけに、これまでに把握されている生産数が少ないため、2年目に突入したこの戦争で「モハジェル-6」が実際に効果を発揮できるかどうかは現時点では不明です。

イランにおける「モハジェル-6」UCAV(エチオピアとは無関係の画像です)

特別協力: Wim Zwijnenburg

[1] Wing Loong Is Over Ethiopia: Chinese UCAVs Join The Battle For Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/wing-loong-is-over-ethiopia-chinese.html
[2] UAE Combat Drones Break Cover In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/uae-combat-drones-break-cover-in.html
[3] Iranian Mohajer-6 Drones Spotted In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/08/iranian-mohajer-6-drones-spotted-in.html
[4] Tigray War: Chinese-Made Armed Drones Spotted Over Mekelle https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/tigray-war-chinese-made-armed-drones.html
[5] Ethiopia Acquires Chinese TL-2 Missiles For Its Wing Loong I UCAVs https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/ethiopia-acquires-chinese-tl-2-missiles.html
[6] Deadly Ineffective: Chinese-Made Wing Loong UAVs Designate Targets For Ethiopian Su-27 Bombers https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/deadly-ineffective-chinese-made-wing.html
[7] Ethiopia now confirmed to fly Chinese armed drones https://paxforpeace.nl/news/blogs/ethiopia-now-confirmed-to-fly-chinese-armed-drones
[8] Tigrayan forces say they will 'hunt down' foreign mercenaries https://www.reuters.com/world/africa/tigrayan-forces-say-will-hunt-down-foreign-nationals-aiding-ethiopia-war-2021-11-12/
[9] https://twitter.com/brokly990/status/1256994704568258562
[10] https://twitter.com/L4RB1/status/1192650551814742016

※  この翻訳元の記事は、2021年11月18日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事
  を翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇    
  所があります。


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2021年12月10日金曜日

イスラエルとのコネクション:エチオピアが保有するイスラエル製無人機



著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 今夏、エチオピアはイランから「モハジェル-6」無人戦闘航空機(UCAV)を入手したことで話題となりました

 歴史的にイスラエルとアラブ首長国連邦の緊密な盟友であるエチオピアがイランのシステムを選択したことは控えめに言っても注目すべきことですが、それは中国やトルコの現代的なUCAV以上にイランの「モハジェル-6」を真に好んだというよりも、進行中のティグレ戦争での運命を変えるためにUCAV能力を必死に求めていたことが動機となったのかもしれません。

 エチオピア側の理由はともかくとして、エチオピア国防軍(ENDF)が以前は無人航空機による偵察をイスラエル製UAVに全面的に依存していたため、「モハジェル-6」の導入を選択したことは特に印象的です。

 特にティグレ戦争では、イスラエルのUAVがイランの「モハジェル-6」の目標を探す任務を担うことを意味する可能性があります。その結果として、ティグレ戦争はイスラエルとイランのUAVが同じ側で一緒に運用された最初の武力紛争として歴史に残るかもしれません。

 エチオピアが自国軍用に入手したイスラエルの無人機が正確に何であるのかは、長い間謎のままでした。ドキュメンタリーやニュース映像に頻繁に登場する有人機とは対照的に、驚くべきことにエチオピアによってなされたUAVの入手と運用については全く知られていません。

 入手できる限られた情報は、エチオピア軍の無人機について、イスラエル製のUAVや中国から調達した(商用)UAVから構成されている多種多様な保有機と多数の失敗に終わった国内設計の無人機が混在していることを明らかにしています。


 間違いなく、エチオピアが入手した最新のイスラエル製UAVは公になっている画像の中では最も珍しいものとなっています。「エアロスター・タクティカルUAS」がエチオピアで撮影されたのはたった2回だけであり、そのうち1回はビショフツ空軍基地にあるデジェン航空工学産業(DAVI)の施設でデポレベルの整備を受けているときでした。

 その目撃事例と2020年に公開された2つの動画を除いて、このUAVのエチオピアでの運用歴についてはほとんど何も知られておらず、それが今も稼働状態にあるかどうかも不明です。



 エチオピアに導入されたもう一つのイスラエル製無人機はブルーバード・エアロシステムズ 「ワンダーB ミニ」UASです(注:この機体については、ブルーバード社のウェブサイトを確認した限りでは取り扱いが終了した模様であり、現在はその発展型・垂直離着陸型である「ワンダーB ミニ VTOL」に製造が以降した模様です。こちらについてはエチオピアへの輸出は確認されていません)。

 これらは、エチオピア初のUAV連隊を編成するために2011年に調達され、システムを維持するための必要なインフラとともにエチオピアに到着しました。[1] [2]

 興味深いことに、「ワンダーB」はUAV型と訓練用のRC型の両方が導入されました(後者にはカメラが搭載されていないので判別が可能です)。訓練用の機体についてはエチオピアでは「MDAV-1」として呼称されており、RC型が現地生産に入っている可能性を示唆しています。しかし、「エアロスター」と同様にその運用歴と現在の運用状況については全く知られていません。




 エチオピアの緊急の要事は、疑問の余地がある政治的に慎重な対応を求められている買い物をするようにせざるを得なかったようです。

 しかし、紛争の現実は、時折その当事者に選択の余地を与えないこともあります。その結果、エチオピアは気がついてみると自らがイスラエルとイランのUAVを同時に運用するという独特な立場になってしまいました。

 エチオピアがイランとの取引での政治的影響を感じるかどうかは現時点ではまだ不明ですが、イスラエル製装備のさらなる購入や支援を受けることを禁じることは、エチオピアの立場を悪化させるだけでしょう。

 同様にイスラエル製とイラン製のUAV飛行隊がTPLFの一見して阻止できない進撃を食い止めるのに十分かどうかは不確かであることから、近い将来にエチオピアが(国の運命を変えようとして)さらに無人機を導入する状況を目にするかもしれません(注:2021年11月の時点で空軍が中国から「翼竜Ⅰ」を、陸軍と思しき部隊がUAEからVTOL型UCAVを導入したことが確認されました)。



[1] https://www.scribd.com/presentation/326026725/COURSE-DEBRIEF-ppt
[2] Ethiopia buys unmanned aerial vehicles from BlueBird https://www.defenceweb.co.za/aerospace/aerospace-aerospace/ethiopia-buys-unmanned-aerial-vehicles-from-bluebird/

※  当記事は、2021年8月23日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事を翻訳した
 ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所 
 があります。
 


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2021年11月9日火曜日

民兵のUCAV:イラクにおける「モハジェル-6」無人攻撃機



著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 今世紀に入ってから無人戦闘航空機(UCAV)の拡散が加速しており、多くの国がすでに武装したドローンを保有しているか、あるいは現時点で導入しようとしています。

 しかし、まして一般的ではないのは、非国家主体によるUCAVの導入です。興味深いことに、これはまさにイラクで起こりました。同国の人民動員隊(PMU)がイランからいくつかの「モハジェル-6」UCAVを入手することに成功したのです。イラクでの「モハジェル-6」の公開は、(8月上旬に私たちOryxが最初に報じた)エチオピアへ同機種が引き渡される数ヶ月前のことでした。

 現在、イラク政府が自身で運用できるUCAVを持っていないことを考えると、PMUによる「モハジェル-6」の導入は極めて異例のことです。

 イラクは2015年に中国から約20機の「CH-4B」を購入しましたが、そのうち8機は僅か数年の間に墜落し、残りの12機はスペアパーツと中国航空工業集団 (AVIC)によるアフターサポートが明らかに不足しているおかげで、現在は格納庫で放置されています。[1] [2]

 明らかに、イラクの軍隊は非国家主体が武装無人機の戦力で自身を追い越すためのハードルを低く設定しました。 世界で最も強力な民兵組織のホスト国であることから、PMUへのUCAVの供給はイラク政府の不満ながらの承諾を得て行われた可能性があります(注:PMUは隣国イランの大きな影響を受けているシーア派の武装組織であり、イラク国内でも主要な存在となっているため、PMU関連の要求についてイラク政府が横に首を振りにくいという背景があります)。

 そうしている間に、PMUは、戦車、大砲、無人機や携帯式地対空ミサイル(MANPADS)を装備した通常型の軍隊に成長しました。これらの兵器システムの大部分はイランから供給されたものであり、これはPMUがいくつかの分野の戦力でイラク軍を追い越すことを可能にしました。

 PMUに就役した「モハジェル-6」の存在は、2021年6月26日のPMU設立7周年を記念して行われた閲兵式で初めて明らかにされました。当初は歩兵部隊として設立されたものの、PMUは今や数種類のUAVを引き渡されている組織となりました。

 興味深いことに、おそらく望まぬ国際的な注目を避けるためか、PMUは公開された閲兵式の映像にそれらを映していません(注:現地で撮影された画像によって、この閲兵式に「モハジェル-6」が登場したことが発覚しました)。[3]

 この閲兵式で登場した「モハジェル-6」には通常は最大で4発まで搭載できる「ガーエム」シリーズに似た小型爆弾が2発搭載されていました。


 イラクのPMUは、イエメンのフーシ派だけでなくレバノンのヒズボラにも供給されている「サマド」(下の画像)を含む、さらに数種類のUAVを運用しており、同機はイラン国内での使用に加えて、イランの部隊によってシリア上空で使用されている姿が目撃されています。

 あえて言うならば、中東におけるイラン製UAVの拡散は、これらの国の政府のコントロールを明らかに回避して行われていると思われます。現在、イエメンではこれと言った政府による統制はほとんど行われていませんが、レバノンとイラクの政府は、イランが支援する民兵がドローンの戦力で彼らを即座に追い抜いてしまった様子を悲痛な面持ちで眺めているのかもしれません。



 間違いなく「モハジェル-6」と同様に興味深いのは、PMUの仲間入りをしたと思しき小型の徘徊兵器の存在です。イラクでは、現在も依然として駐留している米軍や、最近ではイラク・クルド人自治区のエルビル市にある米領事館への攻撃で徘徊兵器が使用されています。[4]

 このタイプ(下の画像)は初めて目撃されたものであり、イランで知られているものと関連付けさせることはできませんが、公正な立場で言うならば、これがイランに起源があることについては疑う余地が全くありません。



 「アラブの春」後の世界ではかつてないほどに民兵が強力な役割を果たしており、今や一部の民兵組織が徘徊兵器やU(C)AV飛行隊をどうにかして運用さえしていることは驚くべき事実です。

 しかし、これまでのところ、PMUの「モハジェル-6」は全く使用されていないようであり、同機が2021年末までにイラクから米軍が撤退するまでに国内に残っている同軍に対して投入されることは起こりそうにありません。[5]

 これらの民兵が保有する戦闘用ドローンの明らかな存在理由の1つとしては、将来的に「イスラム国」が復活した場合や、PMUに脅威をもたらす可能性がある別の勢力に対して使用することが考えられます:問題の民兵組織がUCAVを保有しているにもかかわらず、彼らが拠点にしている国がそれらを保有していないことは特に注目に値します。

 しかし、イラク軍は確実に自分たちでこの戦力の再建しようと試みるでしょう。「CH-4B」での嫌な経験のおかげで、イラクはこのような戦力を共に獲得するために、(購入先について)全く異なる国を視野に入れることになるかもしれません。

 その明らかな候補者はトルコであり、同国の「バイラクタルTB2」は、すでにイラク北部に拠点を持つクルド労働者党(PKK)部隊に対して重要な役割を果たしている姿が見られています – 素晴らしい稼働率を備えたTB2は、イラク空軍にとって歓迎すべき変化となるに違いないでしょう。

 実際、8月下旬に「トルコとの間で非公開の数のTB2を購入することで合意に達した」という、イラクのジュマ・イナド国防相による発言の一部が引用・報道されました(注:2021年11月9日現在の時点で、この続報はありません)。[6]



[1] OPERATION INHERENT RESOLVE LEAD INSPECTOR GENERAL REPORT TO THE UNITED STATES CONGRESS https://media.defense.gov/2021/May/04/2002633829/-1/-1/1/LEAD%20INSPECTOR%20GENERAL%20FOR%20OPERATION%20INHERENT%20RESOLVE.PDF
[2] Iraq’s Air Force Is At A Crossroads https://www.forbes.com/sites/pauliddon/2021/05/11/iraqs-air-force-is-at-a-crossroads
[3] Iraqi militias parade Iranian UAV https://www.janes.com/defence-news/news-detail/iraqi-militias-parade-iranian-uav
[4] Iraq: explosive drones target area near US consulate in Erbil https://www.thenationalnews.com/mena/iraq/iraq-explosive-drones-target-area-near-us-consulate-in-erbil-1.1249277
[5] Biden announces end of combat mission in Iraq as he shifts US foreign policy focus https://edition.cnn.com/2021/07/26/politics/joe-biden-iraq/index.html
[6] https://twitter.com/AlexLuck9/status/1432250165474181121

※ この記事は2021年8月30日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事を翻訳したも
 のです。



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2021年8月24日火曜日

イランの「モハジェル-6」UCAVがエチオピアで目撃された

この画像は「モハジェル-6」のイメージ画像です(エチオピアとは無関係です)

著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 エチオピア北部のティグレ地方で突然に激しく勃発した内戦は、この国を混乱に陥れています。北の隣国との数年にわたる不安定な平和の後、エチオピアは突如としてエリトリアとの通常戦に備えて備蓄していたものと同じ武装をした予期せぬ敵との戦争に直面したのです。

 ティグレ人民解放戦線(TPLF)着実に成長を遂げつつある一方で、政府軍はその動きをせき止めることができないことから、この国は今や自らの運命を変えるための何かを必死に探しています。そうすることで、彼らは最も盟友となる機会がありそうもなかった国からの支援を見つけ出しました。ごく最近、エチオピアはどうにかしてイランとの間で多数の「モハジェル-6」無人戦闘航空機(UCAV)の引き渡しを受けるという契約を迅速に結んだようです。

 この国はイスラエルと密接な関係を維持しており、イスラエルの兵器や訓練といったほかの軍事サービスを頻繁に輸入しているため、イランのUCAVが明らかにエチオピアへ納入されたことは非常に注目に値します。

 実際、エチオピアが保有する無人機については、以前はほぼ完全にエアロノーティクス「エアロスター」やブルーバード「ワンダーBミニ」 無人航空システム(UAS)といったイスラエル製のシステムで占められていました。[1]

 しかし、これらのUAVの現在の運用状況は不明であり、どれもが武装することができない機体であるという事実は、エチオピアがUCAVを入手するためにほかの供給源を探す原因となった可能性があります。

 一般的な予想に反して、この供給源はトルコや中国ではなくイランだったようです。

 見たところでは(「モハジェル-6」は)8月1日にエチオピア北東部のセマラ飛行場に到着し、それから2日以内にアビー・アハメド首相が同空港を訪問した際にUAVの地上管制ステーション(GCS)が撮影されました。[2] [3]

 衛星画像は少なくとも2機のUAVとそれに関連するGCSが引き渡されたことを明らかにしています。これらのシステムは大規模な調達をする前の評価用に導入した可能性があります。[4]

 あるいは、今までに確認された数の少なさは、納入が短期間で行われたことと、すぐに入手可能な「モハジェル-6」UAVの数が比較的少なかった結果だったかもしれません。もちろん、すでに多くのUAVが引き渡されている可能性は残っていますが、その場合は単に「モハジェル-6」が複数の基地に分散配置されているということでしょう。



 この問題となっているUAVの特定はいくらかの難題をもたらしました。

 当初の報告では、UAEが隣国のエリトリアに配備したものと同じ中国の「ハリアーホークII・エアスナイパー(鹞鹰II)」や「翼龍II」である可能性が提起されていましたが、衛星画像に写った機体の寸法や独特の形状からその可能性は大幅に狭まり、決定的に除外されました。しかし、地上から撮影された画像がまだ入手できないという事実と、考え得る(無人機の)供給源のマーケットが幅広く多様になっていることが問題を複雑にしました。

 衛星画像を通じてこのUAVが「モハジェル-6」が」その最有力候補であることが確認されましたが、機体より鮮明に撮影された専用のGCSがその特定に至る要因となりました。



 外面的には、この車両の構造は各部のレイアウトとアンテナの両方が他のイラン製GCSと明らかに一致しています(もし正確に一致していない場合は、イランのGCSが繰り返し改良を受けているためと推測されます)。

 GCSの機動性は、イランの定番である独特の塗装が施されたメルセデス・ベンツのトラックによって確保されており、それぞれ分離された管制室に至る2つのドアも(軍事ウォッチャーから見れば)おなじみの光景です。

 外観では、全てのイラン製GCSに備えられている特徴的な白いアンテナがおそらく最も重要なポイントでしょう。通信用のパラボラ・アンテナは新型のようです。




 内部を見ると、このGCSがイラン起源の車両であることがより明らかとなります。

 管制室にある画面の一つには無人機のFLIR(前方監視型赤外線装置)からの映像が表示されており、情報の表示方法やレイアウトは最新のイラン製UAVで知られているものとほぼ同じです。特に機体の向きを示す2つのインジケーター(矢印)は、紛れもなく一致しています。



 おまけに、室内の各液晶画面はイランで撮影された「モハジェル-6」のGCSの映像に写り込んだものと同じボタンとダイヤルが備えられたコントロールパネルに組み込まれています(注:よく見ると画像の右側には液晶画面が縦2列・横3列に配置されており、後者は「モハジェル-6」のGCSと特徴が概ね一致しています。※この映像の7秒あたりに注目)。

 下の画像ではコンピューター画面が厚い筐体に組み込まれているため、「モハジェル-6」のGCSとは少し違うように見えるかもしれませんが、実際には他のイラン製GCSは全く同じ筐体を備えています(注:下の画像内の赤い画像が「モハジェル-6」のGCS内ですが、画面を組み込んだ筐体の形状がエチオピアに引き渡されてものと異なっていますが、先述の映像のとおり、同一の筐体を使用したGCSも存在しているようです)。

 このコンピュータがWindows 7をOSにしているように見えるという驚くべき事実でさえ、イランに目を向けさせてくれる手がかりとなります。なぜならば、「モハジェル-4」のGCSのコンピューターが同様にWindows XPを使用していたことが知られているからです。[5]



 イランの技術的特徴と明らかに類似していることから、これまで供給源として提起されてきたさまざまな国は除外されていますが、イランの無人機技術の一部は中国の無人機から発展されたため、エチオピアに引き渡されたのが中国製無人機である可能性が残されていることに注意する必要がありました。

 (砂漠迷彩のメルセデス・トラックを含む) 多くの事実が別の答えを示していますが、おそらくこの選択肢が除外される最も決定的な理由は、知られている中国のGCSは実際には(各種設備が)エチオピアのGCSとは全く異なる配置となっており、問題となっているUAVの衛星画像の寸法と形状の両方に一致する中国の無人機が存在しないという事実です。

左がエチオピアのUAV、右が「モハジェル-6」の画像を重ねたもの。画像提供:Planet Labs

 「モハジェル-6」UCAV自体は「モハジェル」系UAVの最新型です。

 2017年に初公開されたこのUAVは、その1年後に量産を開始したと同時にイラン革命防衛隊の3つの部門で就役し、さらには数機がイラクの人民動員隊(PMF)に供与されました。[6]

 製造者であるコッズ航空産業社は「モハジェル-6」の航続距離は200kmであり、兵装に関しては最大で40kgのペイロード:「ガーエム-1」「ガーエム-5」「ガーエム-9」精密誘導爆弾(PGM)をそれぞれ2発から4発を搭載可能と主張しています。これらのPGMの軽量性が、このUAVの最大飛行高度約5,500mや12時間の滞空性能を実現させています。(注:軽いPGMの搭載は機体の性能に大きな悪影響を及ぼさないということ)。[7]

 また、「モハジェル-6」は標的探知・獲得と偵察用として、「EOAS-I-18A」FLIR装置を装備しています。[8]



 現在では、入手可能なUCAVプラットフォームが幅広く存在していることを考えると、「モハジェル-6」を選択したというエチオピアの決定は好奇心をそそるものがあります。

 運用可能な高度が低いために地上からの対空砲火に脆弱であり、FLIRの品質が低いことや「モハジェル-6」自体の戦闘における実績が皆無に近いという事実から、実戦では乏しい効果をもたらす可能性があります。さらには、これまでに把握されている生産数が少ないため、イランが悪化するエチオピアでの紛争の流れを変えるのに十分な量のUAVシステムを供給できるかどうかは現時点では不明です。

 このような欠点が無い競合する選択肢としては、トルコの「バイラクタルTB2」のようなUCAVシステムがあります。このUCAVはここ最近にあった複数の紛争:最も注目すべきものとして、2020年2月のシリアにおける「春の盾」作戦、リビアにおけるロシアとUAEが支援するリビア国民軍(LNA)との戦い、2020年のナゴルノ・カラバフ戦争の際に流れを変えたことで知られています。

 もしセマラ飛行場で目撃された「モハジェル-6」が評価用に導入したことが判明した場合や、入手した数が実際に限られたものだったのであれば、このようなUCAVの導入は依然としてエチオピアが選択し得るオプションの一つとなっているでしょう。

特別協力: Wim Zwijnenburg.

[1] Ethiopia army buys UAVs from BlueBird https://bluebird-uav.com/ethiopia-army-buys-uavs-from-bluebird/
[2] https://twitter.com/FijianArmadillo/status/1423360509471039495
[3] https://twitter.com/MapEthiopia/status/1422579094957477892/
[4] https://twitter.com/wammezz/status/1423055991231467540
[5] Look inside the control point of the Iranian drone Mohajer-4 https://en.topwar.ru/84078-punkt-upravleniya-iranskim-bespilotnikom-mohajer-4.html
[6] Iraqi militias parade Iranian UAV https://www.janes.com/defence-news/news-detail/iraqi-militias-parade-iranian-uav
[7] https://twitter.com/brokly990/status/1256994704568258562
[8] https://twitter.com/L4RB1/status/1192650551814742016

※  この翻訳元の記事は、2021年8月11日に投稿されたものです。当記事は意訳など 
 により、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所があります。
   正確な表現などについては、元記事をご一読ください。