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2024年3月24日日曜日

大空の巨人:リビアにおける「An-124」:輸送機


著:シュタイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 当記事は、2021年1月21日に本国版「Oryx」ブログ(英語)に投稿された記事を翻訳したものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所があります。

 リビア内戦は同国の民間航空にも壊滅的な打撃を与えており、2機の巨大な「An-124」輸送機も例外なく苦難を免れることはできませんでした。

 リビアの航空産業は2011年の革命時にほぼ休止状態となってしまい、武力衝突の停止後はリビアの航空会社が運航を再開するのに数か月から1年も要しました。中には二度と飛行機を飛ばさなかった会社もあったほどです。

 運行を再開することでリビアの民間航空は将来への新たな自信を得たものの、内戦の余波と政治的混乱は最終的にあらゆる楽観主義に終止符を打ち、やがてリビアの航空産業は存亡をかけて戦うことになりました。

 相対的な安定の見通しが立たないリビアを荒廃させる内戦が続く中、「An-124」には滅亡の危機が大きく迫っていました。当時のリビア国内にとどまっていた1機の「An-124」はどうにかして砲撃の被害を免れており、もう1機については、リビア政府が2009年からキーウのアントノフ社の施設での保管と定期整備の代金として同社に支払うべき120万ドル(約1.7億円)の支払いが不履行のままだった場合、2017年にウクライナによって競売にかけられる可能性に直面していたのです。

 その後、2019年にアントノフ社がサプライズの公表をし、国際的に承認されたリビア政府(GNA:国民合意政府)との間で「An-124」の1機を飛行可能な状態に戻す交渉が行われたことが明らかとなりました。[1]

 両者の合意に従って同機は近代化改修を受けると共に耐用年数が延長されることになっていました。しかし、それ以降の続報が全くないことから実際に合意に達したかさえも不明の状態となっています(編訳者補足:2023年5月の時点でリビアの駐ウクライナ臨時代理大使であるアデル・イッサ氏がアントノフ社に確認したところ、キーウで保管されている「An-124」の状態はロシア・ウクライナ戦争の影響を受けていおらず良好であるという回答を得たとのこと)。

 しかしながら、どんなことがあろうとリビアはまだ「An-124」を運用する意向を認めました。

 リビア政府はウクライナに保管されたままの「An-124」の運命をの掌握と最高入札者への競売を阻止することに成功したようですが、リビアの民間航空が衰えを知らない戦争の影響によって徐々に疲弊していく中で、地上での戦闘はすでに新たな犠牲者を生み出しています。

リビアでの運用

 もともと、リビアは2001年にリビア・アラブ・エア・カーゴ(LIBAC)のために2機の「An-124(5A-DKN "サブラタ" と 5A-DKL "スーサ")」を導入し、大型機を必要とする貨物の国際チャーター便にこれらの巨人機を投入し始めました。

 リビアはこれまで(特に)ロッカビー上空で発生したパンナム103便爆破事件を画策したことで国際的な制裁を受けた結果として外界からほぼ完全に孤立していたことに苦しんでいましたが、後にかつての宿敵との関係を正常化し始めたことで「An-124」は世界中に重量級の貨物を輸送するようになったわけです。

 2011年の革命勃発時の「サブラタ」はトリポリ国際空港(IAP)で反乱部隊に無傷で鹵獲され、「スーサ」はアントノフの施設で整備中でした。ちなみに、1992年に製造された「スーサ」は2001年12月にLIBACに引き渡される前にはウクライナ航空で使用されていました(1992年~1999年)。

 1994年に製造された "サブラタ" は2001年3月にリビアに引き渡される前に、タイタン・カーゴに代わって同機を運行していたトランス・チャーター航空(1996年~1999年)とヴォルガ・ドニエプル航空(1999年~2001年)によってロシアで運行されていました。[2] [3]



 「An-124」の(短い)運行期間中、リビアはフランスに拠点を置くリビア系企業FLATAM(Franco-Lybienne D'Affretement Et De Transport Arien Et Maritime:フランス-リビア海上・航空輸送用航空チャーター)を通じて、2機を貸し出していたことが知られています。

 FLATAMはリビア空軍の元ミラージュ・パイロットである実業家にして駐仏武官のジャラル・ディラが所有していました。彼は後にフランスの航空機グループ:ダッソー社の調達担当のロビイストとなりましたが、カダフィ政権崩壊前のリビアに「ラファール」戦闘機の売却を試みて失敗しました。[4]


 「An-124」のチャーター便は、リビア革命とそれに続く内戦がこの国の民間航空に大きな打撃を与える2011年2月まで続きました。

 2機とも2011年に破壊から免れることができましたが、LIBACには事業を再開するための構想と資金が欠けていたため、"サブラタ"はトリポリIAPに放置されたままとなり、"スーサ"は2009年から保管されていたウクライナ(キーウ)にあるアントノフ社の施設から回収されることはありませんでした。

 そして、リビアの航空会社による通常の運航が終焉を迎え、国内各地で戦闘が続いた結果、民間機の破壊がありふれた光景となったため、この国で就航していた「An-124」の将来は、ますます厳しいものになり始めたのです。

 それでも、LIBACの職員は緑色のジャマーヒリーヤ・グリーンの国旗を新しいリビア国旗に交換することを躊躇しなかったように見受けられます。


巨人の死

 2014年初頭からトリポリIAPの一角にある整備用エリアに移動せずに駐機していた "サブラタ" は、同年夏に空港の支配権をめぐって争っていた紛争当事者が近隣の施設を標的にして「An-124」の近くにあった複数の航空機を破壊した後も、本拠地に対する攻撃から奇跡的に生き残りました。破壊された航空機の中には、たった300mほどしか離れていない隣接するエリアに駐機していた4機以上の「Il-76」輸送機も含まれていたにもかかわらずです。

 「An-124」は破片による軽微な損傷で済んだものの、激しい衝突で旅客ターミナルは完全に破壊された結果、空港は閉鎖され、残っていた数便はトリポリ近郊のミティガ空港に振り向けられました。


 しかし、リビア全土を襲う見境のない無慈悲な猛攻撃から約8年間もなんとか逃れることに成功してきた「5A-DKN:サブラタ」ですが、その幸運は最終的に2019年6月22日に尽きてしまいました。トリポリIAPで砲弾の直撃を受け、その後の火災で破壊されたのです。

 くすぶっている巨人の残骸は、2011年のリビア革命の勃発とそれに続く巨人機の運航再開の困難さによって潰えた経歴の悲惨な結末の産物としか言いようがありません。



 「An-124」の破壊は、2機目がまだキーウにある国営のアントノフ社の施設に保管されたままで2018年と2019年にリビアに戻す計画が明らかに停止状態にある中で発生しました。[5] [6]

 興味深いことに、2018年と2019年の交渉はLIBACではなくリビア・ブルーバード航空と行われましたが、この事実はこの国で最古の貨物航空会社の運航がついに終焉を迎えたことを示しているかもしれません。

 キーウにあるリビアの「An-124」に関する問題の打開策は一見して見通しが立っておらず、保管料や整備費用が膨らみ続けているため、リビア側の自主的な売却か強制力のある裁判所からの命令によって所有権が放棄された場合の「5A-DKL」は、アントノフ社自身が保有する貨物航空会社や他の「An-124」を運航する会社にとって魅力的な機体となる可能性があるでしょう。


残る希望

 リビア政府が生き残った「An-124」を維持して活用するべき資産と判断するかどうかは、間違いなく財政状況と「An-124」のような大型貨物機に対する現実的な必要性に左右されるでしょう。

 ただ、トリポリとその周辺地域の治安がますます安定する状況下の今、リビア政府は少なくとも現存する「An-124」の運航を復活させ、国際貨物便への再投入を試みることが可能になっています。

 さらに、リビアは、現時点で自身を支援する意思を持つ数少ない国の一つ:トルコと手を組む可能性もあります。トルコはすでにウクライナと非常に親密な関係に恵まれており、最近ではいくつかのアントノフ社関連のプロジェクトについて、協力の可能性を協議しています。これらには「An-178」と「An-188」の生産だけでなく、1994年以来製造途中で放置されていた2機目の「An-225」の完成も含まれています(編訳者注:ご存じのとおり、ロシア・ウクライナ戦争でこれらのプロジェクトが前身する見通しは立っていません。ただし、ロシア軍によって「An-225」1号機が破壊されたため、未完の2号機を用いて再建する事業が進行中です。ただし、これにトルコが関与しているかは不明です)。[7] [8] [9]

 トルコの関与は、「An-124」の運命を最終的に確定させるだけでなく、同機を運航へ戻すための刺激と資金を実際にもたらす突破口となるのかもしれません。リビアに科された制裁措置が当面解除される可能性は依然として低いものの、 短期的には、かつてないほど親密な関係を享受している両国(リビアとトルコ)の間で物資や設備を空輸する可能性はあるでしょう。

 それゆえに、長続きしてしまった戦争の不幸な犠牲者である謎めいた巨人には、まだ希望が残されているのです。


[1] ANTONOV Company will begin works on renewal of Libyan Ruslan https://antonov.com/en/article/dp-antonov-rozpochne-roboti-z-vidnovlennya-liviyskogo-ruslana
[2] https://www.planespotters.net/airframe/antonov-an-124-5a-dkl-libyan-air-cargo/e01w96
[3] https://www.planespotters.net/airframe/antonov-an-124-5a-dkn-libyan-air-cargo/ekdg16
[4] https://www.facebook.com/LibyanPosts/posts/libya-the-real-negotiators-of-the-haftar-sarraj-paris-agreementthe-key-part-of-t/1492605287449867/
[5] Libya's giant Antonov could soon fly home to Tripoli https://www.africaintelligence.com/north-africa_business/2018/11/08/libya-s-giant-antonov-could-soon-fly-home-to-tripoli,108331371-art
[6] Libya tracks file of Antonov under 7-year maintenance in Ukraine https://www.libyaobserver.ly/inbrief/libya-tracks-file-antonov-under-7-year-maintenance-ukraine
[7] Ukraine: Aviation firm Antonov aims to work with Turkey https://www.aa.com.tr/en/economy/ukraine-aviation-firm-antonov-aims-to-work-with-turkey/1965437
[8] ANTONOV Presents its Advanced Programs in Turkey https://www.defenceturkey.com/en/content/antonov-presents-its-advanced-programs-in-turkey-3002
[9] Turkey interested in completing An-225 Mriya – Dpty PM https://en.interfax.com.ua/news/general/698799.html


おすすめの記事

2023年6月24日土曜日

シェフズ・スペシャル:2023年「プリゴジンの乱」で各陣営が喪失した兵器類(一覧)


著 ステイン・ミッツアー と ヤクブ・ヤノフスキ in collaboration with ヨースト・オリーマンズ, ケマル, ダン, アロハ と naalsio26

  1. この一覧は、写真や映像などによって証明可能な撃破または鹵獲された兵器類だけを掲載しています。したがって、実際に喪失した兵器類は、ここに記録されている数よりも多いことは間違いないでしょう。
  2. ロシア空軍のパイロットによって運営されているテレグラム・チャンネル「ファイター・ボンバー」も、ロシアの航空戦力損失の関する十分な資料とみなしています。
  3. ワグネルがロストフ・ナ・ドヌー北側で航空機やヘリコプターを鹵獲したと主張していますが、現時点では一覧には掲載されていません。
  4. この一覧には、民間車両や放棄された装備類は含まれません。
  5. 各兵器類の後に続く番号をクリックすると、損失した当該兵器類の画像などが表示されます。
  6. 日本語版での最終更新日:6月27日午後11時(同日午前4時30分ころの本国版のデータを反映

ロシア政府軍側[連邦軍など] (9, このうち撃破・墜落: 7,  鹵獲: 2)

航空機 (1, このうち墜落: 1)

ヘリコプター (6, このうち墜落: 6)

MRAP:耐地雷・伏撃防護車両  (1, このうち鹵獲: 1)
  • 1 カマズ-435029「パトロール-A」: (1, 鹵獲)

歩兵機動車 (1, このうち鹵獲: 1)


ワグネル側 (5, このうち撃破: 5)

歩兵機動車 (1, このうち鹵獲: 1)


テクニカル (2, このうち撃破: 2)

各種車両 (2, このうち撃破: 2)



2023年6月2日金曜日

勝利を手にした後で:タリバン空軍の現況


著:ルーカス・ミュラー in collaboration with ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ

 この記事は、(西側諸国では一般的に「タリバン空軍」として知られている)アフガニスタン・イスラム首長国空軍(IEAF)の発展を要約し、「タリバン空軍のパイロットは誰なのか?」「タリバンはどのような航空機を運用しているのか?」「どのようにしてこれらの航空機を維持することができているのか?」といった頻繁に聞かれる質問に回答することを試みたものです。IEAFの保有戦力に関する評価については、こちらの記事をご覧ください。
 
 2021年は、アフガニスタンの歴史に大激変をもたらしました。

 タリバンと(当時の)アフガニスタン政府との間での和平と対話がなされることを条件にアメリカが駐留している軍部隊を撤退させることを約束したドーハ合意が結ばれた後、タリバンはアフガン軍(ANA)対して大規模な攻勢を開始したのです。

 数か月の間にかけて繰り広げられた戦闘の後に多くのANA部隊が降伏や逃亡し、残存する部隊が激しくも無駄な抵抗を続けましたが、 勝利を得たタリバンが首都カブールに突入した2021年8月15日にアフガニスタン・イスラム共和国の存在が突如として終焉を迎える結果となったことは皆さんの記憶に新しいことでしょう。

 多くの人が驚いたことに、これらの出来事の僅か数日後にはタリバンがアメリカ製の「UH-60 "ブラックホーク"」ヘリコプターを含む元アフガン空軍(AAF)機を飛ばしている姿が目撃されました。

 当初は実現する可能性が極めて低いと考えられていたことが、やがて現実となりました:タリバンは2021年夏に無傷で鹵獲した飛行機やヘリコプターの運用を開始しただけでなく、損傷したり保管状態にあった機体を修理することさえできたのです。

 2022年を通じて、タリバンが創設したイスラム首長国空軍(正式名称:IEAF)の運用機数は徐々に増加傾向にあるようにさえ見受けられます。

ヘラート市上空を飛行する「Mi-17V5 "733番機"」:側面のスライドドアから小さなタリバンの旗が突き出されている様子が見える(2021年8月)

 おそらく多くの人が抱いていた最も注目すべき質問は、「これまで主にシンプルな武器しか用いてこなかったタリバンという過激派運動(組織)が、どのようにして新たに鹵獲した航空戦力の操縦方法を学習したのか」ということではないでしょうか?

 意外にも、その答えは簡単なものでした: 過去のアフガニスタンで何度かあったように、(内乱や権力闘争で)政権交代が発生した時にアフガン空軍の一部が勝利した側に付くという単純なものだったわけです。今回はその勝者がタリバンだったということに過ぎません。

バグラム空軍基地でソ連で訓練を受けたアフガン空軍パイロットがアフマド・シャー・マスードのムジャヒディンと一緒に「Mi-25 "ハインド"」ヘリコプターを試験している際の一コマ(1992年):政権の崩壊後にバグラムの全駐留部隊がマスードに味方し、ムジャヒディンに数十機もの航空機を提供した。その29年後にAAF隊員の一部がタリバンに味方することで、この歴史は繰り返されたのである

ボロボロの空軍?

 アメリカがアフガニスタンからの撤退を開始してから数か月のうちに、アフガニスタン空軍は急速に衰退し始めました。空軍を維持するために本当に必要な防衛請負業者の多くもこの国から去り始め、今やアフガニスタンの軍人に頼らざるを得なくなった部隊が以前のような運用のペースを保てないことが早くも露呈してしまったのです。

 どうも2021年の最初の数か月ですでに稼働機数が減少し始めたらしく、2021年6月には空軍飛行隊の作戦即応性は以前の戦力のたった30%までに低下したと報じられています。[1]

 ただし、この時点でまだ創設されていなかった「タリバン空軍」にとって、AAF機の作戦即応性の低下は最も影響の低い問題にとどまるものであったことは間違いありません。

 IEAFの規模と作戦能力について、その設立初期から大幅な低下を余儀なくされた2つの出来事がありました。まずは、タリバン軍がカブール市内に突入してANA最後の残存部隊が瓦解していく中、有志連合軍の管理下にあったカブール国際空港に拠点を置くAAFのパイロットたちが「大脱走」を敢行し、国内に存在する航空機の数を大幅に減少させてしまったことが挙げられます。

 報道によれば、最低でも46機がウズベキスタンのテルメズ空港への脱出に成功し、さらに18機がタジキスタン領内に着陸したとのことです。これらの機体には500人以上のパイロットや空軍兵士らが搭乗していた一方で、その他の多くのパイロットや整備士たちは国内に潜伏し、陸路を通じてアフガニスタンから逃げ出しました。

 このようにして、アフガニスタンに残された航空機の数は60以上も低下した上にパイロットや整備士も数百人規模で減ってしまいました。

 二つ目の打撃は、撤退する直前のアメリカ軍による破壊工作です。約100人の兵士から構成されたチームが、カブール国際空港に残存している全てのAAF機を見つけ出して使用不能にする任務を負っていたのです。このチームは爆薬の使用が許可されなかったため、大槌やそれに準じた道具を使って任務を完遂することが求められました。

 その後の取材で、部隊長のフランク・ケスラー少佐は自身の部隊が73機のAAF機を見つけ出したと証言したものの、どの程度の機体を実際に使用不能にできたのかは詳細に語っていません。それでも、入手できた画像や映像といった資料の検証結果を踏まえると、こうした破壊工作で相当な数の作戦機を飛行不能に追い込んだことは確実と言えます。[2]

 それにもかかわらず、タリバンの高官たちは(勝利からそれ程時間が経たないうちに)この国の空軍を再建する予定であると表明しました。[3] 

 実際、有志連合軍が撤退した直後のカブール空港では国内に残った整備員たちが損傷を受けた機器を修理する姿が見られたほか、タリバン側に忠誠を誓ったパイロットたちが稼働状態にあった数少ない機体を操縦し続けていたのです。また、タリバンは元AAFの兵員に対する恩赦を宣言し、基地へ帰還するように働きかけました。

 2021年8月15日でアフガニスタンにおける軍用航空史が終わりを告げたわけではなく、ある種の空軍がこの国で活動を継続することは(すでに)明らかとなっていましたが、その規模がどの程度で、航空機をどれくらいの期間運用し続けることが可能なのかという疑問は残り続けています。

カブール空港でインドから供与された3機のHAL「チーター」ヘリコプターのうちの1機を修理する整備員たち(2021年11月):その努力の成果は、それから5か月後に運用へ復帰させることに成功するという結果で表れた

過去を振り返る

 2021年8月に発足した新生タリバン空軍は、この過激派運動が前体制から継承して維持することを決めた最初の軍事航空部門というわけではありません。

 タリバンは1994年のカンダハールでの活動開始から程なくして「Mi-8/17」輸送ヘリコプターを使用し始め、その1年後には「MiG-21」戦闘機の運用さえ開始するまでに至っています。

 内戦が激化し、タリバンが敵対勢力からより多くの飛行場を制圧するにつれて(実際、1990年代のアフガニスタンには8~10もの "空軍" や小規模な "航空隊" が乱立していた)、彼らは「Su-22」戦闘爆撃機、「L-39 "アルバトロス"」訓練機、「An-26」輸送機、「Mi-24 "ハインド"」攻撃ヘリコプターといった多岐にわたる種類の航空戦力を掌握し、最終的にアフガン内戦の全当事者内で最大の航空戦力を誇る運用者となりました。

 ここで重要なのは、入手可能なあらゆる情報源によると、1990年代から2000年代初頭にかけて存在した旧タリバン空軍が、前体制などから転向してこの過激派運動に参加した「アフガニスタン人」の兵員だけに依存していたという点でしょう。

 外国人の傭兵や義勇兵がタリバンのために飛行機を飛ばしているという憶測については、現時点でその全てが根拠のない噂であることが証明されています。それでも、少数の外国人パイロットや整備員の存在を完全に否定することはできません。

 しかしながら、そもそもタリバンがなぜ外国人の助けを必要とするのかが不明です。というのも、1970年代におけるアフガニスタン空軍の規模は1979年のソ連による侵攻開始後はさらに拡大し、共産主義政府(アフガニスタン人民民主党政権)がムジャヒディンと十分に戦える強力で実用的な対反乱軍を創設するべく、ソ連から届けられた数百機の航空機に何千人もの新人パイロットや整備員が配属されていたからです。

 したがって、1992年の共産主義政権の崩壊後にはパイロットや整備員、さらにレーダー操作員を含むあらゆる種類の軍事的なスペシャリストたちが比較的大規模に溢れていたことから、彼らが紛争当事者に簡単に活用されたことは特に驚くようなことではありません。

 現在のアフガニスタンも似たような状況です:つまり、多くの元軍人が海外へ逃れたり、身を隠したりしている一方で、首都にどのような政府が居座ろうと自身の任務を継続する者もいます。

2021年以降におけるタリバン空軍の戦闘序列
 
 アメリカの訓練指導支援コマンド-エア(TAAC-Air)は、2020年12月の時点でAAFが167機を保有し、そのうち136機が稼働状態にあると報告しています。

 AAFのパイロットとその愛機が「大脱走」した上にハンマーで叩き回るアメリカ軍によって生じた被害で、アフガニスタンの新たな支配者が使用できる航空機の数が著しく減少してしまったことは先述のとおりです。

 体制崩壊に伴う状況が落ち着いてから数か月後、タリバン政権は全国各地の空港に散らばっている航空機のリスト化するを任務とする委員会を創設しました。2022年1月にタリバンがリリースした報告によれば、IEAFは合計で81機の各種機体を保有しており、そのうち41機が稼働状態にあるとのことです。[4]

この塗装されたばかりのアントノフ「An-32 "350番機」"はまさに正真正銘の「生き残り」である:80年代後半から90年代前半にソ連からアフガニスタンの共産主義政権へ引き渡されたこの機体は、1992年にマスードの軍に鹵獲され、1996年にはタリバンの鹵獲から逃れるべく彼らのパイロットがウズベキスタンまで飛ばした...そしてウズベキスタン当局は同機を没収して(反タリバン勢力である)ドスタム将軍に寄贈し、それ以降の5年間は彼の空軍によって使用された。2001年の有志連合軍の侵攻とタリバンの敗北後、ドスタム将軍は本機を新設されたAAFに譲渡したが、最終的には2021年8月にタリバンに鹵獲されるに至った。つまり、この「An-32」は今までに5つの異なる空軍で運用されていることになるわけだ。

 外の世界から見てはっきりしなかったのは、「IEAFが残存する航空戦力をどの程度維持できるのか」ということでした。

 TAAC-Airのレポートによれば、航空機の整備に関するAAF部隊員の能力については、機体によって相当のばらつきがあったとのことです: これによると、アフガン人が「UH-60」と「C-130」を自力で整備する能力はゼロ(海外の防衛請負業者が100%整備)、「A-29」と「C-208」については中レベルの整備能力(自身で一定の整備が可能)であり、段階的に退役して完全に「UH-60」に置き換えられる予定だった「Mi-17」と「Mi-171」に関しては完全に自力で整備可能とのことでした。

 残念ながら、このレポートは「Mi-24」やその他の旧ソ連製の機体について言及していません。

 この評価を踏まえると、IEAFの部隊員が実際に航空機を修理や整備する能力は相当意外なものでした。なぜならば、(主に画像や映像によるエビデンスと複数のメディアによる報道といった)さまざまな情報源に基づくと、2021年8月から2022年8月の間にかけて実際に飛行している姿を目撃された個々のIEAF機の数が間違いなく減少していなかったからです。

 それどころか、IEAFの整備員たちはカブールでアメリカ軍によって損傷を被った機体の修理に成功しただけでなく、長い間保管状態にあって何年も飛行していなかった古いソ連製の機体を復活させることにも成功しています。

 2022年6月には、アフガニスタン国防省の報道官はIEAFが50機以上の運用可能な機体を保有していると延べました。[5] 

 ただし、アメリカ情報当局のレポートによると、アフガニスタンの整備員は稼働機の状態を維持させるために、非稼働の機体を共食い整備用として使用する必要があるとのことです。 

タリバンの部隊が「Mi-17」ヘリコプターに乗り込む様子: 「Mi-8MTV/Mi-17/Mi-17V5」はIEAFの主力機であり、全国の基地から作戦飛行を実施している

 依然として今でも不明なのは、IEAFの兵員数です。特にパイロットの数がはっきりとしていません。彼らの中にはタリバンがアフガニスタンを再征服した直後も決して退役せずに飛行を続けた者もいた一方、大半は潜伏や国外に逃亡するなどしたため、結局は僅かしか戻ってきていないようです。

 恩赦の布告を受けて33人のパイロットを含む少なくとも4,300人の元AAF部隊員がIEAFに加わったとタリバンの司令官が主張していますが、国外に脱出せずに残った者を含めた総兵力は不明のままとなっています。

この旧AAFパイロットは今ではタリバン空軍の一員として空を飛んでいる

 IEAFが発足してから1年間で確認された墜落事故は3件です(詳細は以下のとおり)。
  1. 2022年1月に「MD-530」のパイロットがカンダハール市付近で墜落・水没
  2. 同年6月に輸送ヘリコプター(おそらく「Mi-8MTV-1」または「Mi-17V5」)がジョウズジャーン州で墜落、
  3. 同年9月に「UH-60」1機がカブール近くで訓練飛行中に墜落[6] [7] 
 「MD-530F」が墜落した原因としてはパイロットのヒューマンエラーが最も可能性の高いと思われますが、国防省は残る2つの墜落の原因は技術的な問題であると声明を出しました (注:2023年5月にはマザーリシャリーフ近郊で電線に接触した1機の「MD-530F」が墜落して乗員が殉職した旨をアフガニスタン国防省が発表しています)。   

 これらの事故に加えて、1機の「Mi-8MTV-1」がパンジシール州で反タリバン組織の「民族抵抗戦線(NRF)」から銃撃を受けて緊急着陸を余儀なくされたケースもありました。[8]

タリバンは「C-130H "ハーキュリーズ" 」1機の修理に成功したと誇らしげに主張しているものの、同機が実際に飛行可能であることを実証する画像や映像を含めた証拠は一つも存在しない:この画像が示すように、少なくとも地上では訓練や式典用の道具としての役割を担っている

 いずれにせよ、タリバン当局が主張する運用機数は割引いて考える必要があるでしょう。
というのも、実際に飛行していない機体の一定数についても彼らがほぼ間違いなく「運用可能」または「飛行可能」としてカウントしているからです。

 特に、マザーリシャリーフを拠点とする「A-29 "スーパーツカノ"」のケースは私たちに疑問を投げかけています。

 知られている限りでは、2021年8月にそこから脱出を企てたAAFのパイロットたちはタリバンが基地のゲートに到着する前の文字通り「最後の瞬間」にそれをやってのけたおかげで残存機に対する破壊工作が不発に終わったことで、この基地の「A-29」は劇的な出来事から無傷で生き残ったようです。

 ただし、この基地に残された「A-29」については一度も飛行する様子が目撃されていません(注:2023年5月にアフガン国防省が同機のエンジンを始動させる映像を公開しましたが、飛行段階には進んでいないように見受けられます。)

 テレビカメラの前で自身の航空戦力を披露することに熱心で知られており、可能ならば間違いなく "ホット"な「A-29」を躊躇せずに取り上げるはずのIEAFがそうしない理由については、単にこの飛行機を操縦する資格があるパイロットが存在しないためなのかもしれません。 

マザーリシャーリフを拠点とする2機の「A-29」攻撃機(2021年11月):両機は無傷の状態であると思われるが、タリバンが所有して以降は飛行していないようだ

 タリバンが勝利を手にして以来、ある程度の当局者がウズベキスタンやタジキスタンに対して双方に逃れた機体の返還を要求しています。当然ながら、これらの要求は無駄であることが証明されました:この2か国がタリバンの要求を受け入れる代わりに、将来のある時点で自国に逃れてきた機体を自身の空軍に追加する可能性が高いでしょう。[9] [10]

 同様に、タリバンがカブールに入城した時点でまだアメリカ国内にあった「Mi-17V5」もアフガニスタンに戻されることはありませんでした。これについては、交渉の後にアメリカが戦火の最中にあるウクライナへ提供する膨大な軍事援助パッケージの一部として、これらのヘリコプターをウクライナ空軍に寄贈したことで広く知られています。[11]

IEAFの最高司令官であるマウラヴィ・アマヌディーン・マンスール:彼は1995年から2001年の時代に存在した「最初の」タリバン空軍の司令官を務めたアフタル・ムハンマド・マンスールの息子である

 2021年の戦勝以前に、すでにタリバンの特殊部隊は効果的な対人兵器であることを実証した軍事用途に改修された商用ドローンを数多く運用していたことは注目に値します。[12] 

 アフガニスタン・イスラム共和国の崩壊の結果として、タリバンは(数量不明ながらも)ANAが使用していたアメリカ製のボーイング・インシツ「スキャンイーグル2」無人偵察機を入手しました。

 2022年5月にオンライン上で公開された映像によると、クンドゥズの陸軍第217オマリ軍団は、実際に少なくとも1機の「スキャンイーグル2」を飛行状態へ戻すことに成功しています。[13] 

 ただし、鹵獲したこの無人機をタリバンが効果的かつ集中的に運用しているかは、依然として分かっていません。

クンドゥズで撮影された旧アフガン陸軍の「スキャンイーグル2」無人偵察機(2022年5月)

 IEAFが数多くの航空機とヘリコプターを運用しているものの、この国には有用な防空戦力が完全に欠け落ちたままです。

 過去20年間も航空機の脅威がもたらされる可能性が低いままだったおかげでアフガニスタン・イスラム共和国における防空戦力の復活は最も優先度が低いものとなり、この国の軍の再建に携わった有志連合諸国が対反乱作戦能力の構築を第一にリソースを集中させたことが原因にあることは言うまでもないでしょう。

 近年におけるアフガニスタンの対空兵装は、どこにでも見られるような「DShK」12.7mm重機関銃や「ZU-23-2」23mm対空機関砲や「ZPU-1/2」14.5mm対空機関砲、そして少数の「M-1939 (61-K)」37mm対空機関砲と「AZP S-60」57mm対空機関砲だけしかありません(注:2001年以降でもタリバンが携帯式地対空ミサイルシステム(MANPADS)を入手した画像が見られましたが、その殆どがソ連侵攻の際に海外から供与されたものと思われるために実際には使用不可であると考えられています)。

「M1152 "ハンヴィー"」に搭載された「ZU-23」23mm対空機関砲: アフガニスタンでは基本的に対地射撃用として使用されている

旧式の「M-1939 (61-K)」37mm対空機関砲:今でもガルデーズ駐屯地で維持されているようだ

絶え間なく動きがあった一年間
 
 IEAFの全体的な動きがAAFの能力よりも格段と低いものだったことは一目瞭然ですが、彼らが決して怠慢だったわけではありません:タリバンの固定翼機とヘリコプターが兵員や物資の輸送で日常的に使用されているほか、数多くの演習や軍事パレードに参加したり、少なくとも北部における反タリバン勢力の制圧作戦で限定的に投入されていることが入手可能なエビデンスによって示唆されています。

 特に勝利してからの最初の数週間、タリバンはより良い状態で生き残っている機体向けの予備部品の供給源として活用する目的のため、損傷した機体をかき集めることで多忙を極めていたのでした。

 例えば、2021年9月には少なくとも「UH-60」1機と損傷した「MD-530」1機がガズニからカンダハールへ陸送されたほか、タリバンが鹵獲した際に大きな損傷を受けた(NRFの)ヘリコプター数機がパンジシール渓谷からカブールまで輸送されています(この反タリバン勢力からの鹵獲は数少ない事例であり、タリバンの戦闘員は基本的に鹵獲した機体へ手を出さないように統制が取れていた模様です)。 

このカブールに拠点を置く「ブラックホーク」は警察特殊部隊総司令部の隊員たちの訓練に用いられている

バグラム空軍基地での軍事パレードでフライパスをする4機のIEAF 「Mi-24」のうちの1機 (2022年8月): 同機は2016年にアフガニスタンへ寄贈された旧インド空軍機である

 2022 年を通して、IEAF は何度も災害救援活動に投入されました。

 アフガニスタンの広範囲にわたる地域が洪水や地震で被災し、「Mi-8MTV-1」や「Mi-17V5」、そして「UH-60」が取り残された人々を救助したり、救援物資を空輸しました。[14]

  IEAFがこのような任務に「UH-60」すら用いているという事実は、人々にある疑問を提起させます。つまり、この機種の整備が見かけ上は問題とされていないのか – あるいは(運用に責任を持つ者たちが)単にいつの日か事故が発生することから逃れられないことを見込んで運用されているのか、ということです。

 入手可能なエビデンスは、IEAFによる最も活発なフライトがカブールとマザーリシャリーフ、それにカンダハール空港で実施されていることを示しています。なお、シーンダンド及びバグラム空軍基地、ヘラート空港の状況については、現在もはっきりとしていません。

カブール国際空港でのIEAFのパイロットたちとタリバンの指導者たち(2022年8月):背後にセスナ「C-208B/AC-208」 が見える

機体の塗装とマーキング
 
 IAEFの機体は数機の除いた全てが2021年以前の旧アフガン空軍の迷彩塗装を維持していますが、唯一の例外は輸送機の「An-32」3機と「An-26」1機であり、これらは2022年夏にカブール空港でオーバーホールされた際に再塗装されました。

 また、各機体はAAF時代のシリアルナンバーが残された状態で運用され続けています。

「An-26」の前部胴体:最近にこの機体は完全に再塗装されて運用に復帰した

 体制転換後、タリバンはアフガニスタンの国章を若干変更しました: これに伴ってIEAF機はタリバンのエンブレムや白いタリバンの旗(現在はアフガニスタン・イスラム首長国の国旗)が施されました。一部の機体は早くも1960年代に導入された(AAFの)伝統的な三角形のラウンデルを施されたままですが。


カブールを拠点としている「UH-60A+ "ブラックホーク"」の1機:タリバンの旗と今や古くなったAAF時代のラウンデルの双方が施されている

この「UH-60」はラウンデルとしてタリバンのエンブレムが施されている

まとめ

 2021年8月、タリバンは(著しく劣化したとはいえ)十分に機能している航空戦力をパイロット・整備員・後方支援システム・施設と共に引き継ぎました。

 アメリカから装備や財政支援を受けたアフガン空軍の要員たちはタリバンの支配下にあっても自国に奉仕し続ける意思があり、ほとんど平和的な環境の中でそれを実現できたと言っても過言ではありません。

 一般的な予想に反してIEAFの稼働機数は増加しているだけにように見えますが、その安全性や摩耗損失に対する長期的な復元力についての不確実性が残されたままです。

 IEAFが近隣諸国の航空戦力には及ばないことは確実ですが、国内各地へ物資を輸送したり兵員や高官を移動させる利便性の高いツールや、現在も続く(数少ない)反タリバン勢力との戦いにおける貴重なアセットとして重宝され続けることになるでしょう。


[1] 25% of Afghan Air Force Fled, Remainder in Disarray, Sources Say https://www.airforcemag.com/afghan-air-force-fled-remainder-in-disarray-sources-say/
[2] Special Report: Pilots detail chaotic collapse of the Afghan Air Force https://www.reuters.com/business/aerospace-defense/pilots-detail-chaotic-collapse-afghan-air-force-2021-12-29/
[3] Taliban express their intention to build their own Air Force in Afghanistan https://www.hindustantimes.com/world-news/taliban-express-their-intention-to-build-their-own-air-force-in-afghanistan-101636276230161.html
[4] Officials: 81 Military Aircraft of Ex-Govt Remain, 41 Operational https://tolonews.com/afghanistan-176177
[5] MoD Repairs Two Military Aircraft https://tolonews.com/afghanistan-178417
[6] Taliban helicopter crashed in Kandahar province Afghanistan سقوط یک هلیکوپتر طالبان در ولایت کندهار https://youtu.be/z8XMd3UDFB4
[7] Black Hawk Helicopter Crashes During Taliban Training Exercise, Killing 3 https://www.voanews.com/a/black-hawk-helicopter-crashes-during-taliban-training-exercise-killing-3/6739460.html
[8] https://twitter.com/TajudenSoroush/status/1537852178349555712
[9] Taliban Demand Uzbekistan, Tajikistan Return Dozens of Afghan Aircraft https://www.voanews.com/a/taliban-demand-uzbekistan-tajikistan-return-dozens-of-afghan-aircraft/6392629.html
[10] U.S. may let Tajikistan hold on to fleeing Afghan aircraft https://www.reuters.com/world/us-may-let-tajikistan-hold-fleeing-afghan-aircraft-2022-06-20/
[11] Transfer of US-Procured Afghan Helicopters to Ukraine Underway https://www.voanews.com/a/transfer-of-us-procured-afghan-helicopters-to-ukraine-underway-/6556878.html
[12] The Drone Unit that Helped the Taliban Win the War https://newlinesmag.com/reportage/the-drone-unit-that-helped-the-taliban-win-the-war/
[13] Scan Eagle servilance dron tested by Afghan Taliban (IEA) in kundoz province https://youtu.be/HsvEQMCYndo
[14] https://twitter.com/samimjan199/status/1563526795713949698

※  当記事は、2022年11月4日に本国版「Oryx」(英語)に投稿された記事を翻訳したも
  のです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所が
  あります。



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2023年4月20日木曜日

ハルツーム崩壊: 「2023年スーダン紛争」で失われた航空機一覧


著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ in collaboration with Gerjon

  1. この記事に掲載された一覧のねらいは、"(仮称)2023年スーダン紛争" で撃破または損傷した航空機及びヘリコプターの損失を包括的に網羅することにあります。
  2. 鹵獲された機体だけでなく、(今回の武力衝突以前から)放棄されていた機体の損失については、当一覧には含まれていません。
  3. この一覧は、新たな損失が確認され次第に更新される予定です。
  4. この武力衝突で損失が確認された重火器及び軍用車両の損失一覧については、こちらで掲載しています。
  5. 各航空機類の名称に続く数字をクリックすると、撃破や損傷を受けた当該航空機類の画像を見ることができます。


スーダン空軍 (28, このうち撃破・墜落: 25, 損傷: 3)


作戦機 (9)

大統領専用機 (2)


エジプト空軍 (4, このうち撃破: 1, 損傷: 3)

作戦機 (3)

ヘリコプター (1)

民間機 (8, このうち撃破: 8)

固定翼機 (6)

※  当記事は、2023年4月19日に本国版「Oryx」ブログ(英語)に投稿された記事を翻訳   
  したものです。


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