2022年2月22日火曜日

イカサマだらけの偽旗:ウクライナ東部における偽旗作戦で失われた兵器類(一覧)


著:ステイン・ミッツアー in collaboration with Dan, Jakub Janovsky と COIN(編訳:Tarao Goo)

 ロシアと同国が支援する分離主義勢力(自称ドネツク人民共和国:DNRと自称ルガンスク人民共和国:LNR)の部隊はロシア軍によるウクライナ侵攻の口実をでっち上げるため、2022年2月中旬からウクライナ東部で数多くの偽旗作戦を実施し続けています。

 ロシアは長い間にわたって、自国や友邦を犠牲者として演じ、(例えば「MH17」撃墜事件の)責任を逃れ、混乱を引き起こし、戦争の口実を作り出すために、そのような偽旗作戦を実施してきました。

 典型的なロシアのやり方では、これらの作戦は、ほとんどのロシアによる情報戦に特有と思しき未熟な手法で行われているようです。[1]

 特にウクライナ東部での偽旗作戦には、「ウクライナの破壊工作員がロシアに潜入した」というものが含まれています。[2]

 (潜入作戦に参加したとされるウクライナ兵のヘルメットに装着されたアクションカム映像について)撮影された映像の位置情報から、ロシア領への侵入は分離主義勢力の支配地域から行われたことが判明し、公開から1時間以内にこの話はフェイクであると暴かれました。(注:位置情報は座標以外にも建物や地理的特性からも特定可能です。いわゆるジオロケート)。[3]

 ロシアはこの潜入の撃退の結果として殺害したとされる5人のウクライナ兵の遺体を見せる代わりに、ウクライナ軍の車両に見えるようによく考えられずに塗装された「BTR-70M」装甲兵員輸送車(APC)の残骸を公開しました。[4]

 皮肉なことに、ウクライナは「BTR-70M」を運用していないため、このような偽旗作戦にどの程度注意が払われているのか(または適当であること)をさらに示しています。

 その他の偽旗作戦には、自動車の爆破やロシアと分離主義勢力の当局が公表する数日前に撮影されたことを示すタイムスタンプが付された住民避難計画の動画すら含まれています。[5]

 これらの全作戦に共通する傾向としては、偽旗作戦がロシアを有利にするどころか、本格的な「のけ者国家」になる道へいっそう推し進めていると言えるでしょう。

 自軍の車両をウクライナのように見せてから、ひどいやらせの「挑発行動」に登場させた後に有り余るほどの証拠を残しながらその車両を爆破するというのは、まさに茶番でイカサマに満ちた「偽旗」を明らかにしていることに疑いの余地はありません。

(各装備名に続く数字をクリックすると、ロシアの偽旗作戦で破壊されたロシアまたは分離主義勢力の車両の画像が表示されます)


ロシアとドネツクまたはルガンスク州における分離主義勢力が「損失」した兵器・装備類

 
装甲戦闘車両(3台、そのうち破壊されたもの: 3台)

ソフトスキン車両 (2台, そのうち破壊されたもの: 2台)

最終更新日:2022年2月22日

[1] How GRU Sabotage and Assassination Operations in Czechia and Bulgaria Sought to Undermine Ukraine https://www.bellingcat.com/news/uk-and-europe/2021/04/26/how-gru-sabotage-and-assassination-operations-in-czechia-and-bulgaria-sought-to-undermine-ukraine/
[2] Russian border security eliminates five saboteurs infiltrating from Ukraine https://tass.com/emergencies/1407169
[3] https://twitter.com/EliotHiggins/status/1495775073906610180
[4] https://twitter.com/NotWoofers/status/1495890957048418316
[5] https://twitter.com/EliotHiggins/status/1494783522682425344

※  当記事は、2022年2月21日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事を翻訳した
  ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
  があります。



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2022年2月16日水曜日

終わりなき内戦の中で:エチオピア・オロミア州でも武装ドローンが投入された

「モハジェル-6」※イメージ画像であり、エチオピアとは無関係です

著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 2022年1月初にエチオピア・オロミア州のギダミの町付近でイラン製「ガーエム-5」精密誘導爆弾(PGM)の残骸が発見されたことは、エチオピア空軍(ETAF)がイラン製の「モハジェル-6」UCAVをオロミア州に近い空港に全身配置したことを示す最初の兆候でした。[1] 

 衛星画像は、今や武装ドローンが隣接するベニシャングル・グムズ州のアソサに配備された可能性が高いことを示唆しています。[2]

 アソサからの「モハジェル-6」は、現時点でオロモ解放戦線(OLA)が活動しているオロミア州の大部分をカバーするのに十分な航続距離を有しています。 

 オロミア州の一部地域は反政府活動の温床となっています。TPLFは2021年11月にティグライ人民解放戦線(TPLF)や他の反政府勢力とも同盟を結び、エチオピア政府に対する統一戦線を形成しました。

 現在も続くエチオピアの紛争については、一般的にエチオピア政府とTPLFの間で起きているものと考えられていますが、実際のところは国内各地に存在するさまざまな勢力が互いに争っているのです。

 ETAFは散発的な空爆やドローン攻撃で、反政府勢力の活動を阻止しようとしています。オロミア州上空で実施されたドローン攻撃は民間施設の破壊や民間人の殺害をもたらしたと報告されていますが、これらは独立して検証されたものではありません。[3]

 「モハジェル-6」は衛星通信システム(SATCOM)を備えていないため、作戦可能範囲はたった200kmに限られています。つまり、このUCAVはエチオピア北東部のセマラ空港や中部のハラールメダ空軍基地からティグレ防衛軍の拠点に到達するには十分でしたが、オロミア州上空に到達することは完全に不可能だったのです。 

 「モハジェル-6」を格納するため、アソサ空港の駐機場に2棟の小さな格納庫が建設されたことが確認されました。格納庫には(雨天などの)天候からドローンを保護することに加えて、衛星から稼働していない「モハジェル-6」の存在を秘匿できるという別の利点もあります。



 2022年1月上旬に、当ブログはギダミ近郊で「ガーエム-5」PGMの残骸が発見されたことを最初に報じました。[1]

 アラブ首長国連邦がティグライ上空で運用する「翼竜Ⅰ」UCAVが、同地方のアラマタ近郊にある民間施設への一連の空爆に関与している可能性について、私たちがそれを暴露してからまだ1週間も経っていないのにこのような発見がなされたのです。[4]

オロミア州のギダミ近郊で発見された「ガーエム-5」PGMの残骸

 エチオピアのドローン飛行隊の急速な拡大は、今や政府軍にオロミア州を含む、従来よりも広範囲な国土を武装ドローンでカバーできるようにさせました。 

 オロミア州上空での「モハジェル-6」の投入は、敵を力づくで服従させるために武装ドローンを使用するエチオピア政府による最新の試みです。この戦術の成功は、衰えることのないドローン戦の圧力に屈したTPLFの軍隊がティグライ州の国境まで後退したことによって証明されています。 

 しかし、民間人の犠牲に対する国際的な懸念が高まっているため、エチオピア政府は近いうちに空爆の停止を余儀なくされるかもしれません。

「モハジェル-6」※イメージ画像であり、エチオピアとは無関係です

この記事の作成にあたり、Wim ZwijnenburgSaba Tsen'at Mah'derom に感謝します。

[1] Iranian Drone Munitions Found In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/iranian-drone-munitions-found-in.html
[2] https://twitter.com/wammezz/status/1482337749197856777
[3] https://twitter.com/Habtamu30820631/status/1479083838215274502[4] UAE Implicated In Lethal Drone Strikes In Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/uae-implicated-in-lethal-drone-strikes.html

※  当記事は、2022年1月17日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事を翻訳した
  ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
  があります。

 

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2022年2月13日日曜日

ティグレ戦争:エチオピアに展開した秘密のUAE空軍機(短編記事)

著:Gerjon 氏が収集したデータを基にステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ が執筆 (編訳:Tarao Goo

 2021年11月、アラブ首長国連邦(UAE)はティグレ防衛軍との戦いで追い詰められたエチオピア政府を支援するため、同国のハラールメダ空軍基地に少なくとも6機の「翼竜Ⅰ」無人戦闘航空機(UCAV)を展開させました。[1]

 UAEの「翼竜Ⅰ」については2020年11月の時点でエチオピア上空での使用に関する噂が出ていましたが、この展開がUAEの武装ドローンがエチオピアでの作戦を開始したことが最初に確認された実例となります。[2]

 新たにリリースされたデータは、これらのUCAVがティグレ戦争でエチオピアに展開した最初のUAE機でないことを示唆しています。なぜならば、航空機トラッカーであるGerjon氏によって明らかにされた情報が、2021年8月からハラールメダ空軍基地に常駐している秘密めいたUAE空軍(UAEAF)機の存在を明らかにしたからです。[3]

 この機体は「ビーチクラフト」製「スーパーキングエア350」であり、同機はハラールメダに55日間も展開した後に別の同型機と交代されました。[4]

 とても偶然とは思えないことに、この機体はUAEがエチオピアへの空輸を開始したのと同じ日にハラールメダへの展開を開始しました。[5]

 この空輸はエチオピア軍に装備させる武器などを供与し続けることを目的としていましたが、最終的には2021年12月に119回の飛行の後からは停止しています。[6]

UAEの「スーパーキングエア350」(コード「UAF801」と「UAF802」)のエチオピアへの展開期間を示す年表

 UAEAFは「スーパーキングエア350」を5機保有しており、訓練や連絡用途で運用していると考えられています。

 一見すると無害な用途の機体にもかかわらず、そのキャリアを通じて目撃されたことはほとんどありません。したがって、数機がシギントやエリントといった任務に転用されていたとしても、実際に信じられない話ではないようです。

 これらの用途では、この機体はティグレ防衛軍の幹部の通信を傍受してエチオピア空軍(ETAF)に情報を提供したり、地上作戦を支援するために空爆の目標を指示するといった役割を担っていた可能性があります。

 もう一つ考えられるものについては、「UAF801」と「UAF802」がUAEAFによってUAE各地にいる専門家を運ぶために使用されていた可能性が挙げられます。

 UAEが空輸を通じて供与した装備類に関する正確な種類はほとんど知られていませんが、エチオピアはUAEが供与したVTOL型UCAVを運用していることが知られています。[7]

 これらのUCAVやほかにUAEから提供された兵器類は、それ自体を運用したり、使用方法についてエチオピア兵に訓練するための要員を必要とします。つまり、供与した兵器類のエキスパートの存在が必然的に必要不可欠となることから、問題の機体が彼らの輸送に用いられた可能性があるわけです。

 自国軍の機体を使用することはエチオピア機を使用するよりも大柔軟性が多いに高まりますが、航空機トラッカーによって発見されるリスクが生じるという代償も伴います。

ハラールメダ空軍基地の駐機場を撮影した衛星画像(2021年11月2日撮影)。右側の「スーパーキングエア350」と2機の「Il-76」輸送機に注目。この「Il-76」ちょうどUAEから飛来したばかりです。画像:Gerjon

 ティグレ戦争でエチオピア政府がどの程度外国から支援を受けたかについては、その大部分が依然として不明のままです。しかし、この支援が現在記録されているものよりはるかに大きいということだけは確実と言えます。

 ティグレ軍によるほぼ確実視された敗北からエチオピア政府を救ったUAEとイランの真の役割を明らかにする情報がさらに出てくるのか、歴史に埋もれたままになるのかは現時点では不明です。

「スーパーキングエア350(コード:UAF802)」。エチオピアへ派遣される前に所属国を示すマークやナンバーが消された可能性があります。

ヘッダー画像: Stelios Loannou(敬称略)

[1] The UAE Joins The Tigray War: Emirati Wing Loong I UCAVs Deploy To Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/12/the-uae-joins-tigray-war-emirati-wing.html
[2] Are Emirati Armed Drones Supporting Ethiopia from an Eritrean Air Base? https://www.bellingcat.com/news/rest-of-world/2020/11/19/are-emirati-armed-drones-supporting-ethiopia-from-an-eritrean-air-base/
[3] https://twitter.com/Gerjon_/status/1475933414666772482
[4] https://twitter.com/Gerjon_/status/1475933421390241798
[5] UAE Air Bridge To Ethiopia Continues Unabated - Surpassing 100 Flights https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/uae-air-bridge-to-ethiopia-continues.html
[6] Iran Is Still Resupplying The Ethiopian Military https://www.oryxspioenkop.com/2021/12/iran-is-still-resupplying-ethiopian.html
[7] UAE Combat Drones Break Cover In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/10/uae-combat-drones-break-cover-in.html

2022年2月11日金曜日

「大空の巨神」の復活なるか?:トルコが「An-225 "ムリヤ"」2番機の完成を提起した



著:ステイン・ミッツアーとヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 近年にウクライナとトルコの間で協議されている航空宇宙関連の協力の中でも間違いなく最も興味を引くものは、世界最大の貨物機「An-225 "ムリヤ"」の2番機を完成させる可能性が含まれていることでしょう。

 「An-225」に対するトルコの関心については、2020年10月にウクライナのゼレンスキー大統領がアンカラを訪問した際、エルドアン大統領が同機を完成させるというアイデアを提起したことで初めて報じられました。[1]

 それ以降にこのプランに関する続報を全く聞きませんが、トルコの関与が最終的に2機目の「An-225」を完成・就役させるための刺激と資金をもたらす突破口となることを意味する可能性があります。

 外国のパートナーの協力を得て2機目の「An-225」を 完成させるというアイデアが最初に持ち上がったのは、中国が同機を商業衛星を軌道に乗せるために用いるプラットフォーム用に開発することに関心を示した2011年のことでした。[2] [3]

 このプロジェクトの第1段階ではウクライナのキエフ郊外にある「アントノフ」社の施設に保管されている2機目の機体を完成させ、第2段階では中国で「An-225」の生産を再開させることになっていました。しかし、高額なコストがこの野心的なアイデアの運命を決定づけて、最終的には密かに放棄されたようです。[4] [5]

 2021年、「オボロンプロム(アントノフ社の親会社)」社が、2番機の製造プロジェクトの始動を手助けしてくれる外国人投資家を依然として探し求めていることが公表されました。その際に「ウクルオボロンプロム」社のユーリー・フシェウCEOは、「現時点におけるウクライナの航空機開発については、いくつかの国と活発な協議を行っているところです」と述べています。

 多数あるウクライナ機のさらなる開発に関心を持つ国の1つがトルコであることは周知の事実であり、同国はこれまでに2種類の「アントノフ」製航空機:「An-178」「An-188」軍用輸送機に公然と興味を示してきました。[6] [7]

 最初に生産された「An-225(UR-82060)」は、1988年12月に「ブラン」宇宙往還機用の超重量級輸送機として初飛行しました(この際には「ブラン」を背部に搭載して飛行に挑みました)。「An-225」は2機が発注されたものの、ソ連崩壊前に1機しか完成しませんでした。

 今日、「An-225」は250トン近い貨物を輸送することができる、世界で最重量かつ(幅以外では)最大の航空機の座にとどまっています。

 完成した唯一の「ムリヤ」は、「An-124」を含む大型貨物機を運航するアントノフ航空によって運航されています。

「ブラン」を背負い式で搭載した「An-225」

 唯一完成した「An-225」は1991年のソ連崩壊時にウクライナ・ソビエト社会主義共和国内にあったため、新たに共和国として独立したウクライナの管轄下に入りましたが、1993年に(現在のロシアによる)「ブラン計画」が中止されたため、同機が「ブラン」を搭載するいう本来の用途をすぐに失ってしまったことは周知のとおりです。

 1994年、「An-225」1番機はキエフの「アントノフ航空機工場」に長期保管という事実上の放置状態に置かれ、2番機も機体の70%が完成した後に製造作業が突如として中断されてしまいました。[8]

 1990年代後半になると、「An-225」のような大型貨物機の需要が再び生じたことから、保管機は2001年に現役復帰に返り咲きました(注:残念ながら、2022年2月にロシア軍の攻撃で破壊されてしまいました)。[8]

 同時期に2機目を完成させる計画が浮上し始めて2006年に製造の再開が決定されましたが、2009年末になっても機体の製造は依然として再開しておらず、計画は放棄されたように思われました。[9]

 しかし、その後の2011年5月、「アントノフ」社のCEOは、「利害関係者が少なくとも3億ドル(約345億円)を用意したならば、2機目の『An-225』を3年以内に完成させることができる」旨を述べ、構想がいまだに生きていることを示しました。[9]

 2016年の時点で、中国航空工業公司はこれらの費用を負担する用意があったと言われていますが、その後に関心を失ったようです。[5]

 中国は長い間にわたってウクライナの航空産業が生み出した成果を享受してきました。

 1990年代にウクライナは2機の「Su-33」と1機の「Su-25UTG」艦載機を中国に売却し、中国の前者に対する詳細に及ぶ研究は結果的に「J-15」艦載機の誕生に至らせたことはよく知られています。[10]

 より最近の事例ですと、中国が巧妙な手口で世界最大の航空機・ヘリコプター用エンジン製造企業である「モトールシーチ」社の企業支配権の獲得を試みましたが、この買収劇は最終的にアメリカによる圧力を受けたウクライナ政府によって阻止されたことがありました。[11]



 2機目の「An-225」が完成した場合、同機が大型貨物の国際輸送で利益をもたらすことは確実でしょうが、完成させるために要する3億ドルの費用は決して事業面で真の利益を出させないことを意味する可能性があります。

 このリスクはアントノフの現CEOであるオレクサンドル・ドネツ氏によって認められ、2019年に「これは非常に高価なプロジェクトです。設計やエンジニアリング作業、新しい資機材の調達、そして機体の認証にかかる費用は数百億ドルにのぼるでしょう。このようなプロジェクトは航空宇宙プログラムでは有効かもしれませんが、民間航空輸送は別です。
」と述べています。 [12]

 このことは、なぜトルコが2機目の「An-225」の完成に関心を示したのかという疑問をもたらします。

トルコは同機を単に相当な利益を上げることを目的とした商業資産として運用するのではなく、(おそらくアントノフとの共同事業によって)国内外にトルコの力と威信を示すことを意図したステータスのシンボルとしての役目を務めることもあり得まると思われます。

 トルコは国際政治においてますます重要な当事者として浮上しており、積極的な国際的役割の請負とそれに伴う政治的な影響力を強めています。「An-225」は特大型の積載物や人道支援物資などを地球上のどこにでも届けることができるため、将来的には新興する大国としてのトルコの地位を再確認させる飛行機になるかもしれません。




 「An-225」級の大型機に関連する高いコストのおかげで、ウクライナは2機目の「ムリヤ」を完成させることを断念していました。

 「モトールシーチ事件」後に中国からの資本投資がなされる可能性が起こりえないものとなったため、「アントノフ」社は2番機の「ムリヤ」を完成させるために別のパートナーを探す必要があるでしょう。

 ここでトルコが登場するかもしれません。トルコは国際政治における急成長している新興国であり、困難なプロジェクトを実現させた確かな実績があります。

 「An-225」を運用することのメリットが最終的に完成に要するコストを上回るかどうかは、トルコ政府の判断次第です。ひょっとすると、「An-225」がトルコの大統領専用機と同じカラーリングを施され、世界中の各地で権力と影響力を誇示する使節、ステータスシンボルとしてその役割を果たす日がやってくるかもしれません。



[1] Turkey interested in completing An-225 Mriya – Dpty PM https://en.interfax.com.ua/news/general/698799.html
[2] Antonov Sells Dormant An-225 Heavylifter Program to China https://www.ainonline.com/aviation-news/defense/2016-09-06/antonov-sells-dormant-225-heavylifter-program-china
[3] Chinese aero group eyes world’s largest plane https://asiatimes.com/2019/07/chinese-aero-group-eyes-worlds-largest-plane/
[4] Ukraine mulling to complete the second Antonov An-225 Mriya https://www.aerotime.aero/27146-second-an225-potential
[5] UkrOboronProm seeks investments to complete second Mriya aircraft https://www.kyivpost.com/ukraine-politics/ukroboronprom-seeks-investments-to-complete-second-mriya-aircraft.html
[6] Ukraine: Aviation firm Antonov aims to work with Turkey https://www.aa.com.tr/en/economy/ukraine-aviation-firm-antonov-aims-to-work-with-turkey/1965437
[7] ANTONOV Presents its Advanced Programs in Turkey https://www.defenceturkey.com/en/content/antonov-presents-its-advanced-programs-in-turkey-3002
[8] UR-82060 https://avia-dejavu.net/UR-82060.htm
[9] Why Wasn’t The Second Antonov An-225 Finished? https://simpleflying.com/second-antonov-an-225-finished/
[10] Black Sea Hunters: Bayraktar TB2s Join The Ukrainian Navy https://www.oryxspioenkop.com/2021/08/black-sea-hunters-bayraktar-tb2s-in.html
[11] Pandora Papers: How A U.S. Law Firm Attemped To Sell A Defence Giant To China https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/pandora-papers-how-us-law-firm-attemped.html
[12] Президент ГП "Антонов" Александр Донец: Мы должны вернуться к тому, что умеем делать очень хорошо – к грузовым, военным самолетам. Это у нас всегда получалось https://www.unian.net/economics/transport/10531239-prezident-gp-antonov-aleksandr-donec-my-dolzhny-vernutsya-k-tomu-chto-umeem-delat-ochen-horosho-k-gruzovym-voennym-samoletam-eto-u-nas-vsegda-poluchalos.html

 ものです。当記事は意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇所
 があります。



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2022年2月8日火曜日

意外な国の東側製AFV:サウジアラビアにおけるウクライナ製「BTR-3」装甲兵員輸送車




著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 サウジアラビアは、アメリカから購入した「M1A2S」主力戦車(MBT)や「F-15SA」戦闘攻撃機を含む、現時点で売りに出されている最新鋭の軍事装備を運用していることでよく知られています。

 しかし、世界中の多くの軍隊と同様に、この国でも老朽化した、時には予想外の兵器が、第2防衛戦や危険がより少ないと見なされた戦線で運用されています。サウジアラビア王国の場合では、「M60 "パットン"」戦車や「M113」装甲兵員輸送車(APC)といった旧式装備の一式だけでなく、ウクライナから緊急救助車として使用するためにに購入した、かなり風変わりな見た目をしたBTR-3 APCも含まれています。

 すでにシャルトルーズ(実際の色名)のカラーリングが施されているとおり、サウジアラビアの「BTR-3」が危険を冒して最前線まで近づくことは絶対にないでしょう。その代わり、このAPCが持つ水陸両用及びオフロード走行能力は、洪水や土砂崩れなどの自然災害時に災害救助活動を行うのに最適であることを意味しています。この役割で、「BTR-3」はロシアのGAZ-59037 – ベトナムでの運用で洪水被害者を救助する際にその価値が証明された「BTR-80」APCの民生版 – と非常に似た働きをします。

 サウジアラビアでは緊急救助車両として装備されていますが、「BTR-3」はAPCや歩兵戦闘車(IFV)型と同じ装甲を維持しているため、7.62mm弾や砲弾の破片(さらに言うと「ひょう」による被害)に対する全方位の脅威からの防護力を備えています。

 (正確な時期は不明ですが)サウジアラビアに納入された後、この車両は平時、災害時、そして紛争時に人命や財産を保護するための機関:民間防衛総局に就役しました。


 サウジアラビアといえば、西から東にかけて広がっている広大な砂漠地帯でよく知られていますが、おそらく一般的なイメージとは異なって、この国では、大雨や洪水、そして(全く驚くことではありませんが)砂嵐などの大規模な自然災害に定期的に対応する必要があります。

 このような災害によりうまく対処するため、最初に消防総局が1960年に設立されました。内務省(MOI)の傘下に置かれた同機関は、後に民間防衛総局(GDCD)に改称され、現在に至っています。自然災害への対応に加えて、GDCDは、毎年行われるメッカへのハッジ(大巡礼)の際に巡礼者の安全を確保するという極めて重要な役割を担っています。[1]



 緊急救助車両としての用途にふさわしいものとするため、「BTR-3」は砲塔の撤去、手すりや車体上部へのハッチの追加を含むいくつかの改修を受けました。

 民間防衛総局のエンブレムは、通常は各車両の側面、ときには正面にも施されています。



 また、装輪式の回収車両、大型トラック、ブルドーザーやショベルカーなどの装備といった、さまざまな種類の支援車両も民間防衛総局で運用されています。

 数年前まで、この組織は日本の「川崎重工」製「KV-107」タンデム式輸送ヘリコプターでさえも独自の航空隊で運用していましたことは注目に値するでしょう。[2]

 「KV-107」が00年代後半に退役した後、この種の航空任務はGDCDに代わってMOIが運用するシコルシキー「S-92」汎用ヘリコプターに引き継がれました。




 鮮やかな黄緑色の塗装にもかかわらず、サウジアラビアの「BTR-3」は、現在におけるこの王国で就役している最も目立たない装備の1つであり続けています。

 彼らの様子については、通常はそれらの展開を必要とする厳しい状況下のおかげで影が薄くなっているのかもしれませんが、詳しくないウォッチャーからすると、この「BTR-3」は驚くべき装備が最も予期しない場所に思いがけなく姿を現す可能性があることを気づかせてくれます。

 今回のケースでは無難な緊急救助車両が関係していますが、サウジアラビアのウクライナとの次の取引は、この王国により強力な能力の獲得をもたらすでしょう:「フリム-2」移動式短距離弾道ミサイル(SRBM)は、サウジアラビアからの資金提供をうけてウクライナで設計されたものであり、この10年間の早い時期にサウジアラビアで就役する予定となっています。



[1] The General Directorate of Saudi Civil Defense https://www.eyeofriyadh.com/directory/details/77_the-general-directorate-of-saudi-civil-defense
[2] kawasaki KV-107/IIA-SM https://www.dstorm.eu/pages/en/saudi/kv-107.html

※  この翻訳元の記事は、2021年5月5日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事
  を翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇    
  所があります。




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ヌロル・マキナ「エジデル 6×6」:トルコ初の装輪式装甲兵員輸送車

2022年2月4日金曜日

非常に珍しいAFV:トルクメニスタンの「T-72UMG」戦車



著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo)

 多くの中央アジア諸国と同様に、トルクメニスタンはソ連から受け継いだり、過去数十年間に外国から導入した装甲戦闘車(AFV)から構成されている魅惑的な機甲部隊を運用しています。

 後者の装備については、ロシアから「T-90S」、「BMP-3」、「BTR-80A」などの近代的なAFVを、トルコ、サウジアラビア、イスラエル、UAE、中国といった国から大量の歩兵機動車(IMV)を調達することでその供給元が明示されました。AFVの供給元には米国、オーストリアとベラルーシも含まれているため、その結果として、上記のAFVと共に多様性に富むこの国の軍用車両の兵器庫を形成しています。

 これらの新しく導入したAFVに加えて、トルクメニスタンはソ連時代の(数種類の)AFVに関する多数のアップグレード計画を立ちあげました。

 現在、トルクメニスタンが保有する「BTR-80」装甲兵員輸送車(APC)の多くは、ウクライナやトルコが設計した戦場での有効性を大幅に高める遠隔操作式銃架(RWS)を装備しています。

 これらの発展に先立ち、トルクメニスタンは00年代に多数の「T-72」戦車と「BMP-1」歩兵戦闘車(IFV)をそれぞれ「T-72UMG」と「BMP-1U"シクヴァル"」規格に近代化するために、ウクライナと契約を結びました。

 トルクメニスタンの「T-72」をUMG規格に改修したことは、この時代にウクライナが締結に成功した数少ない戦車改修事業の一つです。成功例が少ないといっても海外に売り込むプロジェクトが不足していたわけではありません。実際、ウクライナの軍需産業は輸出先を見込んで次々と改修プログラムを出していました。

 しかし、大多数の国は「T-55」や「T-72AV」の精巧な改修計画よりも未改修の中古戦車に興味を示しました。この理由はおそらく顧客が(正確に)費用便益比をより有利に見積もった結果ですが、ウクライナが思いつきの改修計画を実際に大量生産することが非現実的だった点もその一因に含まれていたであろうことは言うまでもありません。


 現在、トルクメニスタン陸軍は「T-72 "ウラル"」や「T-72A」の初期・後期型だけでなく限られた数のT-72AVで構成される多種多様なT-72戦車群を運用しています。

 隣国のウズベキスタンやカザフスタンとは異なり、トルクメニスタンはソ連時代に駐留していた旧式戦車の詰め合わせで戦力を間に合わせる必要があったため、結果として「T-72B」や「T-80」などのより高度な戦車が不足しています。

 そうは言っても、トルクメニスタンはソ連崩壊後にこの地域で最新のMBTを購入した唯一の国であり、現時点で中央アジアにおける唯一の「T-90S」運用国でもあります。
 「T-90S」を入手する以前の時点で、すでにトルクメニスタンは大量の「T-72」を大幅に近代化することを通じて戦車部隊の戦力を強化しようとしていました。同時期にウクライナは多数の「T-72」改修計画を売り込んでいましたが、その中でも「T-72UMG」はおそらく最も知られていないものに違いありません。[1]

 それにもかかわらず、UMG規格は新型装甲、新型の昼夜兼用照準装置、発煙弾発射機、遠隔操作式式の「NSV」12.7mm重機関銃、そして新しいV-84エンジンを搭載することで「T-72」のほぼ全ての能力を大幅に向上させることを求めた改修型です。

 「T-72UMG」の最も注目すべき特徴は、ほぼ間違いなく砲塔に「コンタークト5」爆発反応装甲(ERA)が装着されていることでしょう。

 UMG規格への改修は、当初、北アフリカや中東の顧客を対象にしていたと考えられています。しかし、これらの地域の国々との契約は実現せず、最終的にトルクメニスタンがこの改修パッケージを購入した唯一の国となりました。



 トルクメニスタンにおけるUMG規格への改修は「T-72A(ヘッダーの画像)」だけでなく、多数の「T-72」の初期型「ウラル」(下の画像)にも施されたようです(注:よく見ると砲塔上部の前面に「ウラル」特有のステレオ式照準器があります)。

 ウクライナがおそらくトルクメニスタン陸軍が保有する「T-72」のほとんどを含む、はるかに大規模な改修の契約を目にしたと考えられる可能性はありますが、最終的に改修された戦車の数は数十台程度に限定されたようです。なぜならば、トルクメニスタンがロシアから「T-90」を調達し始めた2010年頃には、それ以上の「T-72」を改修する事業が実質的に終了してしまったからです。





 平均的なAFVマニアにとって、おそらくトルクメニスタンは難解な派生型を探す際にすぐに頭に思い浮かぶような国ではないでしょう。「T-72UMG」は多数のAFVと共にこの先入観が間違っているという事実を証明しています。

 UMG規格への改修された「T-72」の数は著しいものではありませんでしたが、トルクメニスタンの「T-72」群を完全に新型戦車へ置き換えるよりも安価な代替案として、将来的に同国の「T-72」を改修する必要が生じた際には、その入札プロセスに再びウクライナ企業が参加する可能性があります。しかし、彼らはトルコ、イスラエル、セルビア、ロシア企業との厳しい競争に直面するでしょう。なぜなえらば、これらの企業の全てが武器市場におけるこの国でのシェアを獲得したがっているからです。

 このような改修計画がどんな結果になろうとも、次の近代化改修が進められるならば、結果として完成したAFVはすでに使用されている魅惑的な – あなた方が全く予期しないこの国ではっきりと発見されたデザインの多様性の証しであるトルクメニスタン群が保有する機甲戦力のリストに加わることになるだけでしょう。



[1] https://en.wikipedia.org/wiki/T-72_operators_and_variants#Ukraine

※  この翻訳元の記事は、2021年8月7日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事   
  を翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇    
  所があります。



2022年2月2日水曜日

ティグレ戦争:エチオピアでイラン製UCAV用誘導弾の部品が発見された(独占・短編記事)



著:ステイン・ミッツアー と ヨースト・オリーマンズ(編訳:Tarao Goo

 UAEがティグライ上空に展開させた「翼竜Ⅰ」無人戦闘航空機(UCAV)が数十人の民間人を死亡させたアラマタへの一連の空爆に関与した可能性について、私たちがそれを暴露してからまだ1週間も経っていませんが、現時点でイラン製UCAVが同じ空爆に関与した可能性が新たに判明しました。[1]

 新たに撮影された画像は、エチオピア・オロミア州のギダミ近郊で発見されたイラン製「ガーエム-5」精密誘導爆弾(PGM)の残骸を映し出しています。ドローンによる攻撃は民間施設の破壊や民間人の殺害をもたらしたと報告されていますが、これらは独立して検証されたものではありません。[2]

 エチオピア空軍(ETAF)は2021年8月に少なくとも2機の「モハジェル-6」UCAVをイランから導入して運用しています。[3]

 当時の追い詰められたエチオピア軍にとって不運なことに、この機種には制御システムに問題があったようで、「モハジェル-6」がようやく通常の戦闘任務を開始できるようになったのは2021年10月下旬になってからのことでした。[4]

 当初、これらはエチオピア北東部のセマラ空港に配備されていましたが、最近になって現在9機の中国製「翼竜Ⅰ」UCAVが配備されているハラールメダ空軍基地で少なくとも1機の「モハジェル-6」が目撃されました。[5]

 「モハジェル-6」は最大で40kgの兵装を搭載することが可能であり、2~4発の「ガーエム-5」PGMもUCAV用の兵装として含まれています。

 「モハジェル-6」の滞空性能は12時間で最大飛行高度は約5,500mとされており、このUCAVのメーカーは戦闘行動範囲(最大航続距離か行動半径なのかは不明)が200キロメートルに及ぶと主張しています。[6]

 この航続距離ではハラールメダ空軍基地やセメラ空港からギダミに到達できないため、「モハジェル-6」はより近い地域にある飛行場に前進配置されている可能性があります。

イランで展示された「ガーエム-5」(下段)。挿入されている2つの画像はティグライで発見された「ガーエム-5」の残骸。

 アビー・アハメド政権と紛争中であるオロミア州の一部で、「モハジェル-6」が明らかに活動的になっているようです。2021年8月に、オロモ解放軍(OLA)はティグレ人民解放戦線(TPLF)と同盟を結び、エチオピア政府に対抗する統一戦線を形成しています。

 現在も続くエチオピアの紛争については、一般的にエチオピア政府とTPLFの間で起きているものと考えられていますが、実際のところは国内各地に存在するさまざまな勢力が互いに争っているのです。

 国内各地での争いは総合的な状況を複雑化し、和平合意が実現する可能性を低くすることに多大な悪影響を与えることは火を見るよりも明らかでしょう。

ギダミ近郊で発見された「ガーエム-5」の部品

 ティグレ防衛軍がアムハラ州とアファール州から全兵力を撤退させた今こそが、まさに和平交渉の絶好の機会であるといえます。

 しかし、空爆の継続はエチオピアにおける和平プロセスの将来にとって良い前兆ではありません。空爆を即座に停止することは、エチオピアの平和に至る長い道のりの第一歩となるかもしれません。

セマラ空港の「モハジェル-6」用地上管制ステーションの前に立つアビー・アハメド首相

この記事の作成にあたり、Saba Tsen'at Mah'derom 氏に感謝を申し上げます。

[1] UAE Implicated In Lethal Drone Strikes In Tigray https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/uae-implicated-in-lethal-drone-strikes.html
[2] https://twitter.com/Habtamu30820631/status/1479083838215274502
[3] Iranian Mohajer-6 Drones Spotted In Ethiopia https://www.oryxspioenkop.com/2021/08/iranian-mohajer-6-drones-spotted-in.html
[4] Unfit For Service: Ethiopia’s Troublesome Iranian Mohajer-6 UCAVs https://www.oryxspioenkop.com/2021/11/unfit-for-service-ethiopias-troublesome.html
[5] Iranian Mohajer-6 UCAVs Deploy To Harar Meda Air Base In Ethiopia #Shorts https://www.oryxspioenkop.com/2022/01/iranian-mohajer-6-ucavs-deploy-to-harar.html
[6] https://twitter.com/brokly990/status/1256994704568258562

※  この翻訳元の記事は、2022年1月7日に本家Oryxブログ(英語版)に投稿された記事
  を翻訳したものです。意訳などにより、僅かに本来のものと意味や言い回しを変更した箇    
  所があります。




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